「わかりかねます」の意味とは? 使い方や言い換え表現も紹介(例文つき)
「わかりかねます」はビジネスメールや電話における頻出ワードの1つ。しかし、意味がよくわからない人はいるかもしれません。本記事では、「わかりかねます」の意味や使い方、言い換え表現などを解説します。
ビジネスシーンにおいて、「わかりかねます」はよく使われるフレーズです。「わからない」を丁寧に表現した言葉ですが、「わかりません」と何が違うのでしょうか。
本記事では、「わかりかねます」の意味や使い方、言い換え表現などを解説します。
「わかりかねます」の意味
まずは、「わかりかねます」の意味を押さえておきましょう。
「わかりかねる」は、動詞である「わかる」と補助動詞である「かねる」から成ります。「かねる」の意味は、辞書によると以下の通りです。
か・ねる【兼ねる】
[動ナ下一][文]か・ぬ[ナ下二]
1 一つで二つ以上の働きをする。(中略)
4 他の動詞の連用形に付いて用いる。
(ア)…しようとして、できない。…することがむずかしい。「納得し―・ねる」「何とも言い―・ねる」
(イ)(「…かねない」などの形で)…するかもしれない。…しそうだ。「悪口も言い出し―・ねない」
出典:(『デジタル大辞泉』小学館)
「わかりかねる」の「かねる」の意味は4の(ア)「~しようとして、できない。~することがむずかしい」に該当します。
つまり「わかりかねる」には「わかろうとしても、難しくてできない」というニュアンスがあるといえます。ただ「わからない」というより、遠回しで丁寧な印象を与えるでしょう。
「わかりかねます」の使い方と例文
ここからは、「わかりかねます」の使い方について、シーンや例文を挙げながら解説していきます。
「わかりかねます」が使えるシーン
「わかりかねます」は、問合せにすぐ答えられない時に使えます。例えば、取引先から自部署で管轄していない範囲の質問を受けて、自分では回答できない場合などです。
また、顧客からクレームを受けたものの原因がわからずすぐ対応できない場面でも、「わかりかねます」が使えます。
例文
「わかりかねます」の使い方がイメージできるよう、以下に例文をいくつか紹介します。
・「お問い合わせいただいた件についてはこちらの部署の専門外となるため、申し訳ありませんが私にはわかりかねます。このまま担当の○○部へおつなぎしてよろしいでしょうか」
・「大変申し訳ございませんが、私にはわかりかねます。後ほど担当者から折り返しお電話差し上げてもよろしいでしょうか」
・「今回のエラー原因について、現時点では詳細がわかりかねます。お待たせして申し訳ありませんが、調査後に改めてご連絡いたします」
・「鈴木の帰社時間については、天候不良による交通機関の乱れのため、現時点ではわかりかねます。めどがつき次第、改めてご連絡差し上げますので、もうしばらくお待ちいただけますでしょうか」
▶次のページでは、「わかりかねます」を使う時の注意点について解説します。