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人見知りを克服し、営業からブランドを牽引するリーダーに。第一三共ヘルスケア「ロキソニン内服薬」ブランドマネジャー・土合桃子さんの素顔

#リーダーの素顔

ミクニシオリ

経営者やいわゆる「リーダー」って、どうしても私たちとは違う世界の人……と思ってしまいがち。でも、リーダーたちも毎日寝て、起きて、ご飯を食べて……そして仕事をしている普通の人。そんなリーダーの素顔を探るべく、「子どもの頃はどんな子だった?」「毎日どれくらい働いている?」「やっぱりタワマン住みですか?」など、素朴な疑問をぶつけます。

取材・文:ミクニシオリ
撮影:大嶋千尋
編集:松岡紘子/マイナビウーマン編集部

皆さんは、リーダー女性にどんなイメージがありますか? 忙しいスケジュールに耐える精神力、関係各所とスムーズにやり取りするコミュニケーション力……仕事だけでなく人柄も素晴らしい女性、という印象がある方もいるのではないでしょうか。では、リーダー職はポジティブ思考なコミュニケーション猛者しかいないのでしょうか。いいえ、そんなことはありません。

第一三共ヘルスケアで「ロキソニン内服薬」シリーズのブランドマネジャーとしてブランドを牽引する土合桃子さんは、25歳で現在のポジションに就任しました。しかし彼女は「幼い頃から内気で人見知りな性格だった」と話してくれました。

学生時代の留学や、向いていないと思っていた営業職を経験し、新しい環境にも恐れずに飛び込み続けることで、苦手なことも克服してきた土合さん。学生時代には人の先頭に立つような立場なることは想像していなかったという彼女のキャリアを聞いてみると、苦手と割り切らず挑戦してみることの大切さを知ることができます。

土合桃子さん

ドラッグストアの営業職に3年間従事した後、2020年4月から「ロキソニン内服薬」シリーズのブランドマネジャーに就任。つらい痛みに悩んでいる方のQOL(生活の質)向上に貢献したいという思いで、幅広い痛み悩みに対応した新製品の開発や、薬を正しく使っていただくための啓発活動に取り組んでいる。

留学と営業経験で「かなりの人見知り」を克服

Q.1 幼少期はどんな性格でしたか?

幼い頃から人見知りが激しく、親戚が集まる時には家族の背中に隠れてしまうような、内気な子どもでした。学童に通っていたこともあり、同い年くらいの子とはなんとか仲良くなれるのですが、あまり自発的ではなかったので、なんとなく周りの子が作ってくれる空気に合わせて遊んでいました。

Q.2 思春期は学校でどんな存在でしたか?

みんなの中の1人といった存在で、特に目立つ生徒ではなかったと思います。運動が苦手だったので、部活は高校生になるまでやっていなかったのですが、勉強は好きでした。やったことがそのまま結果になるのが気持ちよくて、誰に言われずとも自発的に勉強していました。

Q.3 大学はどのように選びましたか?

文系科目の方が得意で、多様なコミュニケーションにも興味があったので、異文化コミュニケーションが学べる学部に進学しました。2年生の時には留学も経験し、アメリカのモンタナ州に行きました。様々な国の学生が集まる寮ではブラジル人の女の子と同室になり、これまでの自分とは180度異なる積極性に驚きました。彼女との関わりの中で、世の中に多様なコミュニケーションがあることを知り、自身の人間性を深めるきっかけになりました。

幼い頃から積極性に欠けるタイプでしたが、自分が育った環境とは異なる文化に触れたり、自分から何かをつかみ取っていく留学生たちと接したりする中で、自分も新しいことにチャレンジしたいと思うようになりました。また、留学中には地元のボランティアにも参加し、自発的な働きかけで成果を出すことの面白さを知りました。

Q.4 学生時代にバイトはしていましたか?

高校生の時に近所のドラッグストアでアルバイトをはじめ、大学を卒業するまで続けました。ヘルスケア領域で仕事をしたいと思うようになったのは、ドラッグストアでの仕事で薬やヘルスケア商品を身近に感じるようになったことが大きな理由です。レジ打ちや品出しが主な仕事ではありましたが、お客様と触れ合う機会が多かったこともあり、生活におけるヘルスケアの重要性を感じるようになりました。

Q.5 会社に感じた魅力はなんですか。

第一三共ヘルスケアはOTC医薬品を中心に取り扱う会社なのですが、当初は商品数やバリエーションの幅広さに魅力を感じました。不調に対処する医薬品から、健康を保持するためのスキンケアやオーラルケア製品など、様々な状態の人を包括的にカバーできるのがいいなと感じました。総合職として募集されていましたが、営業にはあまり自信がありませんでした。しかし営業先には、自分と関わりの深かったドラッグストア様も多いので、苦手意識のあった営業職からでもキャリアをスタートする決意ができました。

Q.6 これまでのキャリア変遷を教えて下さい。

最初の配属は名古屋で、営業として東海3県で約100店舗を展開するドラッグストア様の窓口担当をしていました。人見知りな性格も営業時代にかなり改善され、積極的に営業先に働きかけ、店舗と連携して販売方法をご説明させていただく機会を設けるなど、店舗ごとの販売モチベーション維持に注力しました。こちらから働きかけたことに対してきちんと協力してくださる、あたたかい人柄の方が多く、私自身も励まされました。

3年間の営業時代には、人と真剣に関わることの大切さや、良好な人間関係の中で仕事が成功した時の喜びを知ることができました。入社当時から「営業を経験した後は、ブランドマネジャーとしてキャリアを積んでいきたい」と上司に伝えていたのですが、想像以上に早いタイミングで異動が決まりました。

