同期より先に出世した時の気まずくならない接し方
仕事で大成功を成し遂げたいとか、そんな大それた野望はないけど、なんとなくうまくやりたい。いつもの働き方を小さくアップデートする「お仕事ハック」を紹介します。
今回のお仕事ハックは「同期より先に出世した時に、気まずくならない接し方が知りたい」とのお悩みに、コラムニストのヨダエリさんがアドバイス。
同期より先に出世した時に、気まずくならない接し方が知りたい
同期より先に昇格することが決まりました。周りは祝福してくれたのですが、正直同期がどう思っているのか気になってしまいます。同期の気持ちを考えると、気を使わないといけないなとも思うのですが、あまり気を使いすぎてもうざいと思われてしまうのではないかと、とても不安です。同期との関係性を崩したくない場合、これからどう接するのが正解なのでしょうか。
まずは、昇格おめでとうございます! あなたの仕事ぶりが認められた証拠です。でも、同期との今後については、戸惑いがあるかもしれませんね。
実はあなたの文章の中に、既にヒントがあります。「気を使わないといけないなとも思うのですが、あまり気を使いすぎてもうざいと思われてしまう」……その通り! つまり、大事なのは、気にせずフラットに接すること。
とはいえ、それって簡単ではないですよね。なぜなら、フラットな態度は意識して作れるものではないから。少なくとも、迷いがあったままではフラットにはなれないからです。
なので、まずはあなたの内側を見つめてみましょう。今あなたの中には、同期との関係を崩したくない、という欲求があります。これはハッキリしていますよね。ではなぜ悩むのかというと、同期がどう思っているか分からないから、だと思います。
一般的に考えれば、同期があなたを羨ましく思う気持ちはゼロではないでしょう。さらに、「自分は昇格できなかった」「なぜ彼女だけが昇格するんだ」などの嫉妬が渦巻いている可能性は大いにあります。
その上で、言えることは。
同期が感じているかもしれない嫉妬は、あなたではなく、本人が解決するしかない、ということです。
20代の頃、「答を出すんだよ、嫉妬には」という歌詞にハッとしたことがあります。TOKYO No.1 SOUL SETというグループの曲です。
そのフレーズを聴いてからは、これって嫉妬かも、と思えるモヤモヤが渦巻くと、「なんで嫉妬してるんだろ」「この感情を収めるにはどうすれば?」などと、立ち止まって考えるようになりました。
その結果、「相手が自分にはないものを持っているからだ」とか、「自分がやりたいけどやれていないことを、相手が自由にやっている感じがして羨ましいんだ」などと、嫉妬してしまった原因に気が付くことができきました。
ここで自己否定の沼に入ってしまうと、嫉妬はその後も続きます。でも、「自分には自分の持っているものがある!」という考えを持ち、「よく考えたら自分は努力が足りない」と気付くことができれば、嫉妬は消すことができます。
つまり、同期が「自分は昇格が遅れているけどペースは人それぞれだ」と考え、「少しずつ自分なりの努力を積み重ねていこう」と、人との比較ではなく自分軸で捉えられるようになったら、あなたへの嫉妬はなくなるはずなのです。
嫉妬をマネジメントできるようになるまでは、あなたへの態度が素っ気なくなったりするかもしれません。が、そこはもう気にしない! 先に認められた者の宿命です。
あなたにできることは、これまで通り接すること。そして、「昇格するのも納得だ」と思ってもらえるような仕事をすることだと思いますよ。頑張って!
Point.
・同期が感じているかもしれない嫉妬は、本人がどうにかするしかない
・自分のペースと自分の価値があることに気付けば、嫉妬心は消すことができる
・それまでの間、素っ気ない態度を取られても、気にしないこと
・「昇格するのも納得だ」と思ってもらえる仕事ができるよう頑張ろう
(文:ヨダエリ、イラスト:黒猫まな子)
※この記事は2021年03月16日に公開されたものです