「幸甚」の読み方や意味は? 「幸いです」との違いを解説
「幸甚」を使用する3つのシーンと例文
「幸甚」は使うシーンによって、表す意味や文章の作り方などが異なります。
そこで、「幸甚」の使い方を代表的な3つのシーンに分けて紹介していきますね。
感謝や喜びを伝える時
相手へのお礼として「幸甚」を使う場合は、「幸甚です」といった表現をします。
基本的には「うれしい」「悲しい」などを使う時と同様に、文章を組み立てます。
よりうれしい気持ちを表す際には、「幸甚の至り(いたり)です」と表現することもあります。
また、相手にしてもらったことなどを添えると、より感謝の気持ちが伝わりやすくなるので、何がうれしいのかを明確にした文章を作るように心掛けましょう。
例文
・先日はこちらの提案に賛同していただき幸甚です。
・長きにわたって多くの人に協力していただき幸甚の至りです。
相手へ依頼や要望を出す時
「幸甚」の感謝の気持ちを、「~してくれるととてもうれしいです」といった意味で使用することで、相手に失礼なく依頼や要望を伝えることもできます。
ストレートにお願いするよりも、こちらが下がってお願いする言い方になるため、表現を覚えておくととても便利ですよ。
文章を組み立てる時には、「~していただけると幸甚に思います」という表現を使います。
また、目上の人に対して使う際には、「~していただくと幸甚に存じます」のような表現になります。
例文
・3日後までにアンケートの返信をいただけると幸甚に思います。
・今日提出した書類に関して、明日までにご意見をいただけると幸甚に存じます。
贈り物をする時
相手へ要望を伝える時のように、贈り物をする時に「気に入ってもらえるとうれしい」と少し遠回しの表現で「幸甚」を使うことがあります。
「あなたが気に入ってくれたら自分もうれしい」というニュアンスになり、「つまらないものですが」を使うよりもスマートな表現です。
実際に文章を作る場合は、「~してくれたら幸甚に思います」のような、「たら」や「れば」のような、仮定を表す言葉と合わせて使用します。
そのため、「お口にあったら」「喜んでいただければ」のような表現と一緒に文章を作りましょう。
例文
・お菓子をお持ちしましたので、お口に合えば幸甚です。
・心ばかりのお礼をお送りしました。気に入っていただければ幸甚に存じます。