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仕事も生活もタイパが上がる。『「思考」が整う東大ノート』書評

#アラサー女子の人生参考書

ミクニシオリ

仕事、結婚、からだのこと、趣味、お金……アラサーの女性には悩みがつきもの。人生の岐路に立つ今、全部をひとりじゃ決め切れない。誰かアドバイスをちょうだい! そんな時にそっと寄り添ってくれる「人生の参考書」を紹介。今回は、『「思考」が整う 東大ノート。(西岡壱誠著・ダイヤモンド社)』を、ライターのミクニシオリさんが書評します。

なんとなく「紙でメモするのが好き」という女性は、私だけではないと思います。

だけど、今は学校の授業すら、PCやタブレットでノートを取る時代。だけど紙やノートはかさばるし、スマホのように「絶対に忘れない」とも限らないので、紙でメモを取るのは非効率的なような気もします。

「なんで紙でメモしたくなるんだろう」。そう思って手に取ったのが、この本……『「思考」が整う東大ノート(西岡壱誠著・ダイヤモンド社)』でした。

本を開いてみて、まずうれしかったのは「紙でメモを取る意味はある」とはっきり分かったこと。私が感じていた「紙の非効率性」への疑念は一気に晴れ、どんな時に紙でメモをすればいいのかや、メモがどんな時に、そのパワーを最大限に発揮してくれるのかを知ることができました。

『「思考」が整う 東大ノート。(西岡壱誠著・ダイヤモンド社)』

【この本を読んで分かること】

・時間がない大人も実践したい、勉強内容や課題を整理できるノートの作り方
・書いたことをメモから「知識」に変えるコツ
・仕事や勉強などの「情報整理」のコツと活かし方

メモやノートは「言われたことを書き留めるもの」ではない

『東大ノート』などというタイトルを見ると「あーはいはい、頭のいい人だもんね」と逆に心が冷めてしまう人もいるかもしれません。東大に入るような人は私たちと頭の作りが違う、と諦め切っているのかもしれません。しかし、本の冒頭にはバッサリと「東大生も聞いたことを忘れる」と書かれていました。

本を読んでみると、いい大学に入れるような人も、才能だけで頭がいいというわけではないことが分かります。けれど、時間の使い方や思考の整理が上手なのです。

例えば……メモを取るだけなら、文字を書くより、スマホを使った方が早いですよね。写真を撮ったり、ボイスメモを使ったりするだけの方が、作業としては簡単です。しかし、タイパよく勉強しているはずの東大生たちも、メモやノートを取るのだそう。しかし、物事を書き留めておくためにメモを取るのではありません。手に入れた情報を人に話せるレベルの「知識」に変えるために、ノートを作るのだそうです。

たしかに、内容を後で見返すためという意味では、紙のノートも写真も変わりません。丸写しするノートには意味がない……そう言われると、会議の議事録を取る時も、誰が何を言ったかを一字一句確認したいなら、録音した方が早いのです。

だけど、録音を聞き返すのは時間がかかりますし、議事録で確認したいのは、会議の要点です。だからこそ、ボイスメモを録音するのではなく、メモを書く……メモの意義とは、頭を使って書き留めることにあるのです。

ノートづくりから「情報整理の方法」を学ぶ

本の中では、東大生が使っているという「メモノート」「インプットノート」「アウトプットノート」という3種類のノートの作り方が紹介されています。

要点をつかむためのメモ、それを自分の知識に変えて、インプットするためのノート、他人にアウトプットできるレベルまでに落とし込むノート。3種類のノートを使うと、今まで知らなかったことや覚えていられなかったことが完全に自分の知識となり、忘れなくなるのだといいます。

私たちが中高生の時にやってきた勉強といえば、先生が黒板に書いたことをノートに丸写ししていくことでした。だから「ノート=移し書きするもの」と思っていましたし、丸写ししているだけだと、色々なことを忘れてしまうわけです……(笑)。

しかし、私たちが出身地や自分の年齢を忘れないように、知識が自分のものになれば、日本の歴史年表も総理大臣の名前も、会議の要点も忘れなくなるのです。メモにこんな力があったなんて! それだけでも驚きなのですが、本の中では「ノートの作り方」「見出しのつけ方」「情報整理の仕方」などがかなりしっかりと書かれているので、本をじっくり読めば、誰でも東大生ノートを作ることができるようになります。

実際に私も、本を読んでノートを作ってみたのですが、特に参考になったのは「情報整理の仕方」でした。というのも、ノートを作って見出しをつけて、本の内容を実践してみると、自然と情報を自分で咀嚼することになるのです。覚えたいことを忘れないために「情報を咀嚼するって、こういうことなのか」と自然に分かりましたし、ノートを作っていくうちに、勝手に情報が整理されていくんです。

情報整理、と一言で言ってしまうと、誰でも簡単にやっていることのように聞こえますが、実際にノートを取ってみると、今までの自分の情報整理は「かなり甘かった」と気づかされるかも。ノートづくりをルーティンにすると、頭を使うクセ、情報を整理するクセをつけることができます。

「情報整理力」を活かせばQOLを上げることも可能

情報整理についての認識が変わると、普段の過ごし方も変わるような気がしました。人の話を聞く時も、自然と話の要点を捉えて「相手が何を伝えたいのか」にフォーカスできるようになります。

それに、アウトプットノートを作ってみると、人によっては上手く話せるようになるかもしれません。頭の中で情報が整理されていると、人から「余計だ」と思われる話がどこなのかも分かるようになりますし、完結な言葉で分かりやすく人に情報を伝えることができます。「あなたって話が長いよね」と友人から言われるような人なら、日常のコミュニケーションレベルもグッと上がるかも。

もともと文字を書くことが好きな人なら、ノート作りも捗るかもしれません。情報を紙にアウトプットする方法が分かれば、勉強や仕事に限らず、趣味や生活にも活かせるノートも作りやすそう。日記を書くにも、その日感じたことを端的に思い出しやすいでしょうし、レシピブックや家計簿なども、罫線ノートから自分で作ることができそう。

紙のノートづくりが上手くなるだけでなく、プレゼンシートや議事録など、PCで作る資料を見やすく作れるようにもなると思います。大事なのは「情報整理の方法」で、これさえ覚えてしまえば、媒体は紙でもPCでも話し言葉でも、なんでも活かせると思います。

情報って、なんとなく受け取っているだけでも生活することはできるけれど、受け取る情報の解像度が上げられれば、時間がなくても新しいことを学ぶことができます。学生の時はいくらでも時間を使って勉強できたけれど、色々と忙しい大人である私たちだからこそ、学びや仕事の効率を上げることはとても重要です。ノートづくりで、仕事も生活もタイパを上げちゃいましょう。

(ミクニシオリ)

※この記事は2024年03月16日に公開されたものです

ミクニシオリ

1992年生まれ。2017年にライター・編集として独立。芸能人やインフルエンサー、起業家など、主に女性に対するインタビューを多数執筆。恋バナと恋愛考察も得意ジャンル。ハッピーとラッキーがみんなに届きますように。

Twitter:https://twitter.com/oohrin

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