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大好きなグミをたくさんの人に届ける「グミキャリ」。カンロ株式会社・高橋舞さんの働き方

#働くわたしの選択肢

ミクニシオリ

「バリキャリ」「ゆるキャリ」……女性の働き方って、本当にこの2つだけなの? 100人いれば100通りの働き方がある。一般企業で働く女性にインタビューし、会社の内側や彼女の働き方を通して、読者に新しい働き方「○○キャリ」の選択肢を贈る連載です。

取材・文:ミクニシオリ
撮影:大嶋千尋
編集:松岡紘子/マイナビウーマン編集部

隣の芝は青く見えるとよく言いますが、隣の部署も青く見えるもの。リモートワークがしやすい部署、働く姿がキラキラ輝いて見える部署……今の自分は感じることができない魅力がある、そんな気がしてしまいますよね。

しかし、新卒でカンロ株式会社に入社し、ジョブローテーション制度で7年目にしてすでに3部署を経験している高橋舞さんは「どの部署にいてもキャリアの軸は変わらない」と言います。

同じ会社の中でも、職種が変わると働き方も仕事内容も変わるもの。ですが彼女には、自分が関わっている「商品が好き」という、ブレない軸があるのです。

7年間で3部署を経験。各所でのスキルを生かして再度営業職に

ミクニ

ではさっそく、高橋さんのこれまでのご経歴から教えてください!

高橋さん

新卒でカンロ株式会社に入社して、現在7年目になります。私が入社した時にはジョブローテーション制度があり、今までに三度の異動を経験しています。入社から3年半は営業として東北の支社に勤務し、その後本社に異動となり、商品企画として2年、現在はまた営業として、コンビニエンスストアを担当させていただいております。

ミクニ

それぞれ、どんなお仕事をされていたのでしょうか。

高橋さん

東北では営業として、地域の小売店に対しての商談から、売り出し時の商品展開までを一貫して担当していました。横のつながりが強いエリアだったので、得意先との飲み会にも積極的に参加し、徐々に交友を深めていきました。慣れない土地での社会人デビューは不安だったのですが、周囲の人にも恵まれて、最後は離れがたい思いから泣きながら東京に戻ってきました。

ミクニ

高橋さんのお人柄ゆえでしょうか。明るくて親しみやすいと言われませんか?

高橋さん

本当ですか? そう思っていただけるととても嬉しいです……!

ミクニ

笑顔もステキ! では、次は商品企画時代のことも教えてください。

高橋さん

異動先の部署は新商品の企画を担う部署でした。もともとグミが大好きでカンロへの入社を決めたので、企画部への異動は不安もありましたが直接商品に携われるという点で胸が躍りました。私が担当した商品の一つに「マロッシュ」という商品があるのですが、企画を考えるところから売り出し時のプロモーションなど、商品が世に出るまでの全てに携わっていたので、担当商品は我が子のようにかわいく見えてしまいます(笑)。

ミクニ

マロッシュといえば、今やどのコンビニでも目にしないことはないほど人気の商品ですよね。初めて食べた時は、あのふわふわ食感に驚きました。

高橋さん

マロッシュはその「新食感」にとにかくこだわって作られた商品なので、そう言っていただけると嬉しいです!

ミクニ

でも、営業と企画だと、お仕事の内容もかなり変わると思うのですが……異動時は大変だったのでは?

高橋さん

営業時代は社会人デビューの時だったこともあり、とにかくタスクをこなしていく働き方でした。企画への異動時は社会人としての経験があり、自分で考えながら働くことを求められることも増えたので、慣れるまでに時間がかかりました。でもやっぱり、企画職はとにかく商品に愛着が湧くので、最終的には営業の時とは違った楽しさを感じながら働くことができました。

ミクニ

仕事が楽しくなるきっかけもあったのでしょうか?

高橋さん

「店頭でたくさんのお菓子を見ている中で、自分が一番買いたいと思える商品を作りなさい」という上司からの一言が、担当商品に愛を持つきっかけになりました。

ミクニ

自分が食べたいお菓子を自分の手で作れるって、夢みたいですよね!

高橋さん

もちろん、実際はいろんな数字やデータを比較しながら、地道に作業する工程も多いです。でも、誰かがおいしく食べてくれるだろう、ではなく、まずは私が欲しいと思えるものを作るんだと思えた時、仕事が一気に自分ごとになったんですよね。

ミクニ

企画職の頃もご活躍されていたかと思うのですが、現在はまた営業に戻られているんですよね。

高橋さん

今は全国に店舗を持つ小売様を担当しているので、影響力も大きく責任の重さを感じています。10年前と比べてもグミの市場がかなり大きくなってきているので、商談時の手応えもまったく違います。特にコンビニはトレンド意識が強いので、商品説明会の熱量も高く、前の2部署とはまた違う楽しさがありますね。

ミクニ

色々な部署で異なるスキルを研鑽されたと思うのですが、現在のキャリアにも生きていると感じますか?

