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自分磨きで男性が成功する方法。「モテ意識」からの脱却が鍵?

トイアンナ

「自分磨き」は女性だけでなく男性も行うもの。ただ、それは一旦なんのためですか? コラムニストのトイアンナさんが、男性の自分磨きでもっとも大事な心得を教えてくれます。

さかのぼること10年前。世間は「愛され女子」で溢れかえっていました。

白いタイトワンピに、もこもこのファ―。くるくるの茶髪に、ぱっちりアイメイク。ウサギを擬人化したかのような愛されファッションは、爆発的に流行しました。

モテの夢から覚めた、2020年。力の抜けたビッグシルエット、それでいて背中はざっくり開いたバックコンシャスな女性が街を闊歩し、「男のための自分磨きじゃない」と宣言する女性が増えました。ネイルだって、靴だって、好きなものを選びたいんだもん。

……ですが、メンズファッションはまだ「モテ」が全面に出ている気がするのです。

男性が自分磨きをするメリットは「モテ」だけ?

私は何度かメンズアイテムのマーケティングを担当してきました。バナー広告でどれが売れるかテストしたり、雑誌のコピーを考えたり。そして結論「女子ウケ抜群」「この服がモテる」以上に売れたキャッチコピーはありませんでした。ファッション大好きな一部を除くと、多くの男性は”モテるから”服を選んでいるようです。

この傾向は、メンズのフレグランス・時計・クルマ・コスメでも同じです。現代の20代前半の男性はモテるためにアイラインを引いたり、眉毛をぬいたりします。

30代なら、こだわりの革靴やスーツを買い、デートに向いているカジュアルイタリアンを探すでしょう。50代の男性はモテるためにいいクルマを買います。

年代によって投資先が違うのは「モテる振る舞い」が世代で違うだけのこと。結局、動機は似たり寄ったりなのです。

男性がやりがちな自分磨きは「男性ウケ」を意識している

では、ここまでして男性は誰にモテたがっているのか。

もちろん女性? いいえ、違います。それは表層的な考えです。自分磨きをする男性に深くインタビューしていくと「男仲間に承認されたい」という深層心理が出てきます。

男性が自分磨きをするメリットとして見出しているのは、まわりの男性から「すげえ」と言われる自分作りです。そして、女性からモテれば仲間から「すげえ」と称賛されるからこそ、女性にモテたいのです。

このタイプは「女性からモテなくても仲間から尊敬される道」を選ぶこともあります。たとえば、女性ウケを意識してクルマを買おうと思ったのに、最後は男性が好む傾向にあるスポーツカー分野でマニアになるような男性です。

女性ウケだけを求めているなら、こういう男性は少ないはずでしょう。でも結構いますよね?

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