処世術とは? 身に付けるためのポイントや注意点
処世術を活用する上での注意点
仕事の成果だけではなく、コミュニケーションも重視することで処世術が身に付き、ビジネス上プラスに働くことを確認してきました。
身に付けるべきに見える処世術ですが、活用する上での注意点はあるのでしょうか?
(1)無理をしない
処世術がある人、ない人の違いは「センス」ともいえます。
特に苦労せずに人のツボを突ける、大局から判断できるなどは、経験や練習もさることながら「分かる器官」のようなものの有無と言っても過言ではありません。
そのため、「処世術を身に付けなくては!」と過剰に頑張ったりせず、無理のない範囲に留めることが重要です。
(2)正解はないと心得る
処世術は万能ではありません。組織や風土が違えば、全く別の処世術が必要になります。
絶賛放送中のドラマ『半沢直樹』の世界における処世術は、「上の言うことに絶対服従」で、失敗を回避し長いものに巻かれることです。
しかし、あなたがいるのは『半沢直樹』の世界ではないと思うので、同じことをした瞬間に「自発性と自立性がない」として能力不足の烙印を押されることもあります。
絶対に正しい処世術など存在しないことを頭に置き、「自分がどこで何を発揮すべきか?」を考えることは非常に重要な視点です。
(3)「ゴマすり」にはならないようにする
処世術は確かに必要かつ、物事を有利に進める手段の一つですが、使い方次第では「ゴマすりばかりしている人」のように見えることがあります。
また、さまざまな人の意見を否定せずにいることで「自分の意見がない」「常に誰かに言わせる」など、弱腰ではっきりしない人と評価を受けてしまう可能性もあります。
どう考えているのか? を表明しない形で昇進していった場合、決断ができない管理職になり、部下が付いて来ない……なんてことにもなりかねません。
信用と信頼を得るためにも、言うべき時には自分の考えや意見をはっきり伝える、ということも重要です。
処世術はコツもセンスも必要。簡単な技ではない
要領が良くて世渡りがうまい人がレアキャラなように、処世術を身に付けてうまく使いこなすことも簡単ではありません。大将軍になるためには、努力と運とセンスが必要です。
何事も、小手先だけの小技だけでは太刀打ちできません。
しかし、「うまくやるにはどんな要素が必要なのか?」と考えることで、コミュニケーションの質を向上させることができる可能性はありますし、日々の努力は自分の力になります。
人と上手に付き合い、仕事の成果をきちんと見てもらうために「処世術」が必要なこともありますが、処世術だけを追い求めては本末転倒です。
「自分の希望をかなえるために何が必要なのか」を考える癖を身に付け、うまく処世術と組み合わせていくといいかもしれません。
(ぱぴこ)
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※この記事は2020年07月29日に公開されたものです