ギャル系ファッションの特徴は? ギャルの種類&代表ブランド【イラスト図解】
代表的なギャル雑誌は?
ギャル系ファッションに欠かせないのが雑誌です。元祖のブームが終わって廃刊したもの、その後復刊したものなど…代表的な雑誌をご紹介します。
『姉ageha(お姉さんアゲハ)』
対象年齢は25歳以上と「ちょっと年上のお姉さん向け」。2006年から月刊誌としてギャル系に絶大な人気を誇った『小悪魔ageha(小悪魔アゲハ)』の流れをくんでいます。
ギャル系ファッション誌の中でも『ageha』の読者設定はやや特殊で、読者モデルは「age嬢(アゲじょう)」という単語までうまれました。現役キャバ嬢などホステス業の人が多く、「キャバクラ嬢のバイブル」とまで言われていました。
ギャル系の中でも「姫ギャル系」「アゲハ系」と呼ばれるやや特殊な立ち位置でしたが、『小悪魔ageha』は休刊と復刊を繰り返しながら完全休刊。
当時10~20代の読者層だったものを『姉ageha』に引き継ぎました。
『egg(エッグ)』
当時の渋谷にいる女子高生~20代ギャルにリアル取材し、密着した誌面作りが特徴だった雑誌です。
へそ出しやピアス、ルーズソックスなど、元祖ギャルのブームを反映し、その後のギャル系に大きな影響を与えました。
2014年に休刊したものの、その後も不定期でムック本として発刊されたり、デジタル媒体として運営されています。
『Ranzuki(ランズキ)』
美白系ギャル雑誌の対極にあった、日焼け肌・ガングロ・ヤマンバなど「強めギャル系」御用達の雑誌です。
日焼け度合いも髪のカラーリングもとにかく派手で、メイクも独特。元祖ギャル系の雑誌だったため、時代の流れに左右され、2016年休刊しています。
『ViVi(ヴィヴィ)』
最近のギャル系にはおなじみの雑誌で、本来の立ち位置としてはギャル系ではなく「赤文字系」と呼ばれる雑誌です。
ギャル系が男ウケや他人視点を気にせず「自分がかわいいと思うコーデ」を追求するのに対し、赤文字系はモテ、男ウケなどがポイントのコーデ。
本来まったく違うジャンルでしたが、最近ではギャル系・ガーリー系・赤文字系の境界があいまい。いいとこどりの上手なスタイリングが流行しているのです。
『ViVi』は赤文字系の定番であるコンサバ系に片寄らず、ギャル系・ガーリー系に強い雑誌。今どきギャルには欠かせないバランスの雑誌といえるでしょう。
『JELLY(ジェリー)』
隔月刊発行で大人ギャル・個性派カジュアルがターゲットの雑誌です。
「クールで強い、きれいな女性でもモテる!」というコンセプトで、まさに今どきの大人ギャル系スタイルといえるでしょう。
元祖ギャル系という雰囲気はありませんが、令和時代に違和感なく馴染むギャル系コーデが参考になります。
『Popteen(ポップティーン)』
有名読者モデルを排出したティーン向けギャル雑誌です。
ギャル系雑誌の中ではかなりローティーン、女子高生むけの雑誌で、ブーム最盛期はギャルに憧れるコギャルがみんな夢中で読んでいました。
元祖ギャルブームが落ち着いた今はややカジュアルなファッションが多いのですが、引き続きティーンのギャル文化を牽引しています。
ギャル系ファッション代表モデルは?
