三隣亡にやってはいけないことは? 2023年の三隣亡の日一覧
三隣亡(さんりんぼう)とは、建築関係で運勢や縁起がこの上なく悪いとされている日のことです。建築関係以外にも、家の契約や宝くじの購入なども避けた方がいいとされています。今回は三隣亡にやってはいけないことを紹介します。
三隣亡(さんりんぼう)は、十干十二支(じっかんじゅうにし)の組み合わせで吉凶が判断された選日(せんじつ)の1つです。
選日では一粒万倍日(いちりゅうまんばいび・いちりゅうまんばいにち)や不成就日(ふじょうじゅび)などが有名ですが、「三隣亡」はどんな日なのでしょうか。
ここでは、三隣亡の意味や三隣亡にやってはいけないことなどを解説します。
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そもそも三隣亡とは?
三隣亡とは「さんりんぼう」と読み、建築関係で運勢や縁起がこの上なく悪いとされている日のこと。この日に建築関係のことを行うと「火事が起きて三軒隣まで亡ぼす」とされています。
山形県には「年間三隣亡」という言い伝えがあり、寅・午・亥の年は1年間三隣亡となります。三隣亡のやってはいけないことが1年続くので、縁起を気にする人は建築を避けるでしょう。
気になるけれどどうしても家を建てたい場合は、前年に祈祷をして仮杭を現場に打ち、工事は年間三隣亡の前年から始まっている、ということにしているそうです。
三隣亡の由来
三隣亡の由来は定かではありません。
江戸時代の書物には『三輪宝(さんりんぼう)』と記載があり、「屋立てよし」「蔵立てよし」と吉日でした。しかし、ある年に書き間違いが起こり「屋立てあし」「蔵立てあし」となってしまいます。
凶日なのに縁起の良さそうな漢字はおかしいと、同じ読みの「三隣亡」に書き換えられたという説があります。
三隣亡にやってはいけないこととは?
三隣亡にやってはいけないことは何があるのでしょうか。
自分が気にしていなくても、近所の人が気にしているケースもあります。「知らなかった」「何も考えていなかったが実は縁起が悪かった」とならないように、知識として知っておきましょう。
(1)建築にまつわる行事
三隣亡は建築関係の凶日とされるので、建築にまつわる行事は避けるべきと言われています。地鎮祭や着工式、上棟式、建前、造作、引き渡し式などです。ただし、土台の設置は問題ないともされています。
迷信とも言われますが、近所の人が気にする場合も。地鎮祭などは一生に何度もする行事ではないので、せっかくなら縁起のいい日にした方がいいでしょう。
(2)土地や家の契約
土地やマンションなどの建築関係の契約は、三隣亡を避けるのが無難でしょう。
最も避けるべきなのは建築にまつわる行事ですが、契約も大金が動く建築関係の行事の1つと言えます。不安な要素を少しでも取り除くためにも、心配な方は三隣亡は避けるといいかもしれません。
(3)引っ越し
新築も賃貸も建築に関連する行事なので、三隣亡に引っ越しや移転は避けた方がいいでしょう。
自分が気にしていなくても、近所の人が縁起を気にして心象が悪くなることも。どうしても三隣亡以外の日で引っ越しができない場合は、近隣への引っ越しのあいさつは三隣亡を避けた日にしましょう。
(4)高いところに登る
暦の中には「高いところに登ると怪我をする」と注記されているものもあるので、これも避けた方がいいでしょう。
自身あるいは工事関係者が高所で安心して作業するためにも、三隣亡以外の日を選ぶのが無難です。
(5)納車
納車はお祝い事というイメージが強く、凶日を避け吉日にした方がいいイベントの1つ。
三隣亡は仏滅などと同じ凶日なので避けた方がいいとされています。新車の契約も同様です。
納車は建築とは関係ありませんが、気になる方は、仏滅を避けるのと同じ感覚で凶日である三隣亡を避けましょう。他にも避けた方がいいのは、何をしても支障が起きやすいとされる赤口(しゃっこう・しゃっく)です。
(6)入籍・結婚などお祝い事
入籍・結婚は建築に関係なさそうですが、2人で家庭を築く・新居を構えるイメージがあり、建築を連想させるので避けた方がいいかもしれません。本人たちが気にしていなくても親族が気にする場合もあります。
また、人生の転機でもある入籍・結婚は凶日を避けるのが一般的です。
(7)贈り物をする
一部の地域では三隣亡に贈り物をすると、贈った方は成金になりもらった方は没落するという言い伝えがあります。
相手が没落してしまうので、三隣亡に贈り物はやってはいけないことになっているのです。
(8)通夜・葬式
三軒隣まで亡ぼすという意味から、通夜・葬式を避けるべきと考えている地域もあります。避けなくてはいけないということはありませんが、一部地域によっては参列者が不吉と受け取る場合も。
三隣亡の日しか葬儀場に空きがなかった場合は仕方がないですが、他に空いている日があるなら避けるのが無難でしょう。
(9)財布の新調
財布の新調は金運アップが期待できますが、凶日である三隣亡にしてしまうと金運アップの効果が減ってしまう可能性があります。せっかく新調するなら吉日を選びましょう。
(10)宝くじを買う
三隣亡に宝くじを買ってはいけないことは有名です。宝くじは仏滅や不成就日のような凶日に買わない方がいいものなので、同じく凶日である三隣亡も避けるべきです。
一般的に宝くじを買うと良い吉日には、大安・一粒万倍日・天赦日(てんしゃにち)・寅の日があります。
三隣亡と吉日が被った時はどうしたらいい?
