格安SIMと3大キャリア、どっちを選べば良い?
ドコモ・au・ソフトバンクが発表した新ブランドの始動を皮切りに、訪れようとしている“スマホ料金戦国時代”。スマホ代を節約したいけど調べるのすら面倒という全ての働く女性たちのお悩みに、携帯料金見直しの専門家である鮎原透仁さんが回答します。
今回のお悩み:大手キャリアと格安SIM、どっちを選べば良い?
ドコモ・au・ソフトバンクの「3大キャリア」と、OCNモバイルONEやBIGLOBEモバイルなどの「格安SIM」。結局、自分にどっちが合っているのか分かりません! どういう基準で選べば良いですか?
まずは「3大キャリア」と「格安SIM」の違いをおさらいしていきましょう。
「3大キャリア」と「格安SIM」、どんな人が合ってる?
「3大キャリア」は大容量データ通信ができて、店頭でサポートが受けられるのが特徴です。手厚いVIP待遇みたいな感じですね。
「3大キャリア」が合っているのは、以下のような方々です。
- パケットを大量に使う人(25GB以上)
- 最新のハイスペック端末に買い替えたい人
- 店頭で契約したい、サポートを受けたい人
それに対して「格安SIM」は、基本的には店頭でサポートが受けられない(※)のと、通信速度が遅くなりがちなのが特徴。だけど価格が安いのがメリットといえます。
「格安SIM」が合っているのは、第2回でもお伝えした通り、以下のような方々です。
- 電話を全然しない人
- パケットを全然使わない人
- ITリテラシーが高い人
- 節約を突き詰めたい人
※一部サポート対応のある格安SIMもあり。
「パケットの使用量」で選ぼう!
自分にどのジャンルが合っているのか選ぶ基準は「パケットの使用量」です。
「3大キャリア」ドコモ・au・ソフトバンクなら、60GBや無制限の大容量プランがメインに展開されています。
大手キャリアの「サブブランド」と呼ばれるUQ mobile・Y!mobileは3GB、15GB、25GBの3種類。最近発表された「新ブランド」ahamo・povo・LINEMOのプランは20GBのみの展開です。
それに比べて「格安SIM」会社の多くは10GB以下の小容量プランをメインに展開しています。
まずは自分が必要なパケット使用量を把握した上で契約しないと、使っているうちに大きな制限がかかってしまいます。
「自分は電話も全然しないし、ITリテラシーも高いから格安SIMで良いや」という人が、実はパケットをものすごく使っていたら、そもそも格安SIMを比較検討のテーブルに上げる時点で間違っているわけです。
以下の順番で検討していくのが適切といえるでしょう。
- 月々のパケット使用量を見返す
- パケット使用量を元に、どのジャンルが合っているか(3大ブランドか、サブブランドか、格安SIMか……)を考える
- その中で、どの会社(ブランド)が良いかを選ぶ
効果的にパケットの使用量を見直す方法
月々のパケット使用量を知る時は、過去1カ月分ではなく、3カ月分くらい見返すのがおすすめです。
例えば今(2021年4月時点)、緊急事態宣言中で家にいる時間が長かった前月だけを参考にしてしまうと、宣言解除後のライフスタイルと全然違うので、後で大変なことになりますよね。
仕事で出張があるなど、月によってライフスタイルの変動が大きい人は、半年分くらい見返しても良いかもしれません。その中で、1番パケット使用量が多かった月に照準を合わせて考えていくと良いと思います。
契約前の最終検討は店舗で
ある程度ジャンルが絞れて、最後にどの会社(ブランド)が良いかを比較検討する際は、家電量販店に行ってみましょう。
格安SIMでもいろいろなブランドが並んでいるので、有名どころや、自分の興味のあるブランドをチェックしてみてください。
ただし、家電量販店によっておすすめしてくるブランドが異なる場合があるので要注意です。1店舗目で決めずに、2〜3店舗回るようにすると、フラットな目線で判断できると思いますよ。
今回のポイント
- 自分に合っているジャンルを選ぶ基準は「パケットの使用量」!
- パケットの使用量を見直す期間は、過去3カ月〜半年がベスト
- 契約前の最終検討は、家電量販店を2〜3店舗回ろう
(監修:鮎原透仁、取材・文:高橋千里)
※画像はイメージです
※この記事は2021年04月19日に公開されたものです