続いては、ギャル系雑誌にもよく登場していたギャル系ファッションの代表的なモデルを紹介します。
益若つばささん
『ポップティーン』読者モデルとして大活躍! 益若さんが身に着けた服やアクセサリーにギャル系の人が殺到することから、「つばさ売れ」といわれる経済効果まで生み出しました。
つけまつげのプロデュースなども有名です。読者モデルを卒業したあともギャル系モデルとしてひっぱりだこです。
舟山久美子(くみっきー )さん
17歳のとき渋谷でスカウトされたギャル系モデルさん。その人気は『popteen』表紙を17ヶ月連続で飾るという記録を作ったほどです。
愛称である「くみっきー」をタイトルに名付けたスタイルブックが3冊出版されており、ギャル系の女の子たちの憧れの的でした。
現在も『with』専属モデルとして活躍されているほか、ブランドの創設やテレビ出演など幅広い活動をしています。
池田美優(みちょぱ)さん
『ポップティーン』のさらにローティーン向け雑誌『JC Popteen』読者モデルでデビュー、愛称「みちょぱ」。
中学生時代から「スーパーJC」として連載企画を担当していました。茶髪に派手めのメイクを貫いています。
藤田志穂さん
ギャルファッションモデルを務めながら、なんと19歳で会社を設立して社長に。ギャルの特性を生かしたマーケティング事業を中心に、ギャルが農業を行いシブヤ米(しぶやまい)を作る「ノギャルプロジェクト」など、ユニークな会社活動が目覚ましいモデルさんです。
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ギャル系ファッションの歴史まとめ
冒頭で簡単に前述しましたが、ここでもういちどギャル系ファッションの歴史をまとめてみます。
ギャル系ファッションの全盛期(1990年代・2000年代)
ギャル系ファッションが誕生し大流行した90年代は、ファッション以外のブームも見逃せません。
DJ文化が台頭し、avex発のダンスと歌を組み合わせた「きれいでカッコいい女性芸能人」がたくさん誕生しました。
globe、安室奈美恵、浜崎あゆみなどギャルファッションを牽引する芸能人の存在も大きかったでしょう。
友達同士の連絡では「ポケベル」が登場。出先で気軽に待ち合わせできるようになりました。
さらに「プリクラ」も大流行し、「同じ系統のファッションの女の子が集まって楽しく騒げる土壌」が渋谷を中心にできあがったのです。
ギャル系ファッションの発展(『小悪魔ageha』)
ギャル系の特徴である日焼け肌はどんどんエスカレートし、健康的な日焼けというより真っ黒に焼いた(メイクした)「ガングロギャル」や、ヘアメイクを過剰にほどこした「ヤマンバギャル」なども登場しました。
その後、キャバクラなどのホステス業をする女性の間でギャル系ファッションが流行したため、ギャル系ファッション誌『小悪魔ageha』を中心に姫系(キャバ系)ギャルが発展して第二次ブームとなります。
今でも元祖・第二次ブームともに一部ファンの支持は厚いものの、時代全体の流行として派手なギャル文化は収束していきました。
ギャルはいなくなった? ギャル系ファッションの今後
『CanCam』を代表とする「赤文字系ファッション」のブームが起こり、ギャル系ファッションからコンサバ系ファッションへ流行が移ると、一時よりギャル系ファッションの人口は激減。
しかし、ここ最近になって再び、上手にギャル系を取り入れたファッションが流行してきています。
赤文字とも青文字とも違う! 独特のギャル系ファッション
元祖ギャル系ファッションは、原宿系個性派スタイル「青文字系」と似た立ち位置でした。「ほかの誰にどう思われようと、自分の好きなスタイルを貫くファッション」です。
近年では他人からの評価を大切にする「赤文字系」と個性派の「青文字系」が融合したファッションが「紫文字系」などと呼ばれ拡大していますが、同様にギャル系ファッションにも変化がありました。
大人っぽさや他人ウケを意識した上手なカジュアルダウンで、うまく周囲に溶け込んだギャル系ファッションが主流のようです。
平成時代は派手なギャル系ファッションの女性が「集団になってみんな一緒に行動する」のが特徴でしたが、自分なりのスタイルで自由に楽しむのが令和ギャルファッションの特徴かもしれません。
(文・イラスト:佐藤あさひ)
※画像はイメージです
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※この記事は2019年10月03日に公開されたものです