ロールモデルとは。「女性にロールモデルがいない問題」を真剣に考える
女性流ロールモデルの見つけ方
では、女性はロールモデルを探すことすら、あきらめたほうがいいのでしょうか。私の答えは「いいえ」です。
ロールモデルがいたほうが「部下をどう指導すべきか」「社内調整で重要な人とのお付き合い」など要所で効果があるのは間違いありません。
そこで、キャリアに悩める女性へ私がおすすめしているのが「いろいろな人のいいところを合わせてロールモデルにしてしまおう作戦」です。
女性が単一のロールモデルを見つけるのは、上述のとおり難易度が高くなります。
道なき道を切り開いたアラフォー女性と、その先輩から直接指導を受けてきたもののワークライフバランスを取りたい30代、そして家庭が第一な20代ではベースの感覚が違うのですから。
しかし、「みんなのちょっといいところ」を合体させれば、ロールモデルは作れます。
たとえば、こんな考え方をしてみましょう。
―――あの上司は、部下の誕生日を全部覚えててメールしてくれる。ささいなことだけれど、部下は大事にされてるって思うよね。そうだ、私も後輩の誕生日はメモしておこう。
―――新卒で入ったあの子は、奥さんがインフルだからって会社を休んだ。うちで家族の病気を理由に休むのは、勇気ある行動だよね。私も同じように家族の病気があれば休んで、在宅勤務を申請してみよう。
―――課長は週末も1日2時間は必ず英語を勉強してるんだって。ご家族もいるのにすごいなあ。取引先に海外も増えてきたし、社内でも役に立ちそう。私は土日を使おうとは思わないけれど、ノー残業デーの水曜にやってみようかな。
こうして、各社員のいいところをメモするだけでも、ロールモデルが見つかります。
ロールモデルとは、単一の人物である必要はありません。様々な人から学ぶ方法なら、探し方も簡単ではないでしょうか。