離乳食初期からのかぼちゃ｜下ごしらえやレンジ加熱のコツ、時期別レシピ【管理栄養士監修】

やわらかくて甘いかぼちゃは、離乳食に最適な食材の1つです。離乳食の初期から使うことができます。ペーストから始め、粗つぶしやみじん切り、薄切りへとステップアップさせます。各時期のポイントを見ていきましょう。

かぼちゃの皮はかたく、赤ちゃんには消化しにくい食材です。完了期に入るまでは取り除いてあげましょう。

もちろん、大人向けの料理同様に種も取ります。種のまわりのワタに関しても、大人は多少入っていても大丈夫ですが、この繊維質が赤ちゃんには食べにくいこともありますので、しっかり取り除けるといいですね。

離乳食を作る際、フードスケールで量ってもいいのですが、重量の目安を知っておくととても便利です。

指2本分・関節1つ分くらいの大きさ、厚さ1㎝くらいに切ると、これで約10gです。

初期や中期だと、だいたいこのくらいの大きさのものが１つの目安です（始めたばかりは少量から）。後期や完了期なら、このくらいの大きさのかぼちゃに、他のお野菜も同じくらい足せるといいですね。

この目安を知っておくと、作るときだけでなく取り分けるときも楽ですよ。

かぼちゃを電子レンジで加熱する場合、かぼちゃは水分が少ないので、ラップをしても焦げたようになってしまい、水分が抜けておいしくなくなってしまいます。

深めの耐熱容器に、かぼちゃと「ひたるぐらいの水」を入れ、ラップをかけて加熱しましょう。加熱時間の目安は、離乳初期のペーストとして使うのであれば、600Wで2分30秒ほどです。

かぼちゃをフリージングするときは、ペーストにして、製氷皿などに入れるか、フリージングバッグにいれて平らに伸ばし、菜箸で区切り線を入れておくのも便利です。

もちろん、冷凍されて売っている「かぼちゃ」の冷凍野菜も使ってかまいません。皮もやわらかくなっているので離乳後期くらいなら、気にならなければまだらにむくくらいでも大丈夫かもしれませんね。

かぼちゃのペーストには特に決まりはありませんが、皮と種、種の周りのワタをとりのぞいて、ひたひたの水とともに鍋に入れ、やわらかくなるまで茹でます。簡単につぶせるので、袋にいれて手でもみこむくらいでペーストになります。

そのままペーストだけだと食べにくいこともありますが、粉ミルクで伸ばすことによって食べやすくなります。

かぼちゃは、煮物だけでなくスイーツなどにも用いられる馴染み深い食材です。離乳食でも初期から使え、下ごしらえも比較的楽なので、レパートリーを増やしておきたいところですね。離乳食では基本的に皮・種・わたは取り除き、電子レンジもうまく使いながら、取り入れていきましょう。

（文・写真：川口由美子先生）

※クレジットありイメージ写真：getty