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【最終話】涙なしでは見られない…恋は残酷で、けれど素晴らしい

#隣恋4考察

ミクニシオリ

2023年1月から配信がスタートしたABEMAの『隣の恋は青く見える4』。悩める8組のカップルが7日間、公認で“浮気ありのお試し破局旅”を楽しむ恋愛番組です。今回は、恋愛ライターのミクニシオリさんが、毎週の配信話を追いながらガチ考察します!

※このコラムは『隣の恋は青く見える4』最終話までのネタバレを含みます。

『隣恋4』もとうとう最終話。本物の愛を確かめる旅も今日が最後で、最終決断が迫られる。復縁デートを通して、元恋人とヨリを戻すか、別れるか。はたまた新しい恋に進むのかを決めることになる。

(C)AbemaTV, Inc.

ベトナムまで来て半ば強制的かもしれないけれど、新しい恋ができるのか、元恋人に未練があるのか、自分の心に問いかけた。逆に言えば、そうまでしないと断ち切れない恋が、そこにあった。

旅に参加する前はきっと、お互い何かが合わなかった。そうでなければ、この地に来なかったはずだ。16人の「隣の青い芝」を体験した男女は、最後に何を決断するのか。

隣の恋と比べても、今の恋が大事と気づいたメンバー

(C)AbemaTV, Inc.

前日の夜、ユウタの元に気持ちを伝えに来たシオンは、まっすぐに彼の元にやってきた。シオンの姿勢は明るく前向きで、女性としてすてきだったと思う。

積極性に欠けても自分の意思を持つユウタと、相手に明るく歩み寄れるシオンは、付き合ってもいいカップルになれたのではないだろうか。だけどユウタは元恋人・セナの元へ向かう。

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「再スタート」とユウタは伝えて、セナはその気持ちを受け入れた。好きだからこそ不安があった、セナの思いには頷ける。

だからこそ、二人の恋路にはユウタ自身が気づいた「変化」が不可欠だ。大人の恋は、自己開示がないと難しい。特に、女性にとっては。ユウタが今後、しっかりとセナと歩み寄っていければいいなと思う。

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カノンから「子どもがいる」という事実を聞いたタイヨウの答えは、控えめに言って最高だった。「真剣に考えたけど、そんなに大きい話ではないと思った」とカノンに伝えるタイヨウ。

ベトナムまで来ないと言えなかった事実だったのだから、二人にとってそれだけでも、この旅に意味はあったのだろう。

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カノンが今まで言えなかった秘密は、好きだからこそ伝えるのに勇気のいることだっただろう。それを「気にしなくていいよ」と伝えるかのように、なんでもないことさ、と受け入れてくれたタイヨウ。

彼ならこの先、たとえばカノンと結婚することになったとしても、きっと子どもとも上手くやっていけそうな気がする。

隣の恋がどんなものであろうと、決断ができたメンバー

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復縁デートではお互いの気持ちがつかみきれなかったサニーシンイチロウ。シンイチロウからの告白は「離れるのがつらい」という素直な気持ちだった。

シンイチロウ自身の仕事の都合が別れのきっかけではあったからこそ、あとはサニーが決めるだけ。

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サニーには「今まで一緒に過ごした時間と愛情に、固執しているだけなんじゃないか」という悩みがあったという。

そしてサニーは、シンイチロウのからの告白を断った。サニーにとっても、ここまで来ないと諦められない恋だった……ということなのだろう。

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旅の間はサニーに揺れ動いていたが、復縁デートでユウカへの気持ちを再確認したタツヤ。遠距離恋愛で、タツヤに対して不安を感じていたユウカは、前日の夜もタイヨウの元へ向かっていたが、タイヨウの元へ告白に向かわず、タツヤの気持ちも断ったのだった。

ユウカは最後まで冷静で、そしてタツヤは最後まで熱かった。この経験は、二人を成長させただろうか。

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強いて言うなら……あれほどまでにサニーに揺れていたのに、会えば簡単にユウカに揺れてしまうタツヤの、ある意味で「意志の薄さ」と思わせてしまう部分がユウカに不安を与えていた可能性はあったのではないだろうか。

