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コツコツと仕事をこなす「コツキャリ」。貝印の製菓用品担当 今井由佳さんの働き方 #働くわたしの選択肢

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ねむみえり

「バリキャリ」「ゆるキャリ」……女性の働き方って、本当にこの2つだけなの? 100人いれば100通りの働き方がある。一般企業で働く女性にインタビューし、会社の内側や彼女の働き方を通して、読者に新しい働き方「○○キャリ」の選択肢を贈る連載です。

取材・文:ねむみえり、写真:洞澤佐智子、編集:高橋千里/マイナビウーマン編集部

女性の多様な働き方を巡る連載「働くわたしの選択肢」

今回お話を聞いたのは、株式会社貝印のマーケティング本部に所属して製菓用品(お菓子作りツール)の企画などを担当している、今井由佳さん(26歳)。

今井さんは、今回の聞き手役・ねむみえりと同年代。社会人4年目という、仕事にも慣れてきて将来を少しずつ考えはじめるこの時期に、彼女は何を思いながら働いているのでしょうか。

落ち着いた雰囲気の中で語られる言葉から、仕事への静かだけど確かな熱が伝わってきます。

リラックマと働く“なんでも屋さん”

よろしくお願いします。まずお聞きしたいんですけれど、新卒で貝印に入られた際の志望理由ってなんだったんですか?
ものづくりに興味があったので、メーカーを中心に就活をしていました。貝印に内定をいただいたあとに開かれた先輩社員との座談会で女性社員の方といろいろお話したとき、雰囲気や話が合って、自分が働いている姿が想像しやすかったので、すぐにここにしようって決めました。
2年前までは海外事業本部に配属されて、営業のお仕事をしていたようですが。
最初は営業を志望していました。国内事業と海外事業のどっちも希望していたら、海外事業部のほうに配属されたんです。そこで約2年半働いて、2018年の10月に今のマーケティング本部に異動になりました。
今はどんなお仕事をされていますか?
今はマーケティング本部の中で、クリエイティブユニットという部署に所属しています。新商品の企画開発や、今すでにある商品の売り方を考えたりするような部署ですね。私は主に製菓用品(お菓子作りツール)を担当しています。商品に関わることは結構なんでもやるので、“なんでも屋さん”って言ってる人も多いです。
企画を考えるときって、どういうふうに考えますか?
時間があれば、実際に製菓用品の売り場を見に行きます。こういう商品いいな、もうちょっとここをこうしたら売れるかもしれないみたいなのとか、外に出るといろんな発見がありますね。
リラックマとの商品コラボにも携わっているとお聞きしました。
はい。リラックマの製菓用品シリーズは、第3弾の開発の途中から担当しています。製菓用品との親和性が高いキャラクターというのと、子どもから大人まで人気のキャラクターということで、リラックマと一緒に働いてます(笑)。

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いいですね、リラックマと一緒に働いてるって。クリエイティブユニットに異動して、楽しかったお仕事ってありますか?
リラックマとのコラボ商品を開発していく段階で、自分で実際にサンプルを使ってクッキーを焼いたりとか、チョコを作ったりすることがあるんですけど、そういうのは楽しんでやってます。実際にクッキーを焼いてみると、サンプルの見た目と焼きあがったクッキーの見た目がちょっとちがってきたりして、顔をもうちょっとこうしたい……とかがあって。
なるほど、そういう調整もされるんですね。
そうですね。その調整のために、リラックマの版権元さんとやり取りしたりもします。
逆に、「これはすごく大変だった!」ってことは?
うちの会社では、毎年11月の終わりから12月にかけて、お客さん向けに新商品を発表する展示会みたいなものをやります。マーケティング本部が主催するので、展示会前の1~2カ月はそれに向けての準備でハードワークになりますね。毎日残って準備して、みんなで乗り越えよう、みたいな。
学生時代の、文化祭の前のような一体感があるんですね。
そうですね。まさにそんな感じです。
その展示会は、どれぐらいの規模なんですか?
会社の4フロアを使って展示しています。商品を並べたり、実際の売り場を再現したような棚割り提案のコーナーを設けたり。当日もお客さんに商品の説明や、あとは実際に商品の使い方を見せたりします。
実演販売みたいなこともやるんですね。
前回は「キャベツピーラー」という商品を展示したんですけど、わたしはお客さんの前でずっとそれを使ってキャベツの千切りをしてました(笑)。

本当に企画だけでなく、幅広くいろんなことを行ってるんですね。正直、海外事業本部から商品企画へ異動が決まったときってどんな気持ちでしたか?
自分のスキル的に、このまま海外事業部にいるのが厳しいなって考えていたところがあったので、異動の希望は出してたんです。一度、営業をしながら商品開発に近い仕事をしたときに「もうちょっと商品開発をやってみたいな」って思って、希望を出して、異動になりました。
じゃあ結構、「やった!」って感じだったんですね。
そうですね。異動が決まったときはうれしかったです。
もともとものづくりに興味があるっておっしゃってましたもんね。より、ものづくりの現場に近づけたという感覚はありますか?
あります。実際に商品を作る工場を見せてもらえることもあるので、楽しいなと思います。

柔らかい雰囲気に囲まれて

異動が決まってうれしかったとのことですが、とはいえ異動って環境が大きく変わるじゃないですか。新しい場に馴染むのって得意なほうですか?
今の部署に異動したときはちょっと人見知りしていたんですけど、女性ばっかりで、柔らかい雰囲気の方が多いので、わりとすぐ馴染めたかなと思います。お昼もみんな一緒に食べてるので。

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そうなんですね! 同じ部署内に何人ぐらいいらっしゃるんですか?
クリエイティブユニットは、9人。ひとりが男性で、あとは女性です。
その男性がちょっと気になります(笑)。
柔らかい感じの男性なので、わりと馴染んでます。たまにお昼も女性に混ざって一緒に食べたりして。
いいですね。部署がふんわりと柔らかい雰囲気なんですね。
そうですね。どちらかというと、前所属していた部署よりも今のほうが自分に合っていますね。

フラットな感情で仕事のストレスを回避

バリキャリとか、ゆるキャリとか、働き方っていっぱいあるじゃないですか。今井さん自身の生活や働き方を振り返ってみて、どういう働き方をしていると思いますかね。
この取材前に、同じチームの先輩に「わたしってどういう働き方してますか?」って聞いたら、「淡々とこなしてる」って言われました(笑)。
たしかに、落ち着いてコツコツと仕事されているイメージです。今井さんのライフワークバランスが気になります。
あんまり仕事メインの生活にはしたくないな、と思ってます。仕事でのストレスを抱えすぎたくないし、なるべくフラットな感情でいたいんですよね。
最近プライベートで何かハマっていることはあるんですか?
最近は『鬼滅の刃』にハマってます(笑)。
鬼滅、人気ですよね!
アニメはもう追いついちゃったので、今は会社の先輩に原作コミックスを借りて読んでいます。そういうプライベートの楽しみも大事にしたいんです。
プライベートと上手に両立して働くのも、ひとつの選択肢だと思います。
仕事でちょっとイラッとすることがあっても、ストレスは溜めない。淡々とこなして、感情的にならないように心がけていますね。

※この記事は2020年03月19日に公開されたものです

ねむみえり

1992年生まれ、東京出身。ライターとして働きながら、現代詩の創作も行なっている。本、舞台、映画、音楽、お笑い、ラジオ、アートなど、無意識のうちに多趣味な人間になっていた。いつか黒猫と暮らすのが夢。

Twitter:https://twitter.com/noserabbit_e
note:https://note.com/noserabbit_e

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