高橋さん

そう思います。たとえば東北での営業時には、市場データの分析を強みに商談を行っていましたが、今は企画職を経験したことで、商品に強い愛情を持てるようになりました。商品説明にも熱が入りますし、その思いは得意先にも伝わっていると感じます。

コアタイム×フレックス制度でプライベートのライフイベントも両立

ミクニ

作り手の気持ちが分かると、販売にもより力が入りますよね。

高橋さん

そうなんです。今は入社時より大きな市場で、トレンドを捉えている取引先と話す機会も増えているので、今後この経験を生かして、また企画職に戻れたらいいなと思っています。

ミクニ

今後の異動は希望制なのでしょうか?

高橋さん

ジョブローテーションの期間は終わったので、ここからは上司や会社と相談して、自分のキャリアを決めていくことになりますね。営業もやりがいはあるのですが、大好きなグミのことを考えている時間がやっぱりいちばんワクワクするんです。

ミクニ

高橋さんは今後も、お仕事に力を入れていきたいというお考えですか?

高橋さん

仕事はもちろん、プライベートともしっかり両立していきたいです。部署や時期によって波はありますが、個人的にはとても働きやすい会社だと思っています。今は趣味でよさこいをしているのですが、お祭りシーズンや大会がある時は、普段より多めに有給を取らせていただいています。

ミクニ

ワークライフバランスの整った生活ができていそうですね。現在は出社されることが多いですか?

高橋さん

営業は得意先に訪問することも多いので、週に2回ほどは出社しています。でも、それぞれのワークライフバランスは実現しやすいと思います。実は、企画職時代に母の介護を経験しているのですが、その時はほぼフルリモートでした。訪問診察もあったので、コアタイム以外はフレックス制度を利用し、早朝や夜に仕事をしながらうまく働くことができました。

ミクニ

それは大変でしたね。でも、その時期もフルタイムで働いていたんですか?

高橋さん

はい、フルタイムでした。長くお休みせずに乗り越えられたのは、理解ある職場のおかげです。急に働けない時間ができても大丈夫なように、進捗は細かめに上司へ報告していました。

ミクニ

なんだか、チームにも優しくてすてきな方が多そうですね。

高橋さん

そうなんです。東北時代も本社に来てからもそうですが、カンロは本当に優しい人が多くて、いつも頭が上がりません。

どの部署でも「グミ愛」は変わらない

ミクニ

高橋さんの、働く上での一番のやりがいはなんですか?

高橋さん

やはり、大好きなグミに関われていることですね。今でも商談時はマロッシュに熱が入りやすいのですが、それ以外の商品も大好きなものばかりなので、商談がうまくまとまった時は、そのたびに新鮮な嬉しさを感じます。

ミクニ

高橋さんの熱いグミ愛が伝わってきました(笑)。ちなみに今のグミトレンドはどうなっているんですか?

高橋さん

そうですね……グミってお菓子の中でもすごく自由度が高くて、食感や形を自由に考えやすいんです。私自身、業界研究も兼ねて他社さんのものも含めて色々なお菓子を食べているのですが、やはり今は「今までにない食感」が求められていると感じます。

ミクニ

高橋さんの一番好きなグミも聞いてみたいですね。

高橋さん

ピュレグミも捨てがたいですが、やっぱりマロッシュです。仕事で携わったからというだけでなく、あのもちもち感と弾力の組み合わせが、歯に当たる時の感覚がたまらないんですよね……! 今年の2月にはパッケージもリニューアルしてかわいくなったので、まだ食べたことがない方にもぜひ食べてみてほしいです。

ミクニ

ここまでの取材を通して、高橋さんの仕事に対する実直な姿勢や明るさがとても印象的だと思いました。最後に、高橋さんのモチベーションがどこからやってくるのかも教えてください。

高橋さん

働いている間も、できるだけキラキラしていたいと思っているんです。自分に自信がない時って、どうしてもキラキラできないから、自信を持ち続けるためにも努力は必要だと思います。

すべての仕事が楽しいわけではなくても、その時の頑張り次第で、新しいスキルが身につくかもしれない。そうすれば、つらかった時の自分にも「ありがとう」って言えると思うんです。未来の自分が輝けるように……それが、私の働くモチベーションです。

ミクニ

ポジティブな価値観に、元気をもらっちゃいました!

高橋さん

その上で、大好きなグミをもっとたくさんの人に届けたいです。今後、営業を長く続けるのか、企画の部署に戻れるのかはまだ分かりませんが、どの部署でも私が「グミづくり」の一端を担っていることには変わりませんから。今後も大好きなグミを軸に、輝くキャリアを築いていきたいです。

※この記事は2024年11月08日に公開されたものです

ミクニシオリ

1992年生まれ。2017年にライター・編集として独立。芸能人やインフルエンサー、起業家など、主に女性に対するインタビューを多数執筆。恋バナと恋愛考察も得意ジャンル。ハッピーとラッキーがみんなに届きますように。

Twitter:https://twitter.com/oohrin

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