ボケ&ツッコミで合コンを攻略せよ #合コン幹事の上野さん【経営者編・第1章】
真顔の下ネタはかなり危険
熊田「やっぱり肉にはスパイスが大切ですよね」
小柳津「だな」
あーりん「女性もスパイスがあるほうがいいですか?」
小柳津「いいねぇ〜(笑)。あーりんちゃんはスパイスがあるの?」
あーりん「スパイスがあるセクシーな男性は好きですよ♡」

下ネタは恋愛において非常に役立つ武器なのは間違いありません。特に女性から下ネタを言うと、男性は「盛り上がっている」と感じるのでオススメです。

じゃあこの発言はよかったってことですか?

ダメです。

言ってることめちゃくちゃじゃん……。

TPOですよ。下ネタ自体は悪いものではありませんが、この下ネタはかなり危険です。

なんでですか?

たとえば、あーりんさんが社内でセクハラに悩んでいるとしますね? それでその話を合コンでしたとします。

(初対面の合コンでそんな相談しねえわ……)
あーりん「最近、上司から『休みの日に2人で飲みに行かない?』って言われて困っているんです……」
熊田「ボーナスに反映されるといいっすね(笑)」

とか言い出したらどう思いますか?

マジでドン引きです。

ですよね? ただ実際には、その場で「うざい」とも言えないので、熊田さんの話に適当に相槌なりをして話を合わせることと思います。

まぁたしかに。

すると、さっきまでの真剣な話の雰囲気はぶち壊しになり、下ネタメインの明るくノリノリなテンションになるでしょう。もちろん多少の歪さは残しますが、話題の主軸があーりんさんのお悩みから下ネタに移行するのは間違いありません。しかし、これが問題です。

というと?

下ネタは強力な武器ですが、強力すぎるがゆえに話題を一気にさらってしまうんですよ。今回のあーりんさんの下ネタはまさにその典型でした。肉料理のシェフである熊田さんにとって「スパイス」はかなり重要な話。それなのにあーりんさんの下ネタでその話題が終わり、下ネタに話題を持っていかれてしまったのです。

うっ……!

熊田さんがどうでもいい話をしているタイミングであれば、下ネタをブチ込んでも問題ありません。しかしスパイスという熊田さんにとって重要な話をしているときに下ネタをブチ込むのはTPO的にかなり問題があるといえるでしょう。

たしかに……。

しかし、それ以上に問題なのが「真顔で言ってしまった」ということですね。読者のみなさまは文字のみの再現なのでわかりにくいと思いますが、先ほどのあーりんさんの「女性もスパイスがあったほうが~」の言い方はかなり真面目なテンションでした。これ、男性目線ではめちゃくちゃリアクションが取りにくいんです。

どうしてですか?

冗談で言っているのか真面目に言っているのかわからないからです。おそらくボケで言っているんだろうけど、もしかしたら真面目に言ってるのかもしれない。そうするとどうやって返事をすればいいかわかりません。

うう……。

幸いにして小柳津さんは「ボケ」として受け取って流してくれましたが、真面目なテンションで下ネタを言われるほど怖いことはありません。下ネタはどうしても内容的にセンシティブな内容になりがちですからね。

たしかにそうですね。

ですので下ネタを言うなら明るいテンションで。またははっきりボケとわかるような内容にしないと、せっかくの下ネタが逆効果になるのでご注意くださいませ。