営業時代の経験を生かし、若手リーダーとしてブランドを牽引

Q.7 現在のお仕事内容を教えてください。

現在は「ロキソニン内服薬」シリーズのブランドマネジャーとして、ブランド全体の育成戦略を立てています。新製品の開発や既存品の育成戦略の検討、広告戦略の立案など、幅広い業務に携わっています。また、生活者の方々に定期的なブランド調査も行っており、検討内容とニーズのバランスを考えながら、社内会議で検討しています。

痛みに関する実態把握や啓発活動も行っており、近年はとくに気圧・気象の変動に伴って発生する頭痛(気象病)や、女性特有の痛みである生理痛に対する理解促進、対処啓発に注力しています。

Q.8 若手としてブランドマネジャーという職に就いてから、大変だったことはなんですか?

本社に異動してからは、営業現場で働いていた時とは業務内容も環境がガラッと変わり、日々の業務もいちから自主的に学ぶ大変さがありました。また、本社で関わるメンバーには自分と年次の離れた先輩も多く、ブランドマネジャーとして様々な部署と連携を取る時には、関係づくりに苦労しました。些細なことでもデスクに直接聞きに行き、まずは顔を覚えてもらえるように工夫しました。留学や営業で自主性や積極性を身につけられていなければ、社内コミュニケーションにももっと苦戦していたと思います。

Q.9 ブランドマネジャーとして、意識されていることはなんですか。

私はブランドを牽引する立場ではありますが、自分より役職の高い方に業務をお願いすることもあります。業務上必要なことではあるものの、皆さんが他にも重要な仕事をこなしていることを十分理解し、やってもらって当たり前と思わないようにしています。ブランドとしての想いや背景をしっかり説明したり、期日を明記した上でメールを送ったりと、相手が疑問を感じづらいコミュニケーションを工夫しています。

Q.10 どんな時に仕事のやりがいを感じますか。

実際に生活者の方々のお声を聞いて、自分が担当した製品が役に立っていることを実感する時が一番嬉しいです。今年の3月年に「ロキソニンSプレミアムファイン(第1類医薬品)」という生理痛向けの新製品を世に送り出した時も、SNSやネットにアップされる生の声を見て、人々に必要とされる製品だったことを実感しました。学生の頃は自分が誰かの役に立てるとは思っていませんでしたが、仕事をはじめてからは、自分が働く意味やその価値を感じるようになりました。

Q.11 毎日のタイムスケジュールを教えてください。

9時過ぎに出社し、メールの確認から1日を始めます。お昼は同じ部署の仲間とランチして、午後からは打ち合わせや会議をこなします。合間に資料を作ったりもしながら、20時までに退勤する日が多いです。忙しさは時期によって変わるのですが、睡眠はしっかり取るようにしています。

夢はブランドマネジャーとしての持続的な成長

Q.12 ヘルスケア習慣について教えてください。

まず、不調が出た時には効果的に薬を使って対処するようにしています。痛みを我慢していると鎮痛薬が効きづらくなるので、すぐに病院に行けない時は自社製品も服用します。私もロキソニンに携わる前は、ちょっとした痛みなら我慢したまま生活するのが当たり前と思っていました。しかしロキソニンの効能について詳しく知ってからは、低気圧の日に頭痛が生じたときやデスクワークが続いて体に痛みを感じた日なども、我慢せず薬を服用するようになり、生活のクオリティや仕事のモチベーションが保ちやすくなりました。

「ロキソニンS」(第1類医薬品) 頭痛・生理痛

生活者の方々のお声を聞いてみると、ロキソニンに対して「よく効くから体に負担がかかりそう」という印象を持っている方も多いようなのですが、実は服用時の胃への負担が少なくなるように工夫されていて(※)、効き目と胃への優しさを追求した鎮痛薬なんです。ロキソニンに対する正しい情報を世に伝えていくことも私の仕事なので、今後も様々な形で魅力を広めていけるように注力していきたいです。

また、最近は年齢を考えてジムで運動をするようになりました。幼い頃からずっと運動が苦手でしたが、機械を使えば私でも運動ができるんだな、と感動しています(笑)。

Q.13 今後の展望を教えてください。

学生時代の自分は内気で人見知りで、誰かを引っ張る存在になれるなんて思っていませんでした。留学や営業など、自分が苦手と思っていたことにもチャレンジしてみたことで、今の自分がいます。

実は第一三共ヘルスケアが新卒採用を始めたのは今から10年前で、私はその4期生なんです。そのため、年齢が近い先輩方が、結婚・出産などのライフイベントを経たのち、どのような働き方をしているのかを知る機会がまだ少なく、自身のライフステージが変わった時の働き方も、今はまだ想像がついていません。だからこそ、今後プライベートの状況が変わっても私がブランドマネジャーを続けていくことで、社内の後輩たちのロールモデルになれればと思っています。

仕事とプライベートのどちらにも言えることですが、未来の見えない挑戦でも、これまでのように積極的に飛び込んで、新しいスキルや経験を得ていきたいです。

※ 胃粘膜を刺激しにくい形で通過し、体内で吸収されてから鎮痛効果を発揮するプロドラッグ製剤

※この記事は2023年11月07日に公開されたものです

ミクニシオリ

1992年生まれ。2017年にライター・編集として独立。芸能人やインフルエンサー、起業家など、主に女性に対するインタビューを多数執筆。恋バナと恋愛考察も得意ジャンル。ハッピーとラッキーがみんなに届きますように。

Twitter:https://twitter.com/oohrin

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