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【第7話】決めてから話し合う彼氏、話し合ってから決める彼女

#隣恋4考察

ミクニシオリ

2023年1月から配信がスタートしたABEMAの『隣の恋は青く見える4』。悩める8組のカップルが7日間、公認で“浮気ありのお試し破局旅”を楽しむ恋愛番組です。今回は、恋愛ライターのミクニシオリさんが、毎週の配信話を追いながらガチ考察します!

※このコラムは『隣の恋は青く見える4』第7話までのネタバレを含みます。

前回から引き続き、各カップルの復縁デート回が続く。これまでは目立つメンバーを中心にカメラが回っているようにも感じていたけれど、カップルそれぞれにスポットが当たり始めると、これはやっぱり「元カップル同士」から始まった物語なのだということを思い出す。

今、新しい恋に向かってアプローチをかけるメンバーすら、その根本には元恋人がいる。「前の彼は、ああいうところが嫌だったから」「もう、元カノみたいなイヤな思いをしたくないから」。

(C)AbemaTV, Inc.

その心に本当に映るのは、新しい魅力を感じる相手なのか、それともそこまで心に住み続ける、元恋人なのか……。

そう思うと、自分自身も「恋人の元恋人」を意識してしまいそうになる。自分の知らない恋人を知っている異性。その存在のことを考えるだけで、胸がざわつく。

立場の似た二人なら、許し合える?

お互い、この旅では新しい恋を始めることができなかったサニーシンイチロウ。互いにノリが良く、ぱっと見では本心が読めない二人でもある。

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デートが始まった瞬間から和やかではあったが、サニーは友人に話すかのような口ぶりで、ユウタタツヤとの三角関係のことを語り始める。

4日目には、サニーからのシンイチロウへの重りは0で「シンイチロウへの気持ちはない」ということなのかと誰もが思ったはずだが……4日目は、サニーは「気持ちの整理も込めて、誰にも重りを置かなかった」のだという。ここまで聞いた感想は「サニー、やっぱり意志強いな!」だった(笑)。

ヘアメイクとして、これまで女性の多い職場で働いてきたであろうサニー。年齢以上の意志の強さは尊敬するけれど、だからこそ、シンイチロウの「復縁するなら、最後は沖縄に」という変わらない意志をどう受け取っただろう。

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シンイチロウの沖縄で働きたいという夢は結局変わらず、これでは結局「サニーが折れるかどうか」というだけだ。サニーには、そこまでの愛があるのか……。

ここまでの話し合いだけでは、私には肯定的な未来が想像できなかった。サニーからしてもきっと、仕事を引き合いに出されたら何も言えない。

スタジオからはポジティブな意見も多かったが、個人的には「将来まで考えて沖縄に呼ぶ」なんて、当たり前だろ、と突っ込みたかったし。

(C)AbemaTV, Inc.

だが二人は「お互いにいい人ができなかった」からこそ、話し合いの土台に立っているのかもしれない。サニーがもしもユウタと上手くいっていたら、沖縄に行く道を検討すらしなかったのかも。

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立場の一致で言えば、お互いに未練が薄そうだったニアスシオンも、トントン拍子で「今日のうちに別れようか」という話になった。

でも……ニアスはかなり腹を決めているような話しぶりだった。しかし、シオンは「お互い気になる人もできて」「お互いまあまあうまくいってて」「うちら似てるし、これでいいよね」と、自分自身も納得させるかのように話す。

その表情は決意に燃えているという感じにも見えず、スタジオからは心配の声も上がっていた。

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これは私の持論だが、こういう時、女性は男性に比べると「決めてからの行動」が苦手なのだ。マルチタスクで考えられるからこそ、最後まで「比較検討」するのが女性だと思う。

ニアスやシンイチロウは「決めてから話している」かもしれないが、シオンとサニーは「決めるために話した」という印象。決めている方は、伝えるだけだから楽だ。だけど、伝えられてから悩む方は、神経を使う時間も長い。

本命がいる相手への恋の駆け引きの難しさ

(C)AbemaTV, Inc.

これまで、お互いが新しい恋に邁進しているように見えたタツヤユウカだったが、もともと東京と大阪での遠距離で、自分がいない場所での異性との接し方が見てみたい、という本音があったようだ。

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タツヤはサニーに、ユウカはタイヨウに気持ちが傾いていたが、互いに重りで駆け引きしていたことを打ち明ける。こうやって聞いていると、恋人への「重りでの駆け引き」なんて、久しぶりの復縁デートの前ではなんの意味も成さないということも分かる。

しかし、いたずらに置かれる重りは、他のメンバーの心を揺さぶっていると思うと……アバンチュールの儚さを思い知らされる。

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セナは、初対面だったメンバーの前ではとてもおとなしく見えたが、元カレであるユウタの前では、また違う一面を見せた。

しっかりと自分から、ユウタに質問を投げかける。しかし、ユウタは常に「最低限」な話し方。もともと、自分の気持ちを伝えるのがあまり得意ではないのかもしれない。

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好印象を見せていたシオンに対しても、前日の合流パーティに関しては「みんなの前で自分(ユウタ)がタイプとか言っちゃうのはちょっと」という評価。

誰か、そんなユウタの気持ちに気づいた人、いますか!? こんなにも顔に出ないと、一緒にいる恋人は大変そうだ。

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迫るサニーをしっかりとは振れず、シオンともそこそこ。セナ以外の誰から見ても、ユウタが何を考えているのか分からなかったと思う。

ユウタは思った以上に、自己完結タイプなのだろう。ほとんど経緯が分からないままに、ユウタはセナに復縁希望を伝える。

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シオンからすれば、ユウタのこれまでの振る舞いも、ニアスとの別れを決意する要因になっているはずなのに。

これじゃあシオンも報われないし、意外とはっきりしてそうな性格のセナも、ユウタの気持ちを察していくのは大変そうだ。

すれ違う男女を見るしんどさ

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チーム内で特定の人と恋に発展しなかったメグミ。重りでは駆け引きできても、ゆうたの前では駆け引きできなかったようだ。

ゆうたの方は、リカへの気持ちが固まっているという。別れのきっかけはゆうたの浮気だったが、浮気があった時点、または、浮気問題を解決できなかった時点で、ゆうたの気持ちは離れていたのかもしれない。

ゆうたとメグミのように、お互いの気持ちがすれ違っているのを客観的に見るのは、胸が苦しくなる。それは、最後のおかわりデートもそうだった。

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特に、元恋人への気持ちが固まっているユウタとミチルは、気持ちを断る口実に、相手の前日の振る舞いにダメ出しをしているようにも見えた。元恋人と会うまであんなに相手に頼っていても、いざ気持ちが固まれば、浮気相手からの気持ちは重荷なのだろう。

でもあれでは、シオンとニアスは浮かばれない。もしかしたら、前日の振る舞いを数年後悔することになるのかもしれない。

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自分も、本気でない人からの告白を、雑に振ってしまった経験がないわけではない。浮気相手、本命ではない相手という立場の危うさを思い知る。

必要な時は頼りにされても、気持ちが固まれば雑に去られてしまうこともある。浮気から始まる恋愛って、本当に難しい。

(ミクニシオリ)

※この記事は2023年03月08日に公開されたものです

ミクニシオリ

1992年生まれ。2017年にライター・編集として独立。芸能人やインフルエンサー、起業家など、主に女性に対するインタビューを多数執筆。恋バナと恋愛考察も得意ジャンル。ハッピーとラッキーがみんなに届きますように。

Twitter:https://twitter.com/oohrin

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