「ご案内」の意味と使い方は? 正しい敬語表現【例文付】
「ご案内」の使い方と例文
そもそも「ご案内」は「案内」の敬語表現です。「ご案内」の正しい使い方とNG例を紹介します。敬語に対する苦手意識をなくして、正しい日本語を使いましょう。
「ご案内」の正しい使い方
「ご案内」は、一般的に自分が何かを知らせたり、教えたりする時に使用します。良く使ういくつかの例と共に好ましい表現を見ていきましょう。
ご案内します
「案内する」を丁寧にした表現です。以下、例文をご紹介します。
・教室へご案内します。
・館内をご案内します。
ご案内いたします
より丁寧に伝えたい場合の表現です。以下、例文をご紹介します。
・下記のとおりご案内いたします。
・下記のとおり開催いたしたく、ご案内いたします。
ご案内申し上げます
目上の人への提案時に使用する謙遜した表現です。 以下、例文をご紹介します。
・会議の目的を、下記のとおりご案内申し上げます。
・以下の通りに訪問いたしたく、ご案内申し上げます。
「ご案内」のNGな使い方
敬意を払いたい相手の案内する動作を表す場合、使い方には注意が必要です。表現の仕方によっては敬語として不適切なものもあるので覚えておきましょう。
ご案内してくださる・ご案内していただくはNG
文化庁の『敬語の指針』によれば、「ご案内ください」「ご案内していただく」といった表現は不適切とされています。
この場合、「して」を削除して「ご案内くださる」「ご案内いただく」とすると◎。「お~くださる」「お~いただく」という適切な敬語のパターンを満たす表現となります。
「ご案内」を使ったその他頻出表現
また、「ご案内」は他にも使い道がたくさんあります。ビジネスシーンで頻出する表現を3つご紹介します。
ご案内のとおり
「ご案内のとおり」は何かを説明したり、案内したりする時の前置きの言葉として使用されます。クッション言葉とも言われ、添えることで「ご案内したのと同じように」という意味合いがあります。
以下、例文をご紹介します。
・企画の詳細に関しましては、ご案内のとおりとなっております。
・ご案内のとおり、当日はこちらのスケジュールで進めさせていただきます。
ご案内いただきありがとうございます
「ご案内いただきありがとうございます」は「案内してくれてありがとう」という意味です。案内してもらったことに対し、感謝の気持ちを丁寧に伝えたい時に使用しましょう。
以下、例文をご紹介します。
・お忙しい中、ご案内いただきありがとうございます。
・本日はご案内いただきまして、ありがとうございます。
ご案内いたしかねます
「ご案内いたしかねます」は「案内することが難しい」という意味で、案内することを断る時に使います。
以下、例文をご紹介します。
・申し訳ございませんが、当日はご案内いたしかねます。
・大変恐れ入りますが、明日はご案内いたしかねます。
「案内されたこと」に対しての返事
目上の人などに案内されたことに対して、どのように返事をすべきでしょうか。感謝の気持ちを乗せつつ、返事をするのが一般的です。
以下、例文をご紹介します。
・ご案内いただきありがとうございます。
・ご案内くださいましてありがとうございます。
・ご案内賜りありがとうございます。
「ありがとう」以外にも感謝の気持ちを伝える表現方法があります。そちらの例文も合わせてご紹介します。
・ご案内くださり感謝申し上げます。
・ご案内に深謝いたします。
・ご案内いただきお礼申し上げます。
言葉を丁寧に伝えることも大事ですが、案内してもらってありがとうといった素直な気持ちを大切にしてください。しっかりと感謝の気持ちを伝えましょう。