「示唆」の意味と使い方。「示唆に富む」や「示唆的」とは?
「示唆」の使い方(例文付き)
「示唆」という言葉は、使うシーンや相手によってもニュアンスが変わってきます。
ここでは使用シーンに分けて、その使い方を例文付きで紹介します。
ビジネスシーンで使われる「示唆する」「示唆される」
日常会話では堅い言い回しになるため、主にビジネスシーンで使われる機会が多い「示唆」という言葉。
ビジネスシーンで使われる「示唆する」「示唆される」には、「物事をそれとなく相手に知らせる」といった意味があります。
アドバイスや物事の要点を直接相手に教えるわけではなく、ヒントや遠回しな表現を使い、相手に伝える場合に使われます。
ビジネスにおける「示唆する」「示唆される」を言い換えると、「それとなく言う」や「ほのめかす」といった表現が挙げられます。
例文
・社長から地方出張の可能性を示唆される。
・上司が退任を示唆した。
・競合会社同士が合併を示唆している。
論文で使われる「示唆する」「示唆される」
論文においても「示唆する」「示唆される」という言葉を用いて説明する場合があります。
ビジネスシーンとは違い、論文などの文章での「示唆する」「示唆される」は「憶測する」というニュアンスで使われます。
さまざまな実験や研究を経て生まれた複数のエビデンスから自分の仮説を立てる論文は、「示唆する」という言葉を用いて執筆されることが多いのが特徴です。
仮説を「~と示唆する」ではなく「~である」と言い切った場合、根拠のない結論が生まれてしまい責任問題などにも発展してしまいかねないからだと考えられます。。
そのため、まだ仮説段階の論文では「示唆する」「示唆される」という言葉を使って曖昧な表現に留める学術文書が多く見られます。
例文
・AよりもBの指数が高い傾向にあることを示唆している。
・下記のメリットがあることを示唆する。
・注目されていることを示唆している。