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自尊心とは? 自尊心が低い人の特徴と原因、高める方法

笹氣健治(心理カウンセラー)

自尊心を高める方法とは?

それでは最後に、どうすれば自尊心を高められるのかについて、説明しましょう。

ポイントは、自分の価値について間違った評価をしないこと。

具体的に、次の3つを常に意識するようにしてください。

(1)思考・感情・行動と自分の価値を結び付けない

前述した通り、仕事ができるかどうか、責任感があるかどうか、思いやりがあるかどうか、といったことは、個人の価値とは全く関係ありません。これらは、私たちの一面について説明しただけに過ぎないのです。

「私にはそういう部分がある」「そういう時があった」というだけで、それによって自分の価値が高いとか低いということは言えないのです。

自分はこう考えた、こう感じた、こういう行動をした、というのはあくまでも自分の一部であって、全てではありません。

だから、思考・感情・行動と自分の価値を結び付けて考えることは、全くもって意味がない行為であると気付きましょう。

(2)他人からの評価と自分の価値を結び付けない

これも前段で触れましたが、他人からの評価によって自分自身の価値を決めることは間違っています。

他人からの評価と自分の価値は、全く無関係なものです。

このことに気付いていなかったために、今までは他人からの評価をそのまま自分の価値として感じてしまっていたかもしれませんが、それはそれ。「今後は他人からの評価と自分の価値を結び付けない」と決めればいいだけです。

もちろん、他人からの評価を無視していいと言っているわけではありません。

指摘された良い点、悪い点をそのままうのみにするのではなく、いったん自分の中で吟味して、良い点は自分の自信としてさらに伸ばすようにし、悪い点は修正して今後改めていく。そうすればいいだけです。

とはいえ、慣れないうちは、つい周りの目が気になってしまうことがあるかもしれませんが、問題ありません。

「ああ、また他人からの評価を気にしてしまったな」と気付いたら、その都度、「他人の評価と自分の価値は関係ない」と心の中でつぶやいて、自分に言い聞かせるように意識してみてください。

(3)自分自身を無条件で認める

こちらも前段で触れたことですが、とても重要なので、もう一度言います。

自分自身の価値というものは、本来、評価できないものであり、評価の対象としてはいけない。そして、人は誰でも存在しているだけで価値があるのです。

人間ですから、うまくできる時もあれば、失敗する時もあります。

初めてのチャレンジで成功する時もあれば、チャレンジを繰り返した末に成功する時もありますし、何度やってもうまくできないものもあります。

良かれと思ってやったことが裏目に出ることもあれば、とても感謝されることもあります。

完璧な人間は誰1人いません。

ですから、常に自分の理想通りのことができなくても何ら問題はなく、むしろそれが普通のことです。

自分は存在しているだけで価値があると思うのは、自分自身を無条件で認めることです。

自分を無条件で認められることで、本当の自尊心を持てるようになります。その上で、自分の至らない点を埋めていく努力をしていけばいいのです。

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