三隣亡が大安や一粒万倍日など吉日と被っていても、建築関係行事や入籍など吉日にした方がいいイベントも避けた方が無難でしょう。
吉日と被っているのだから、良いことに目を向けて気にする必要はないという人もいます。
ただ、周りに三隣亡を気にする人がいる場合は、吉日であることを重視するよりも三隣亡を避ける方が大切です。人とトラブルになる可能性があるので、迷信だからと軽視せず日程をずらすといいでしょう。
【2023年】三隣亡はいつ?
2023年の三隣亡はいつなのかを下記の表で見ていきましょう。三隣亡の日に他のどんな吉日や凶日が被っているかも見ていきます。
月 | 三隣亡の日付:その他の凶日・吉日 |
1月 | 12日(木):大明日(だいみょうにち) 24日(火):不成就日・大明日・天恩日(てんおんにち) |
2月 | 10日(金):友引 22日(水):大明日 |
3月 | 9日(木):不成就日・一粒万倍日・天恩日 21日(火・祝日・春分の日):一粒万倍日・天赦日 |
4月 | 2日(日):一粒万倍日 6日(木):大安 18日(火):大安・大明日 30日(日):大明日 |
5月 | 17日(水):赤口 29日(月):大明日 |
6月 | 13日(火):仏滅・大明日 25日(日):赤口 |
7月 | 11日(火):仏滅・一粒万倍日・大明日 23日(日):不成就日・大安・一粒万倍日・大明日 |
8月 | 4日(金):大安・一粒万倍日・天赦日 9日(水):仏滅 21日(月):大明日 |
9月 | 4日(金):大安・一粒万倍日・天赦日 9日(水):仏滅 21日(月):大明日 |
10月 | 15日(日):不成就日・一粒万倍日・大明日 27日(金):一粒万倍日・大明日 |
11月 | 13日(月):仏滅 25日(土):仏滅・大明日 |
12月 | 10日(日):不成就日・大明日 22日(金):友引 |
三隣亡にやってはいけないことまとめ
三隣亡は「火事で三軒隣まで亡ぼす」と言われており、自分だけでなく近所の人々も不幸にする意味合いを持ちます。
気になる場合は、特に建築関係ではこの上なく凶日で、地鎮祭や引き渡し式など建築にまつわる行事や引っ越し・移転、新しい家庭を築くという意味がある入籍・結婚などは避けるといいかもしれません。三隣亡の持つ意味から、通夜・葬式を避けている地域もあります。地域によって異なることもあるので注意しましょう。
納車や宝くじの購入など建築とは関係なさそうなことでも、三隣亡は凶日なので避けて吉日を選ぶのが無難です。
何も知らず、後から「実は縁起が悪い日だった!」と後悔したり、「何かあったらどうしよう」と気にしたりしたくないものです。また、一粒万倍日や大安などの吉日と三隣亡が被っていても、縁起を気にする人もいます。自分以外の人にも配慮して、今回紹介した三隣亡の日も参考に、スケジュールを組んでみてくださいね。
(夏目椿)
※画像はイメージです
※この記事は2023年08月09日に公開されたものです