【難読】“こんろ”じゃない! 「懇ろ」の正しい読み方
本や資料で見かけることがあるけれど、正しい読み方や意味が分からずスルーしてしまっている言葉ってありませんか?
社会人として、知らないまま恥をかくような場面には遭遇したくないですよね。
今回考えるのは「懇ろ」の読み方です。
“こんろ”と読むのかな? なんて思った人は、ぜひ答えをチェックしてみてくださいね。
「懇ろ」の読み方は?
「懇」は、懇親、懇願と読むので、“こん”という読み方を覚えている人が多いのではないでしょうか。
しかし、送り仮名の「ろ」と合わせて、“こんろ”とは読みません。
気になる読み方の正解ですが……。これ、実は“ねんごろ”と読みます。
「懇ろ」の意味と使い方
『デジタル大辞泉』によれば、「懇ろ」の意味は以下のように解説されています。
ねんごろ【懇ろ】
《「ねもころ」の音変化》[形動][文][ナリ]
1 心がこもっているさま。親身であるさま。「懇ろにとむらう」「懇ろなもてなし」2 親しいさま。特に、男女の仲が親密であるさま。「懇ろな間柄」
[名]
1 親密になること。
「おまへは貧乏神と―してござるかして」〈浮・禁短気・一〉2 男女が情を通じること。
「此のお夏は手代と―して」〈浄・歌祭文〉3 男色関係を持つこと。
「主の子を―して」〈浮・男色大鑑・一〉
つまり、心のこもっているさま、手厚く細やかな気づかいをするさま、といった意味合いになります。
「懇ろ」と聞くと、男女関係のことをイメージする人が多いかもしれませんね。
もともとは、心のこもっているさまという意味だったのが転じて、そういった意味でも使われるようになったそうです。
読めない漢字はきっとまだまだたくさん
あなたは「懇ろ」を正しく読むことはできましたか?
きっと世の中には、あなたが知らない言葉、漢字がまだまだたくさんあります。送り仮名がつくことによって、馴染みがある読み方からまったく変わってきますね。
普段、使う機会は少ないかもしれませんが、正しい読み方を覚えておきたいですね!
(ななしまもえ)
※この記事は2021年05月08日に公開されたものです