協調性がない人の特徴とは? 原因と対処法・向いている仕事
「協調性がない」とは悪い意味に使われがちですが、実は強みにもできるそう。協調性がない人の特徴の短所と長所、向いてる仕事などについて、心理カウンセラーの小日向るり子さんに教えてもらいました。
あなたは「協調性がない」と言われたことはありますか?
「協調性がない」ときくとネガティブに受け止められがちですが、この性格は短所なのでしょうか。
今回はこの協調性がない性格について深堀りしてみたいと思います。
「協調性がない」の意味とは?
協調性とは、複数の人間がお互いの立場を尊重して助け合ったり互いを高めたりして物事を遂行する素質のことをいいます。
したがって「協調性がない」とは、そうした素質がないことを意味します。
協調性がない人の特徴と長所・短所
物事には二面性があるものがほとんどで、それは性格にもあてはまります。ここからは協調性がない人の特徴を挙げ、それぞれの長所と短所を解説していきます。
(1)個人主義
個人主義とは「人は人、自分は自分」という価値観が強い人のことです。
長所:本人は自分の感情や意志のおもむくままに生きているためストレスが少ないです。また、他人に興味がないため人の悪口を言いませんし、お節介行為もありません。
短所:物事を独断で進めてしまってまわりを困惑させたり、困っている人を助けなかったりする場合があります。個人主義の人を統率する側の人間は管理しづらいです。
(2)頑固
長所:自分がこうだと思ったことを愚直につき進めていくため、物事の完成度が高いです。
短所:グループワークにおいては多少意にそぐわなくても折れたり妥協することも必要ですが、それができないために周囲の人にとって「手を焼く人」と見られがちです。
(3)単独行動が得意
長所:同じ場所に行っても個々に見たいものや体験したいことが異なるのはよくあります。そうした際に気を遣わずに互いが経験したいことに集中できます。
短所:相手の協調性のなさを十分理解した者であれば問題ありませんが、そうでない場合はまわりが協調性のない人に合わせることになり、振り回されてしまう確率が高いです。
(4)完璧主義の傾向
長所:完璧を求めるエネルギーが高いのでクオリティの高いものができます。そのため責任の所在が明らかな仕事などでは非常に高い評価をされることが多いです。
短所:人にはそれぞれ事情がありすべてのエネルギーを対象物に注げない場合もあります。しかしそうした事情を理解することよりも完璧性を重視してしまうため、ともにやり遂げる人を疲弊させてしまいます。
(5)個性的な外見
長所:カリスマ性を発揮します。
短所:性格も変わっているのではないかという偏見を与えてしまいがち。そのため「近寄り難い」という印象を持たれてしまいがちです。
協調性がない原因
元々内向的な性格の人は協調性が低くなりやすいです。
その他、過去に協調性を重視しすぎて自分の自由がなくなりつらかった、といったネガティブな経験がトラウマになっている場合や、本来は協調性はあるが現在の環境では帰属意識が持てない、といった一過性の場合があります。
▶次のページでは、協調性がない人への対処法と協調性の高め方を紹介します。