どこに座ればいい? フリーアドレス制度のメリット
仕事で大成功を成し遂げたいとか、そんな大それた野望はないけど、なんとなくうまくやりたい。いつもの働き方を小さくアップデートする「お仕事ハック」を紹介します。
今回のお仕事ハックは「オフィスがフリーアドレスになって仕事しづらくなった」とのお悩みに、ライターのトイアンナさんがアドバイス。
オフィスが「フリーアドレス」になって仕事しづらくなった
最近、うちの会社のオフィスがフリーアドレスになりました。最初は苦手な上司から離れられる……とテンションが上がったのですが、実際やってみると、デスクに私物は置けないし、そもそも席選びが面倒くさい!
誰の近くに座るかで人間関係もギスギスする気がして、毎日へきえきしてしまいます。
フリーアドレスのメリットっていったい何なんでしょうか?
こんにちは、トイアンナです。フリーアドレスのメリット、それは経営者にはあるけれど、労働者にはありません! 社員の皆さま、お疲れ様です……!
経営者目線だと、フリーアドレスはメリットがたくさんあります。
フリーアドレスにする経営者側のメリット2つ
まず、週に何回かを在宅勤務にして、出社した人をフリーアドレスにすれば座席数を減らせるし、社員全員の椅子と机を用意するよりコンパクトに……つまりもっと安い家賃のオフィスで済ませられるわけです。
オフィスって敷金10カ月とかザラにあるので、これは大きい。
次に、派閥を作りづらくなること。座席が近い者同士で派閥を作られると、会社としては合理的な意思決定よりも仲間内での根回しが利く、非効率な組織が生まれてしまいます。フリーアドレスを実施すると「いつもの場所」が奪えるため、この派閥作りを防げるのです。
社員にとって、フリーアドレスのメリットは少ない?
しかし、社員にとってみれば毎回荷物は移動させなくてはならないわ、朝一番に出社しないと良い席は奪われるわで、苦労が増えますよな……。
というわけで、社員にとってはあまりいい制度とは言えないよねえ、と私も思います。
強いてメリットを言うならば、あらかじめ打ち合わせをする予定だったメンバーと近い席に座っておくことで、その場でミーティングが実施できるくらいでしょうか。しかし、会議室へ移動するのが面倒というのもおかしな話ですしねえ……。
と、イライラすることも多いフリーアドレス制度ですが、残念ながら在宅勤務の増加に伴い、会社はどこもオフィス縮小を視野へ入れています。
これからは「フリーアドレスが当たり前」という期待値で仕事をせざるを得ないのかもしれませんね。
思い切って自宅のオフィス化を手掛けてみては?
もし、相談者さんの会社が在宅勤務も実施しているのなら、いっそ自宅を「指定席」と割り切って、自宅の環境を改善してみてはいかがでしょうか。
私も新型コロナウイルスが流行してから、ヴィンテージ家具を買ったり、貼ってはがせる壁紙を調べたりして、自宅をどんどんカフェ風に改造しています。
自宅なら何を飾っても怒られませんし、今こそDIY、チャレンジしてみてください。賃貸でもできる簡単DIYが今はたくさんあるので、やってみると楽しいですよ!
Point.
・オフィスのフリーアドレス化は経営者側のメリットが目立つ
・在宅勤務も増える今後はフリーアドレスが新しいスタンダードになるかも?
・自宅を「仕事の指定席」と割り切って、理想のオフィスを自宅で実現しよう
(文:トイアンナ、イラスト:黒猫まな子)
※この記事は2020年12月22日に公開されたものです