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インタビュー 片思い

切っても切れない「宿命の愛」に出会ったら。妻夫木聡・柄本佑・間宮祥太朗『Red』インタビュー

マイナビウーマン編集部

直球のラブストーリーも、心温まる人間ドラマも、ちょっと怖い任侠映画だって。どんな作品にも、どこかに「愛」が散りばめられている。そんな映画の中の恋や愛にフォーカスするインタビュー連載「恋するシネマ」。今回は、映画『Red』で共通の女性を愛する3人を演じた妻夫木聡さん、柄本佑さん、間宮祥太朗さん。

女の「しあわせ」って決まっているもの?

世間では、すてきな旦那さんと結婚すること、子どもを持つこと、それをできるだけ長く継続することが、女性の「しあわせ」とされている気がする。

商社マンの夫にかわいい娘。はたから見ると女としてのしあわせをすべて持ち合わせているように見える。夏帆さんが演じる、映画『Red』の主人公・村主塔子はそんな女性。

劇中では、家族のために生きてきた塔子に転機が訪れる。それはほかでもない「男」が原因で、だ。心が張り裂けそうなくらい愛した男が、10年ぶりに目の前に現れたのだ。

夫がありながら、かつて愛した男に心揺れていく塔子。果たして最後に彼女はどのような選択を下すのか。

そんな大人の恋を描いた『Red』。本当の愛とはなんなのか、しあわせとはなんなのか。塔子を取り巻く3人の男を演じた、妻夫木聡さん、柄本佑さん、間宮祥太朗さんに話を聞いた。

「大人のラブストーリー」を演じるうえでのこだわり

――塔子を翻弄する運命の男・鞍田秋彦を演じた妻夫木さん。台詞というよりも、佇まいで鞍田を表現されている部分が多かったと思いますが、演じるうえで意識されたことやこだわりはあったのでしょうか?

妻夫木聡さん(以下、妻夫木):脚本が時系列になっていなかったこともあって、最初に読んだときには「この場面ではこういう表情にしよう」「構成を踏まえてこう演じよう」と頭で考えていました。

ですが、役作りをしていく中でそういった思いが一切消えたんです。実際に撮影するときには、逆に「自分の考えを捨てていくこと」をすごく大切にしていました。シンプルに鞍田として塔子をずっと見つめるというか、寄り添うというか……。塔子を演じる夏帆ちゃんをずっと見ていた感じです。

――では、鞍田と同じ設計事務所で営業として働く小鷹淳を演じた柄本さん。柄本さんが演じる小鷹は、原作と同じように軽やかで魅力的に見えたのですが、どのようなことを意識し撮影に臨まれましたか?

柄本佑さん(以下、柄本):複雑な関係になっていくのは妻夫木さんと夏帆さんのほうなので。僕と夏帆さんが関わるシーンでは、鞍田からは得られない「抜けのよさ」というか、軽やかな感じがあったほうがいいのかなとは思っていましたね。

――塔子の夫・村主真を演じた間宮さんは、“価値観のずれ”ゆえに、無自覚に塔子を追い詰めていってしまう役柄でしたが、そこを表現するうえでの工夫はあったのでしょうか?

間宮祥太朗さん(以下、間宮):食事のシーンですね。特にすき焼きを食べるシーンは真の性格が顕著に出るかなと思っていたのでこだわりました。

――すき焼きですか! たしかに「お母様に大切に育てられたお坊ちゃん」という雰囲気が滲み出ている食事シーンでした。

間宮:真はいい家庭で育ったので所作はきれいであるべきだと思いつつ、肉を食べるのが少し下品だといいなと思ったんです。すき焼きで、肉ばっかり食べていましたよね。僕すごくいやなんですよ、みんなで鍋を食べているときに肉ばっかり取る人(笑)。

――(笑)。真の自己中心的というか、ひとりよがりな性格をそこで表現したんですね。

間宮:そうですね。

結婚観は「持たないほうがいい」

――本作では大人のラブストーリーが描かれていますよね。塔子が3人の男性に翻弄されながら、愛や恋、自らのしあわせについて考えていたと思うのですが、作品や役柄を通してみなさんの「愛の捉え方」に変化はありましたか?

妻夫木:むずかしい質問ですね、これは(笑)。

間宮:本性がバレちゃいそう(笑)。

妻夫木:僕自身の愛の捉え方というのは変わっていないです。ただ、若い頃の恋愛とは違うものだなとは感じました。

――具体的にはどういった違いが?

妻夫木:若い頃の恋愛は、どうしても制約の元にあるんです。好きだとか嫌いだとか、付き合うとか付き合わないとか、何年付き合ったとか。ルールのようなものがあるじゃないですか。

でも、本当の恋愛……というか、鞍田と塔子に関しては、制約なんてどうでもいいんだろうなと思わされるところがありました。鞍田を客観的に捉えたときに、「相手が自分のことを好きだろうが好きじゃなかろうが関係ない」「好き嫌いじゃなく、ただ大事だから一緒にいる」と本能で動いているのが印象的でした。究極の想いなんじゃないかと。

……それが僕自身の恋愛観と関わっているかといったら謎ですけどね。

――演じる中で、鞍田と妻夫木さんご自身とで共感する部分はどこかありましたか?

