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出来の悪い後輩にイライラ! 先輩としてどうするべき?

働く女子にとって、なかなか絶えない仕事の悩み。今回の相談者は「中途入社した後輩が仕事ができず、OJTをしている自分まで上司に怒られる」という夏美さん(仮名・30歳)。何度指導しても仕事を覚えない後輩に、先輩としてどう対応したらいいのか? キャリアのプロ・杉浦里多先生に編集部が聞きました!(取材・文/粕谷久美子)

 

今回のお悩み

中途採用で入社したひとつ年下の後輩のOJTをしているのですが、覚えが悪く一度言ったこともできないし、何度も同じことを聞かれます。きちんとメモするように言っても、言った矢先からメモしません。書類1枚も満足に作れず、注意するのも面倒です。でもミスをされると私まで上司に怒られます。いっそ自分で全部やったほうが早い気さえします。もう話すのもイヤで、どうしたらいいのかわかりません。
(夏美・30歳/8年目/正社員/事務専門職/商社・卸)

その仕事をする目的や意義を伝えよう

編集部 今回の相談者・夏美さんのように、仕事を覚えない後輩のせいで自分まで上司に怒られると、後輩に仕事を振らずに全部自分でやりたくなるのもわかります。

杉浦 そうですね。その気持ちは理解できますが、後輩が主体的に動くように育てないと、いつまで経っても状況は変わりません。時間がかかっても、後輩がちゃんと仕事をできるようになれば、夏美さんの負担も減るはず。

編集部 後輩の成長を信じて根気よく指導するしかないですよね。でも「きちんとメモするように言っても、言った矢先からメモしない」ようでは、もう打つ手がないような気もするのですが……。どうすればいいですか?

杉浦 まずは、やみくもに指示をするのではなく「なぜ、その仕事をしなければならないのか」「それをするとどうなるのか」を伝えましょう。仕事に対して意欲を持って主体的に働くには、まずはその業務をする目的や意義を明確にすることが大切なんです。たとえば「この資料を作ることで、競合他社と自社を差別化して新商品を開発できる」とか。

編集部 確かに、理由もよくわからずにとりあえず頼まれた資料を作る……という状況だと、なんだか仕事に身が入らないし、ミスも増えそうですね。

杉浦 そうなんです。ですから後輩に仕事を頼む際は、まず最初にこの業務が何のためにする必要があるのか、何の役に立つのかを伝えてください。「この資料を作ることで、営業さんが顧客にプレゼンしやすくなる」とか、あるいは「だからミスをすると、こんな大変なことになるんだよ」とか。

編集部 そう言われると、しっかり仕事を仕上げないといけないと気が引き締まりますね。

杉浦 さらにその業務をすることで、後輩自身にもプラスになる点を伝えると効果的です。たとえば「この資料を作ると、あなたも各部署の業務内容を把握できるようになる」といったことです。人は自分のためになることがあると、より意欲を持てますから。

編集部 確かに、自分へのメリットがわかるとやる気が出ます(笑)。

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