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「社風が古い」と感じたら。辞める前にやってみるべきこと

#お仕事ハック

ぱぴこ

仕事で大成功を成し遂げたいとか、そんな大それた野望はないけど、なんとなくうまくやりたい。いつもの働き方を小さくアップデートする「お仕事ハック」を紹介します。

今回は「社風が古い」というお悩みに、外資系OLコラムニストのぱぴこさんがアドバイス。

社風が古い

今いる会社の社風が古いのが悩みです。上層部に40~50代が多いためか、保守的で新しいことに挑戦させてもらえず、このコロナ禍でもリモート禁止で毎日出社。

古き良き伝統を重んじるタイプの会社なのですが、自分が世間から取り残されている気がして焦ってしまいます。転職するのが一番手っ取り早いとは思うのですが、この社風をどうにか変える方法はないでしょうか?

上層部が50~60代でも、新しいことにガツガツと挑戦したり、リモート化に積極的だったりする会社はあるので、年代起因ではなく「社風」だといえます。業界特性かもしれませんが。

業種業態によって「当たり前」のレベル感は違います。IT業界はリモートもフレックスも完備が当たり前! と思いきや、日系企業だとNG……なんてこともあります。

また、金融機関は持ち出しNGな情報が多い、小売は対面サービスを切り離せない……などなど、元々の仕事の質にも左右され、デジタル化への取り組みの進捗に差が出ます。

不満を感じることが環境要因の場合、自分が努力して変わる話なのか、さっさと整った環境へ移るのが良いかは見極めが必要です。

「社風を変える」は壮大で根気がいる作業

私は、環境起因による不満があるなら、自分の環境を変える努力をした方が良いと考えています。

要は、転職なり異動なりをして、今ある不満の原因からオサラバする。

理由は現状を変えるより簡単だからです。「荒地を開墾してオアシスにするより、オアシスを見つけた方が楽では?」理論です。

「不平不満」を理由に転職を考えるのは逃げかと思うかもしれません。実際、その線引きは難しいです。取り組むべき時、向き合う時はあります。

それでも、「絶対にその会社でなくてはならない強い理由」がないならば、さっさと環境を変える方が早いというのが私の意見です。理由は前述。手間暇が見合わないから。

自分の主張を通すためには大声と政治が必要

コストとリターンのバランスの問題で、どんなにコストを払っても「ここで頑張る」という理由があるのであれば、踏ん張るのは対処法の1つです。

その場合に何をするか? は以下になります。

(1)企画趣旨に賛同するメンバーの声を集める
(2)同業他社事例を集める
(3)リスクやリターンのエビデンスを収集する
(4)実施するべき理由やテスト実施のスケジュール・段取りを計画する
(5)上長へのネゴを含めた企画提案をする

これを自分の希望が通るまで繰り返すことです。

全社展開はハードルが高いので、まずチームや部署単位などでテスト的に導入することをゴールに頑張る。この時に大事なのは結局「政治」なので、上長や周囲を巻き込むことが必要です。

また上層部が「NG」だと思う理由などの情報収集をし、それを潰せる方法を用意する。段取りを踏み、賛同者を集め、一度で通らなくても何度も実行する。この繰り返しです。

その上で、軋轢が起こらないように周囲に配慮し、自分の通常の仕事のクオリティーは落とさないどころか少し上げる気持ちで取り組みましょう。

なぜなら「余計なことに意識を取られているから仕事に影響が出るのだ」という隙を作ってはいけないからです。

ここまで書いて「やだー面倒! やりたくない!」と私の心が叫んでいますが、一発逆転の魔法はなく、地道で気長な調整とシュプレヒコールによって革命は成されるのです。

派手なドンパチは「絶対にしとめる!!!!」というタイミングの念入りなプランニングが必要です。いきなり社長室に突撃して「リモートワークを認めてください!!!」と乗り込んでも「やばい社員」の認定を食らうだけです。

絶対に今の会社にいる必要がある?

非常にリソースを必要とする変革を成すか、諦めるか。2択に見えて、今後の選択肢は4つあります。

(1)今の場所にとどまるために我慢する
(2)今の場所にとどまるために変革に取り組む
(3)期間を決め、今の場所に留まるために変革に取り組む
(4)別の場所に行くために努力する

現実的なのは(3)で感触をつかみ、無理そうなら(4)へ移行というプロセスでしょう。

人間、頑張るためには期限が必要なので、3カ月~半年のスパンで変革に取り組んでみて、その感触でとどまるか出るかを判断するのがリーズナブルです。実行してみると必要な要素が分かるはずです。例えば「偉くなるしかない」とかね。

具体的なゴールへの距離や難易度が分からないと「会社でどこまで頑張るか」の腹が決まらず、結局(4)へも踏み出せずグズグズと不満をくすぶらせることになります。

なので、ひとまず前述の手段を参考に実行計画を組んでやってみましょう! 頑張れ!

Point.

・会社制度や設計は業種業態によるし、ひいては「社風」に左右される
・会社組織に風穴を明けるのは大変なので、環境を変える方が簡単に不満解消できる
・会社を変えるために必要なのは政治
・頑張る時は期限を決めて。具体的な難易度が分かったら身の振り方を再考しよう

(文:ぱぴこ、イラスト:黒猫まな子)

※この記事は2020年12月18日に公開されたものです

ぱぴこ (外資系ときどき激務OLコラムニスト)

外資系ときどき激務OLコラムニスト。オシャレとズボラの狭間に生息し、ストレスを課金で潰すことに余念がない。趣味はNetflix、お酒、豚を塩漬けにすること。目標はゆとりのある生活(物理)。
Twitter:@inucococo

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