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【第8話】美鳥の過去に隠れていた、4人の運命の糸

#いちばんすきな花考察

やまとなでし子

恋愛・婚活コラムニストのやまとなでし子さんが、フジテレビ木曜ドラマ『いちばんすきな花』を毎週考察&展開予想するコラムです。“男女の間に友情は成立するのか?”をテーマに、違う人生を歩んできた4人の男女が紡ぎ出す“友情”と“恋愛”を描く同作。それぞれの価値観を持つ4人が考える“本当に大切なもの”とは――。

※このコラムは『いちばんすきな花』8話までのネタバレを含んでいます。

©フジテレビ

美鳥と椿の過去

仲良し4人組、ゆくえ(多部未華子)、椿(松下洸平)、夜々(今田美桜)、紅葉(松尾楓珠)の新たな共通点として突如浮上してきた美鳥ちゃん(田中麗奈)の存在。今回はいくつかの過去が明かされることで、見えなかった4人の新たなつながりが浮き彫りになりました。

椿と美鳥は中学の同級生。学校にはあまり来ず、登校すればいつも怪我をしており、クラスメイトからは「荒れている」「ケンカをしている」と、腫れ物のように避けられ、嫌われていた美鳥。

しかし、ある日美鳥が椿の実家の花屋の前を通りかかり、怪我をしていたところを手当してあげたことから友情が始まります。

ケガについて美鳥が「これケンカだから」と椿に言い放つと、「本当にケンカしてるんだ」と椿はさらりと返します。「みんな言ってるけど、見た人は多分いないし、志木(美鳥)さんから直接聞いた人はいないし、ただの噂話かなと」この一言で居場所のなかった美鳥の心が救われるのです。

美鳥が唯一心を許せた場所

家にも学校にも居場所がなく、勝手な噂と憶測ばかりが広まって、本当の自分を見ようとしてくれない人々ばかりの中で、椿は真偽不明の噂に惑わされず、自分が直接見て、聞いて、感じた正しい情報だけで、まっすぐ美鳥を見ようとしてくれたのです。

それをきっかけに美鳥はその後もふらりと椿の元に現れるようになります。ケガの本当の理由や、美鳥の事情を追求されることもなく、椿の母や椿と心を許して過ごせる時間は、彼女にとってやっと生まれた居場所だったに違いありません。

しかし、子どもは自分で居場所を決めることができません。家庭環境が良くても悪くても、親に全てを委ねなくてはならないという、子どもの理不尽なさだめにより、ある日突然どこかへ転校してしまい、二人の関係は終わりを告げました。

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ゆくえが、塾でこんな話をしていました。「(不登校女子を)みんなが嫌いだから嫌いって人もいる。(気にかけてくれる転校生の男の子が)みんなにならなかったのはすごい」美鳥にとっても椿はそんな存在だったのでしょう。

突然消えた美鳥を今でも気にかけていた椿。美鳥の「昔の友達に会って回ったり、家を自分で買ったり、そういうの一人でできるようになった」「もうケガしてない」という言葉に安堵していた姿が印象的でした。

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もう親に振り回されず、自分の足で、好きな場所で生きていけるのだと分かって、心配していた原因がすっと消えたのではないでしょうか。

美鳥がくれたそれぞれの「好き」

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美鳥の過去が明らかになることで、4人だけでは見えてこなかったさまざまなつながりが明らかになりました。母に抑圧され、本当は将棋が好きなのにそれを隠してきた夜々。実は夜々にその将棋を教えたのが美鳥でした。

中学の頃、椿が美鳥に将棋を教え、黙々と将棋を打つことで関係が育まれていったわけですが、ひょんなことから習うことになった将棋が、美鳥から夜々に受け継がれ、夜々の大好きなものの一つになりました。

つまり間接的に夜々に将棋を教えたのは椿、ということです。逆にいうと、美鳥の家庭環境の悪さがなければ、美鳥も夜々も将棋を習うことはなかったのですから、運命は色んなところでつながっています。

そして現在、夜々は椿と将棋を打って、椿を負かしているわけで、自分は気づいていないところで本当の師匠を超えていた……とか、なんだか少年漫画みたいな展開です。

私たちの「好きなもの」も、実は見えないところで色んな運命が絡みあって、今この手にあるのかもしれません。

今回、美鳥は数学教師だったことも分かりました。ゆくえが数学が好きで、数学の先生になったのも、憧れだった塾の数学の先生である美鳥の影響かもしれません。

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そして、美鳥の描いた未来の家の絵や、電話をしながら描いていた花の落書きがとても上手でした。紅葉も絵を描くことがとても好きですが、もしかするとその好きを活かしてイラストレーターを目指そう、ということになったのも、美鳥ちゃんが何らかの影響を与えているのかもしれませんね。これからのエピソードにも期待です。

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美鳥と4人の関係の時系列

家庭での何らかの問題を抱えていたことから、親戚中にたらい回しにされ、疎まれ、居場所がなかった美鳥。夏休みの間は夜々の家に身を寄せることとなり、美鳥と夜々の関係が深まりました。

幼いがゆえに事情が分からず、美鳥のことを「大好きなお姉ちゃん」として純粋に接する夜々の存在もまた、美鳥にとっては救いだったのでしょう。

この時は椿から教わった将棋の指し方をすでに知っているので、桜新町で椿と出会った後の美鳥の行き先が、九州の夜々の家なのでしょう。その後、新潟に引っ越して行った、ということなので、ゆくえ、紅葉との出会いにつながっていくのでしょうか。

桜新町では、美鳥は毎日のようにケガを負っていましたが、夜々の家に来てからは無傷。やはりあのケガの原因は家族なのでしょう。それは母なのか、兄なのか。母は美鳥を疎ましいと思っていたようですが、母親と兄は北海道にいながら、美鳥だけが一人新潟に行く理由や、ケガのはっきりとした理由などはこれから明かされるのでしょうか。

にしてもケガレベルが骨折とか、ちょっと見ていられないほど重症ですよね。それがもし家族から、となればどれほどまでに辛い思いをしてきたのでしょうか。

みんなが幸せを願っていた美鳥の今

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子どもの頃はずっと一人で孤独に戦ってきた美鳥。「家が欲しい。自分の家。帰りたい家」と椿に夢を語っていましたが、久々に訪れた自分の昔の家である椿家で漏らした「なんか違う家みたい。でもなんか帰ってきた感じある」という言葉。これを聞いてしまったら、もう椿は家を譲らないという選択肢はないでしょう。

美鳥に、大切な家、帰りたい家ができることは椿の願いですから。

次回は美鳥と紅葉との再会でしょうか。また次回の答え合わせを期待しながら放送を待ちましょう。

(やまとなでし子)

※この記事は2023年12月07日に公開されたものです

やまとなでし子 (コラムニスト)

大和撫子とは対極にいるアラサーJK(女子会社員)。バチェラーを始めとした恋愛リアリティ番組、ドラマ、合コン、婚活、過去出会った世にも不思議な男性たちや日常についての備忘録をTwitterとブログで綴っている。インスタでは綺麗めファッションコーデを日々更新。

Twitter:@yamatonadeshi5
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ブログ:男性見聞録

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