お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

定性的と定量的の意味と違い。使い分けとは

トイアンナ

定性的と定量的を使い分ける方法

では、実際に定性的データと、定量的データをどう使い分けるべきでしょうか。

理想と現実で加味する

現場からぶっちゃけた声をお届けすると、「定量的データはお金がかかるので、定性的データで妥協する」ことが多くあります。

お菓子のパッケージ分析だって、理想は1万人に定量的なアンケート調査を行った上で、さらに絞り込んだ100名に深掘りして定性的データを集め結論を出すことでしょう。多分この調査、1,000万円くらいかかるんですけどね……!!

というわけで、中小企業では定性的データをなるべく多くとって、結論を出さざるを得ません。

ですが理想は定量的に集計して「大まかな傾向」を出し、その中で偏りが少ない人から「定性的なヒアリング」をして結論を選ぶことです。ああ、無限にお金が欲しい。

プロジェクトマネージャ試験に出るリスク分析

さらに、プロジェクトマネージャ試験(情報処理技術者試験の科目)に出てくる定性・定量的データも触れておきましょう。

プロジェクトマネージャ試験では「リスク分析」という項目があります。

リスクとは「あるプロジェクトを進めるときに、不確実になっている部分」です。例えば、お菓子のパッケージを緑にした結果、売れなくなる不確実さなどを「リスク」と呼びます。

あらゆるビジネスでの選択はリスクを伴います。ですが、どう動くか決める前にリスクの大きさを調べる必要があります。

このとき、リスク分析にも「定量的分析」「定性的分析」の2種類があります。前者が数字で測れるリスク、後者が数字で表現できないリスクです。

ここでもマーケティングの調査と同じで予算があれば定量的に「お菓子を1万回作って調べたところ、不良品率が0.02%ある」とリスク分析できます。

が、「サンプルの菓子を1万回作る金はどこにあるっちゅーねん」となるのが大半の現場でして、そうなると「他社からヒアリングしたところ、お菓子の新製品パッケージ制作では工場で不良品が出る可能性がある」と、定性的な調査に止めることも多いものです。

次ページ:定性的データが「定量的データ」に劣るわけではない!

SHARE