ユウカがなぜ、旅で不安を拭いきれなかったのかを考えると、そんなことを考えざるを得なかった。誰にでも優しい人と付き合うのは、案外大変なのかもしれない。

隣の恋を見て、気持ちが動いたメンバー

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シオンとの別れを選択したニアスは、ミチルの元へ向かう。旅の間は拙く不器用にも見えたニアスだが、その印象以上にエモい気持ちをミチルに伝える。

そんなニアスにミチルは「不器用だけどそばにいてくれたよね」と伝える。

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「結婚する時期が大事なわけではないと思った」と、リュウヘイにとってプラスに捉えられる答えを伝えてもいたミチル。だからこそ、この決断は意外に見えた人も多いのではないかと思う。

でも、リュウヘイとニアスは男性としてのタイプもかなり違う。ミチルにとっては、不器用でも遠回りせず、自分に素直なニアスの愛情表現が刺さったのかもしれない。

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復縁希望だったリュウヘイの元に届いたミチルからの手紙には「想いが伝わらなかった」と書かれていた。あるいは「遅すぎた」のかもしれない

こんな出会いの前に、リュウヘイがもっとミチルのことを考えてくれていたら。旅の途中、明らかにリュウヘイへの未練のような感情を見せていたミチル。それでも、リュウヘイにはない魅力と安心感を、ニアスに求めたのだろうか

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浮気された過去があっても、ゆうたと復縁希望だったメグミ。しかし、ゆうたはメグミの浮気写真を見ても心が動かなかったこと、リカが気になっていることを直接メグミに伝える。

言い方もかなり端的で、その足はしっかりとリカの方へ向かう。アラサーの筆者からすると、若いってフレキシブルでいいな、とも思う。ゆうたは若さの割に余裕があり、自分の決断に自信があるように見える。

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リカの元ではゆうたと、元恋人・カイトが鉢合わせる。熱い手紙で気持ちを伝えてくれたカイトと、カイトにはない魅力を持つゆうた。

けれど、リカが出した決断は「ゆうたのことをもっと知りたい」だった。

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ゆうたの前でみっともない姿は見せたくないということなのか、涙を我慢するかのように、その場を去るカイト。「大好きだった」、そう言って泣くカイトがとても印象的だった。

カイトはリカの気持ちがつかみきれないことでどんどん自信を失っていく様子が、手に取るように分かった。しかし彼もまたゆうたと同じく、若い。

この恋に残像を追いすぎることなく、その一途さ、そして少しの弱さを理解してくれる人がいたらいい。

それでも、私たちはまた恋をする

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結論としては復縁したカップルが2組、別れを決断したのが4組、新たな恋に進んだのが2組となった。

恋ってすてきだけど、残酷だ。刺激的な環境の中で気づく「マンネリ」という魔物と、新たな恋への「不安」。あんな環境に身を置けば、誰しもがその二面を比べざるを得ない。

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隣の恋が青く見えること自体は確かだと思うし、それでも復縁を願ったカップルのことを応援したい。

だけど、ポジティブな変化がなければ、それはその場しのぎだ。刺激的な環境で浮いた心が落ち着いた後に、どうすれば二人がうまくいくかを考えなければいけないだろう。

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新しい恋を選択したメンバーにとっても「元恋人か目の前の異性か」という極論で考えた時につかんだ恋が、真実の愛かはまだ分からない。旅の夢から覚めた後に、もっと相手を知り、理解しようとする気持ちが必要になるだろう。

恋って本当に難しい。失恋や別れは、身を裂くような痛みを伴う。あんなに泣くことも、あんなにつらいことも、今後の人生で二度とないんじゃないかと思う。

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決別を迫られたメンバーもいたけれど、それでもきっと彼らはまた、恋をする。別れと出会いをくり返して、運命の相手を見つけるまで、その旅は終わらない。

そんな恋が、最も燃え盛る瞬間を見せてくれるのが、隣恋だと思う。どんな道を選んだとしても、結論を出したメンバー全員を讃えたい。最終回はずっと、涙が止まらなかった。純愛の終わりと、始まりを見せてくれて、ありがとう。

(ミクニシオリ)

※この記事は2023年03月15日に公開されたものです

ミクニシオリ

1992年生まれ。2017年にライター・編集として独立。芸能人やインフルエンサー、起業家など、主に女性に対するインタビューを多数執筆。恋バナと恋愛考察も得意ジャンル。ハッピーとラッキーがみんなに届きますように。

Twitter:https://twitter.com/oohrin

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