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「褒める」と「誉める」の違いは? 意味や使い分けを解説

前田めぐる(ライティングコーチ・文章術講師)

「ほめる」と書こうとした時、「褒める」と「誉める」で迷ったことはありませんか? どちらも意味合いは同じですが、漢字の意味をひも解くと、そのニュアンスは変わってきます。今回はライティングコーチの前田めぐるさんに、「褒める」と「誉める」の違いや使い分けを解説してもらいました。

「ほめる」を漢字で書く場合、一般的なのは「褒める」です。

「褒」は音訓読みともども常用漢字ですが、見た目の複雑さが敬遠されるのか、「ほめる」と平仮名で書く人も多いのではないでしょうか。

「褒める」と「誉める」の違いは? どんな風に使い分ければいいのか? この機会に意味の違いを詳しく調べてみましょう。

「褒める」「誉める」の意味

まず、「ほめる」という言葉には、「優れているところを認めて、たたえる」という意味があります。

辞書を引くと、「誉める」と「褒める」、両方の字が当てられています。

ほめる【誉める・褒める】
(1)祝う。ことほぐ。祝福する。
(2)(同等または目下の者の)行いを評価し、よしとしてその気持ちを表す。たたえる。賞賛する。
(『広辞苑 第七版』岩波書店)

「褒める」も「誉める」も、「祝う。同等か目下の人を評価してたたえる」という意味だと捉えることができます。

しかし、これだけでは、2つの語句の違いまでは分かりませんね。それぞれの漢字を調べてみましょう。

【褒】
りっぱなおこないをほめる。ほめたたえる。ほめる。

【誉】
(1)ほめる。ほめたたえる。
(2)よい評判。ほまれ。
(『例解 新漢和辞典』三省堂)

上記の意味から判断すると、「褒める」と「誉める」のいずれも「ほめる。ほめたたえる」という行為を表す漢字です。

ただし、「誉」には「よい評判」という意味も含まれていることが分かります。

次の項目で、両者の使い分けについて解説していきます。

次ページ:「褒める」と「誉める」の使い分け(例文付き)

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