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彼氏が仕事の愚痴ばかりでつらい #お仕事ハック

ぱぴこ

仕事で大成功を成し遂げたいとか、そんな大それた野望はないけど、なんとなくうまくやりたい。いつもの働き方を小さくアップデートする「お仕事ハック」を紹介します。

今回のお仕事ハックは「彼氏が仕事の愚痴ばかりでつらい」という女性のお悩みに、外資系OLコラムニストのぱぴこさんがアドバイス。

彼氏が仕事の愚痴ばかりでつらい

最近、私は役職や年収が上がり、仕事にもやりがいを感じています。だけど同い年の彼氏は仕事がうまくいっていないようで、会っても愚痴ばかり。本当は私も仕事の話をしたいけど、自慢になりそうなので、気を使って当たり障りのない話ばかりしてしまいます。正直しんどいですが、彼とは別れたくありません。うまく付き合っていくためにはどうすればいいのでしょうか?

oh……なかなか難しい相談です。

相談者さんは「別れたくないから、うまく付き合っていくためにどうしたらいいか?」という回答を求めていますが、この状況をふんわりいい感じの着地点に落とす魔法はありません。

なぜなら、問題点の自覚と整理、そして話し合いが必要な状況だからです。

我慢癖は何も生まないどころか、状況を悪化させる

きつい言い方をすると、相談者さんは「勝手に我慢して、勝手につらくなっている」状況といえます。一般的に女性は共感能力や察知能力が高く、先回りして相手に配慮をしたコミュニケーションをする傾向にあります。

「彼は仕事がうまくいってないようだから、自分の成果の話をするのは悪いな」と彼の状況に配慮して、自分の「話したい」という欲求を押し殺しています。

しかし、「正直しんどい」と書いているように、実際に「したい」と思うことを押し殺しても、生まれるのは我慢という名の不満です。ここに「別れたくない」という条件設定をすると「さらに我慢する」という選択肢しか選ぶことができなくなるため、苦しくなる一方です。

自分の感情を押し殺して我慢で不満をためる「自動不満製造システム」を構築しても、うまくいきません。「我慢」はその場しのぎの“逃げの選択”なのだと、まず自覚しましょう。

「しんどい」を打開するには、伝えなくてはならない

いきなり厳しめのことを言ってしまいましたが、このまま我慢を重ねても心身が疲弊するばかりなのは事実です。ある日、彼の状況が勝手に好転してハッピー! に解決する日がくるかもしれませんが、それは問題を先送りした結果の棚ぼたラッキーです。

結局、また同様の問題が起こったときに、切り札「我慢」を発動するしかなくなり、しんどさを重ねることになります。

では、どうすればよいのか?

彼に自分の不満や不安を伝えて、改善の道を探るのが一番です。しかし、そのためには今、相談者さんがいったい何に対して「つらい」と感じているのかの整理が必要です。

今「つらい」のはなんのせい?

相談では「仕事の話ができず、我慢してしまうことがつらい」と書かれていますが、もう少し「つらさ」の原因を把握する必要があります。

・愚痴を聞き続けるのがつらい
・自分の仕事の話(成果の報告)ができないのがつらい
・自分の仕事の話(感情の報告)ができないのがつらい
・同じテーマで盛り上がれないのがつらい
・自分の話を聞いてもらえなくてつらい
・気を使って疲れてしまうのがつらい

すべてかもしれないし、一部かもしれません。しかし「つらい」という感情がどこからきており、どれがもっとも解決したい課題なのかを把握しないと、相手に「どうしてほしい」を伝えることができません。

自分はどうしたい? 「私はこうしたい」を見つけよう

「彼が〇〇だから、自分は××しなくては」というように、第三者を主語にして自分の行動を決定するのはやめましょう。やるべきことは、「自分が」どうしたいか、どんな関係を築きたいのかの整理です。

そのためには、「I WANT」構文で、自分がしたいことを言語化してください。

自分の感情や好き嫌いの把握は非常に重要です。頭の中でぐるぐる悩むのではなく、紙とペン(もしくはPCやスマホ)を持って書き出して整理してみましょう。

仕事の話をするのは彼でなくてはいけないのか

感情の整理&改善の打診は、今後の恋人関係の構築において非常に重要なのでやっていただきたいのですが、「仕事の話をする相手は、恋人でなくてはならないのか?」という点に触れてみます。

私は過去の恋人から今の夫まで、パートナーに自分の仕事の話をすることはほとんどありません。誰にするかというと、会社の同期、先輩、限界アラサー外資勢の友人……などなどです。

理由は3つで、それぞれの割合は以下です。

1.家で仕事の話をしたくない(8割)
2.業界特性・仕事内容が異なる人に、背景を説明しながら伝えるのが面倒(1割)
3.自分と相手の年収レンジがちがう場合は、微妙に気を使う(1割)

そのため、なんのブレーキも踏まずに、気も使わずに「仕事・成果・金」の話ができる友人を、壁打ち相手に選んでいます。

上記は極端な例かもしれませんが、「すべての出来事を恋人でカバーしない」という考え方を自分の中にインストールしておくと、うまく分散できる可能性もあるので、頭の片隅に置いてみてください。

POINT.

・我慢はずっとは続かず、状況を悪化させると心得よ
・自分の不安や不満を言語化して伝える努力は、パートナーシップ継続に必要
・自分がどうしたいか? の自己分析をきちんとしよう
・すべての対話先を「恋人」にしなくてもいいと頭の片隅に入れてみる

(文:ぱぴこ、イラスト:黒猫まな子)

※この記事は2019年06月25日に公開されたものです

ぱぴこ (外資系ときどき激務OLコラムニスト)

外資系ときどき激務OLコラムニスト。オシャレとズボラの狭間に生息し、ストレスを課金で潰すことに余念がない。趣味はNetflix、お酒、豚を塩漬けにすること。目標はゆとりのある生活(物理)。
Twitter:@inucococo

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