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冷凍やレンジでの調理はOK? ブロッコリーの栄養素と効果

栄養の基本

北村絵梨子(管理栄養士)

ブロッコリーの栄養素と効果

生のブロッコリー100g当たり(大きさにもよりますが、ブロッコリー1房の重さは約380g)の栄養成分を見てみましょう。

ブロッコリーにはビタミンC、β-カロテンなどのビタミン類や、カルシウム、カリウムなどのミネラル類、食物繊維も豊富に含まれています。

ブロッコリー(生) 100g当たりの栄養成分

エネルギー 40 kcal
たんぱく質 5.4g
脂質 0.6g
炭水化物 6.6g
ナトリウム 7mg
カリウム 460mg
カルシウム 50mg
マグネシウム 29mg
1.3mg
亜鉛 0.8mg
レチノール活性当量(ビタミンA) 75μgRAE
β-カロテン 900μg
α-トコフェロール(ビタミンE) 3.0mg
ビタミンB1 0.17mg
ビタミンB2 0.23mg
ナイアシン 1.0mg
葉酸 220μg
パントテン酸 1.42mg
ビタミンC 140mg
食物繊維 5.1mg

出典:日本食品標準成分表 2015 年版(七訂)デ ータ更新2019年

ビタミンC含有量は野菜の中でトップレベル

特に、生のブロッコリー100g当たりのビタミンC含有量は、主要な野菜の中でもトップ10に入ります。

ビタミンCは、肌のシミの緩和や、鉄の吸収を高め、貧血の予防などに働きます。また、病気から体を守る免疫系が適切に働くのを助ける作用もあります。

レモン約4個分のビタミンC

ブロッコリー1房(約380g)のビタミンCは532mg、レモン果肉1個分(約120g)のビタミンCは120mgとなりますので、ブロッコリー1房にはレモン約4個分のビタミンCが含まれています。

ブロッコリー1/5房で1日分のビタミンCが摂れる

このようにブロッコリーのビタミンC含有量は高く、およそ1/5房分食べることで、1日当たりの推奨量(100mg)を摂ることができます。

肌の健康状態を保つβ-カロテン

ブロッコリーに豊富に含まれているβ-カロテンは、皮膚や粘膜の健康維持を助けるなどの働きがあります。

また、β-カロテンは油と一緒に調理することで、吸収が良くなります。おすすめは電子レンジで加熱したブロッコリーを、ごま油と醤油で炒めたきんぴらなどの料理です。

たんぱく質や葉酸にも注目

たんぱく質含有量も緑黄色野菜の中では比較的高く、絹ごし豆腐100gのたんぱく質含有量とほぼ同等です。

また、女性の場合は、豊富に含まれる葉酸にも着目したいところ。葉酸は貧血予防にも効果があるといわれています。積極的に摂るようにしましょう。

たんぱく質であれば約3房分、葉酸であれば約1.1房分のブロッコリーがそれぞれ1日分の推奨量(たんぱく質:50g、葉酸:240µg)に値します。全てをブロッコリーで補うには難しい量かもしれませんが、他の食材と組み合わせながら効率的に栄養素を摂取しましょう。

注目のスルフォラファンとは?

加えて、上記の栄養素一覧に含まれてはいませんが、ブロッコリーに含まれるスルフォラファンが近年注目されています。

スルフォラファンとは、ファイトケミカルの一種。肝機能の改善、抗酸化作用、花粉症などの炎症を抑制する効果があると考えられています。

なお、ファイトケミカルとは、野菜や果物に多く含まれる色素や辛味、香りの成分。生命活動に必須の栄養素ではありませんが、病気を予防する効果や老化の原因となる活性酸素を取り除く効果が期待されており、現在も研究が進められています。

次ページ:ブロッコリーの調理方法

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