妻夫木:共感という意味では難しいかもしれませんね。

だけど、監督ともずっと話していたことで、「鞍田と塔子は、運命とかそういうことではなく、“宿命”なんだろう」という捉え方はストンと腑に落ちました。

僕自身も、妻とどうして結婚したかといわれると正直わからないけれど、宿命だったといえばそうなんだろうと思う部分がありますし。好きな部分も嫌いな部分もある中で、それでも一緒にいることを選んでいる。切っても切り離せないような何かがあるんだろうな、と思います。

――柄本さんはいかがですか?

柄本:僕も結婚して子どもがいるので、正直、愛の捉え方に変化はなかったですけど、今『Red』という作品が作られる意味合いのようなものは感じました。

夫がいるのにほかの男性と恋愛をするのは、明らかにやってはいけないこと。ですが、社会の中で生きているときに、それをスクリーンの中とはいえ見せてくれることによって、どこか自分が体験したようにスッキリとして「明日からもがんばろう」と思える。それは元々映画が持つエンターテインメント性や「どこか別のところに連れていってくれる」性質によって得られるものですよね。

鞍田と塔子のような大人の恋を疑似体験し楽しむ、映画はそういう夢のあるものなんだと思います。

――間宮さんはいかがですか?

間宮:うーん。演じた中で印象的だったのは、真は塔子に対して「どう生きるか」ということをずっと問うているわけですが、最終的に塔子は「鞍田さん“と”生きたい」って言ったんですね。「鞍田さんとどう生きたい」ではなく「鞍田さんと生きたい」という、それだけのシンプルな願望でした。それで、愛とはそういうことなのかなという気はしました。

あとは、僕の視点から見ていて、僕以外の2人(鞍田・小鷹)と一緒にいるときのほうが塔子は圧倒的に魅力的で。その原因はきっと、真が「夫と妻」としての関係性だけで接してしまっていたからだと思うんです。僕はまだ結婚していませんが、身につまされる思いでした……。

柄本:あくまで役だし、あの状況は相当だよ(笑)?

間宮:でも、今後のためにも気をつけようと思います(笑)。

――真を演じたことで、ご自身の結婚観は変わりましたか?

間宮:そもそも、結婚観をまだ持っていないんですよ。自分と仲のいい俳優の友人が結婚して、醸し出す雰囲気が変わっていくことに対しての興味はありますけど、自分が結婚するならこういう家庭で……というものがまだなくて。むしろ、今回真を演じたことで、結婚観は持っていないほうがいいのではないかと感じましたね。

――それはどうしてでしょう?

間宮:真は、親を見て育ったことによる無意識的な結婚観を持っていて、その染み付いている「家庭の正しさ」を塔子に押し付けてしまっているんですよね。真は真でがんじがらめになっているのだと思いました。

結婚は夫婦になる2人で作りあげるオリジナリティが大切なものじゃないですか。なので、僕が今ひとりで結婚観を持っておく必要がないのかなと思います。

「わたしだったらどうするだろう……?」「わたしは、誰“と”これからの人生を生きていきたいんだろう」

『Red』はどこか遠く、でも女だったら他人事とも思えないストーリーだった。

人はきっと、本能には逆らえない。塔子が下した選択が果たして正しいのかは最後までわからなかったけれど、観終わったあと自分にとっての「しあわせ」を深く考えさせられた。

渾身の大人のラブストーリーを、スクリーンの中で存分に楽しんでほしい。

映画『Red』

愛することが、生きることだった。

(C)2020『Red』製作委員会

大雪の夜、車を走らせる男と女。先が見えない一夜の道行きは、ふたりの関係そのものだった。

誰もがうらやむ夫、かわいい娘、“何も問題のない生活”を過ごしていた、はずだった塔子だが、10年ぶりに、かつて愛した男・鞍田に再会してしまう。鞍田は、ずっと行き場のなかった塔子の気持ちを、少しずつ、少しずつほどいていく……。

しかし、そんな鞍田には“秘密”があった。現在と過去が交錯しながら向かう先の、誰も想像しなかった塔子の“決断”とは――。

(取材・文:ameri、撮影:豊島望、編集:鈴木美耶/マイナビウーマン編集部)

妻夫木聡さん:ヘアメイク/勇見 勝彦(THYMON Inc.) スタイリスト/TAKAFUMI KAWASAKI (MILD)
柄本佑さん:ヘアメイク/星野加奈子
間宮祥太朗さん:ヘアメイク/三宅茜 スタイリスト/津野真吾(impiger) 衣装協力/ディースクエアード

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