「不倫する既婚男性」の実態 #現場からは以上です
メンタル恋愛カウンセラー・大庭スミが、「パパ活女子」や「マウント女子」など今気になる女性たちに独占取材をし、現場の生の声を届ける連載。インタビューを通して、彼女たちの実態を探ります。
さまざまな人の赤裸々な実態にスポットをあてる本連載。前回の「不倫女子の実態」に続き、今回は「不倫する既婚男子の実態」について取り上げていきます。不倫経験があるアラフォー男性の柴山さん(仮名)にお話をうかがいました。
――まずは簡単な自己紹介をお願いします。
関西生まれの40歳です。職業はWEBデザイナ―をしています。父、母、姉という家族構成で育ち、30歳くらいのときに結婚をしました。
――男性でいうと30歳ってちょうど結婚適齢期ですよね。だけどそのあと不倫に走ったのはなぜなのでしょう。不倫経験について具体的に教えてください。
実は、3回ほど不倫関係を持ったことがあります。ひとり目は、独身時代(26歳ころ)に職場で知り合った同い年の既婚女性Aさん。当時も関係を持っていて、そのあと自分が結婚したのでAさんとの関係は切っていたのですが、結婚3年目あたりにAさんから連絡がきて関係が再開しました。
2人目のBさんはマッチングアプリで知り合いました。結婚7年目くらいのときです。ちょうど自分の単身赴任先に住んでいたので会うことになり、関係を持ちました。Bさんも既婚で、専業主婦をしていると言っていました。
3人目のCさんとは、結婚9年目のときに職場で知り合いました。一緒に仕事をしていく中でやりとりが増えて不倫関係に。Cさんも既婚だったのですが、仕事の悩み相談をされたり頼られたりすることも多く、距離が近くなったんだと思います。
――いずれも既婚女性とのW不倫だったんですね、驚きです。みなさん、リョウさんのことを既婚者だと知っていましたか?
はい、全員知っていました。
――赤裸々におたずねすると、不倫相手に対する気持ちは本気と遊びのどちらでしたか?
正直に言ってしまうと、すべて最初は遊びの気持ちのほうが大きかったです。理由があるから許されるものではないことを前提として、自分自身が寂しがり屋で妻にかまってもらいたい気持ちも大きく、今思えば独占欲というか、誰かを自分のものにしていつも一緒にいてほしいという願望が強かったんだと思います。
そんな欲求から、彼女たちと体の関係を持つことに安心感を得ていました。そうやって関係を続ける中で気持ちが高まって本気になってしまうときもありました。
――かまってもらいたい独占欲ですか……。奥さまへの想いも強くあったように感じるのですが、不倫をしている中で「奥さまへの罪悪感」はありましたか?
罪悪感はありましたが、バレたくないという感情のほうが大きかったです。言い訳がましくなってしまいますが、妻とセックスレスになったり、冷たい態度をとられたりしていたので、罪悪感がありながらも「自分を必要としていないんだろう」という思いもありました。家に帰ったときにギスギスしたやりとりが続いてしまうこともつらかったです。
――夫婦になったら、どんなに関係が不安定でも継続が求められることが時につらくもありますよね。特にリョウさんは寂しさとの向き合い方で悩まれてきたのではないかと思います。その中で、なぜ不倫という選択をしてしまったのでしょうか?
自分が寂しがり屋で、少し話をしたり息が合ったりすると好きになってしまうからだと思います。いけないこととわかっていながら、好きという感情にストップをかけられないところがあるので……。
あとは、不倫関係に至るときは、たいてい自分の家庭に何かしらの不満があるので、寂しがり屋の性格に輪をかけて「不満や困難から逃げてしまう性格」なんだと思います。
――不倫相手の女性たちと別れるに至った経緯はどのようなものだったんでしょうか。
Aさんについては関係がだんだんと惰性になってしまって自分から別れを切り出し、Bさんとは単身赴任の終了とともに関係も途絶えました。Cさんですが、相手の旦那さんに不倫関係があることがバレてしまったのがきっかけで別れましたね。
――悲惨な別れですね……。不倫経験があるリョウさんだからこそわかる、「不倫のリスク」はなんだと思いますか?
何よりも相手や自分のパ―トナ―に不倫が発覚してしまったときに、パートナーの心を傷つけてしまうことがリスクだと思います。あと、法的には慰謝料などが発生する可能性もありますが。
――いつの時代になっても、不倫がなくならないのはなぜなのでしょう?
パートナー以外の人と肉体関係を持つことが、精神的な面にもリンクしているからではないかと思います。自分の場合は、寂しさを性的欲求で昇華していたところもあります。
――本当は、その寂しさを自分だけで昇華できるよう努力するとか、必要であれば奥さまと話し合ったりするべきですよね。ところで、奥さまとの今の関係は……?
いろいろあって、妻とは離婚することになりました。
――離婚されることに決まったんですね。やはり、大きなきっかけになったのは不倫だったのでしょうか?
そうですね。Cさんとの不倫がCさんの旦那さんにバレたことをきっかけに、Cさんの旦那さんづてに自分の妻にもそのことが伝わってしまって。妻と話し合いを重ねていく中で、信頼関係の修復が難しいという結論になりました。結局は、また今後も同じことを繰り返すだろうと、妻に信用されなくなってしまったんです。本当は、不倫せずに済むなら、わざわざリスクを背負ってまでしたくなかった……。
――信頼関係はカップル、夫婦ともに一番重要ですね。最後の質問になりますが、もし身近な女性が既婚男性と不倫しようとしていたら、どんな声をかけたいですか。
不倫にハマりそうになったときは、相手は本当にあなたのことが好きか、体だけを求めていないか? と、立ち止まって冷静に考えてみてほしいです。
相手の包容力のあるところに魅力を感じて心を奪われそうになったとしても、現実の不倫はいいことがない、つらい付き合い方がほとんどだと思います。なぜあえて既婚男性と付き合おうとしてしまうのか、自分の心に問いかけてみてください。
もし現在不倫で悩んでいる人がいるなら、嘘でもいいから相手の男性に「一緒に暮らしたい」などの相談をして態度を見てみてください。それでもパートナーと別れようとせず、自分を守ってくれないならば、相手は本気でないとわかるはずです。
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倫理的にも受け入れがたい不倫について、既婚男性側の話を聞くことで「どうして妻がいるのに不倫をしてしまうのか」という本心を知ることができました。
前回に続き不倫をテーマに取り上げてきましたが、取材を通して「本気の恋愛をしている不倫カップルはどれほどいるのだろうか」と筆者は疑問に感じました。
もしかすると、特に既婚男性と未婚女性の不倫関係は、男性側にとっては遊びの気持ちが大きい可能性も。既婚男性の包容力は一見魅力的ですが、実はその魅力は奥さんとの夫婦生活で育ったものかもしれません。
そう考えると、未婚で多少至らない部分がある相手だとしても、自分自身と誠実に向き合ってくれる男性と出会いたいものですね。
現場からは以上です。
(大庭スミ)
※画像はイメージです
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※この記事は2019年06月01日に公開されたものです