「先方様」は間違い? 「先方」の正しい使い方を解説(例文つき)
「先方様」はビジネスシーンで使われることのある表現ですが、正しいといえるでしょうか。この記事では、「先方」の使い方や使う時の注意点、言い換え表現などを紹介します。
ビジネスシーンにおいて、取引先などの第三者を指すために「先方」ではなく「先方様」が使われることもあります。
その場にいない第三者は一般に「先方」と呼びますが、「先方と先方様、どちらが正しいの?」と疑問に感じている人はいるでしょう。
この記事では、「先方様」が正しい表現なのか解説。また、「先方」の使い方や例文、言い換え表現について紹介します。
目次
「先方」の意味とは
まずは「先方」の意味を確認しましょう。
「先方」は「せんぽう/さきかた」と読む場合と「さきがた」と読む場合で意味が異なります。この記事では「せんぽう/さきかた」と読む場合の「先方」を扱うため、先にこちらの意味を紹介します。
せん‐ぽう〔‐パウ〕【先方】
1 さきの方。向こう。「—の山」
2 相手方 (がた) 。「—の意向を聞く」⇔当方。
(『デジタル大辞泉』小学館)
主にビジネスで使われる「先方」の意味は、2の「相手方」です。
ちなみに、「さきがた」と読む場合の「先方」は「ちょっと前、さっき」などを意味します。口頭なら読み方の違いで意味の違いを把握できますが、メールでは紛らわしいため、「先方(さきがた)」ではなく「先ほど」などと書き換えた方が分かりやすいでしょう。
「先方様」は正しい敬語表現?
結論からいうと、「先方様」という言葉は誤用といえます。
社外の相手を指す時、つい「先方様の返信待ちです」などと「様」をつけたくなる場合はあるでしょう。
しかし、「先方」は相手がその場にいない状況で使う言葉なので、わざわざ「様」をつける必要はないのです。
▶次のページでは、「先方」の使い方と「先方」を使う時の注意点を紹介します。