「ご理解いただけますと幸いです」とは? 意味と使い方を解説(例文付)
「ご理解いただけますと幸いです」はビジネスシーンなどでよく使われる言葉。相手に対して何かをお願いする時の表現です。この記事では、「ご理解いただけますと幸いです」の意味や使い方を例文付きで解説。併せて、言い換え表現や注意点を紹介します。
「ご理解いただけますと幸いです」は、何らかの事情で相手に我慢や変更をお願いする時に使用する言葉です。
相手に何かをお願いする時は、丁寧かつ正しい表現を使用したいもの。「ご理解ください」など似たような表現も多いため、正しい使い方を覚えておきましょう。
この記事では、「ご理解いただけますと幸いです」の意味や使い方を例文と共に解説。併せて、言い換え表現も紹介します。ビジネスシーンでお願いする時の表現に困っている人は、ぜひ参考にしてください。
「ご理解いただけますと幸いです」の意味
「ご理解いただけますと幸いです」は、こちらの気持ちや立場を察して、許してもらえるとうれしいですという意味です。主には、こちら側の事情で相手に我慢や行動をしてもらう時に使用します。
まずは、「理解」「幸い」というそれぞれの意味について説明します。
り‐かい【理解】
[名](スル)
1 物事の道理や筋道が正しくわかること。意味・内容をのみこむこと。「—が早い」
2 他人の気持ちや立場を察すること。「彼の苦境を—する」
3 「了解2」に同じ。→了解(りょうかい)[用法]出典:(『デジタル大辞泉』小学館)
「ご理解いただけますと幸いです」における「理解」は、他人の気持ちや立場を察することの意味合いで使用します。
そこに接頭語の「ご」をつけた「ご理解」は、相手に対して心情をくみ取ることや、思いやりを求める言い回しになります。
さい‐わい〔‐はひ〕【幸い】
【一】[名・形動]
1 その人にとって望ましく、ありがたいこと。また、そのさま。しあわせ。幸福。「不幸中の—」「君たちの未来に—あれと祈る」「御笑納いただければ—です」
2 運のいいさま。また、都合のいいさま。「—なことに明日は休みだ」
3 (「さいわいに」の形で)そうしていただければしあわせだと人に頼む気持ちを表す。どうぞ。なにとぞ。
【二】[副]運よく。都合よく。幸せにも。「—命だけは助かった」「—と事はうまく運んだ」出典:(『デジタル大辞泉』小学館)
「幸いです」は、そうしてくれたらうれしい、ありがたいという表現です。「ご対応いただければ幸いです」「お時間を頂戴できれば幸いです」のように使用します。
「ご理解いただけますと幸いです」は、「理解」「もらう」の謙譲語である「ご理解」「いただく」と、依頼する際の表現である「幸いです」の言葉から成り立つ言葉。こちらの事情を理解してもらいたい時にぴったりの敬語です。
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「幸いです」という言葉の意味、使い方、言い換え表現をマネジメントサポートグループ代表の古谷治子さんに教えてもらいました。
「ご理解いただけますと幸いです」の使い方(例文付)
「ご理解いただけますと幸いです」は、口頭や電話対応で使われることがありますが、主にビジネス文書やメールで使うのが一般的です。
敬語表現なので、取引先や上司など、目上の人に対して事情を理解してもらいたい時に使うことができます。
他にも、企業が夏季休業をするタイミングや、店舗が移転する際の文書で不特定多数に向けて使うこともあるでしょう。
例文
・「○○の案件に関して、これ以上の値下げが厳しい状況となっております。申し訳ございませんがご理解いただけますと幸いです」
・「部品の価格高騰により、当社製品の提供価格を値上げさせていただきました。ご迷惑をおかけしますが、ご理解いただけますと幸いです。申し訳ございません」
「ご理解いただけますと幸いです」はこちらの事情を理解してほしい際に使う言葉。そのため、「申し訳ございません」などの謝罪表現と共に使用すると、連絡を受けた側から理解を得やすくなるでしょう。
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「申し訳ございませんでした」の意味と正しい使い方を解説。併せて、お詫びを述べる時に使える言い換え表現を紹介します。
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