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コラム 出会い

王子様をひたすら待つ女 #振り回される女

ぱぷりこ(恋愛コラムニスト)

「ちゃんと家事もできるし、料理教室にも通ってるし、あとは相手に会うだけだから」
「好きな人? 今はいないけど、会えばきっとすぐわかると思う」
「29歳で結婚相手に会えるって、占いで言われたから大丈夫!」
「運命みたいな恋をしたい」
「前に好きだった人以上の人が見つからないとダメ」
「とりあえず付き合うとか、無理。この人以外考えられない! って人じゃなきゃ」

このような発言をしている人がいたら、「王子様をひたすら待つ女」かもしれません。

「王子様をひたすら待つ女」の特徴

「王子様をひたすら待つ女」は、下記の特徴があります。

・次に付き合った人と結婚したい
・いつかピンとくると思っている
・好きになれる人がほとんどいない
・運命的な恋愛をしたい願望が強い
・恋愛映画やマンガなどのコンテンツが大好物
・告白されても、好みじゃないのでほとんど断る
・付き合う前に体の関係なんてありえない
・性欲はあまりない
・人間関係は安定していて、さみしさをあまり感じない
・いつ王子様に会ってもいいよう、自分磨きはかかさない

王子様をひたすら待つ女は、「恋愛への期待値が高く、かつ潔癖な女性」です。彼女たちはさまざまな恋愛コンテンツから「理想の恋愛」像を築きあげていて、「こんな人と恋愛をしたい」と、理想像に合致する王子様と恋愛する日を待ち望んでいます。

彼女たちは「次に出会った人と結婚する」願望が強いため、「さみしいから付き合う」「告白されたからなんとなく付き合う」といった「別れるかもしれない恋愛」はしません。もともと性欲がそれほど強くもなく、人間関係もそれなりに満たされているため、恋愛で穴埋めする必要がないからです。「別れるかもしれない」なんて1ミリも考えないぐらいの圧倒的な恋愛、運命的な恋愛でなければ、恋愛ではありません。

そのため、「試しに付き合ってみたら?」「いろいろな人を見てみたら?」という言葉は完全スルー。王子様でなければ、告白されても秒で断ります。まわりが彼氏と楽しそうにしていても、「私には王子様がいる」「妥協なんてしない」と、強い気持ちで王子様を待ち続けます。

「王子様をひたすら待つ女」が望む男性像

王子様をひたすら待つ女は、恋愛・結婚候補の男性に下記のような条件を求めます。

・外見が好み(理想の王子様像に合致)
・言動が好み(理想の王子様像に合致)
・自分が好きになったら、同じだけの愛を自分に注いでくれる
・愛を熱烈に告白してくれる
・絶対に浮気しない
・すぐに結婚する意思がある

「外見が好み」「言動が好み」というと「誰でもそうではないか」と思いがちですが、王子様をひたすら待つ女たちの設定ぶりはすさまじく、顔の造形はもちろんのこと、身長をセンチ単位で指定、筋肉のつき方、骨格なども設定しています。

さらに、言動についても「デートにスマートに誘ってくれる」「さわやかで自信に満ちあふれている」「相談したら話を聞いてくれる」など、細かく設定しています。必ずしも上述した王道の条件ではなく、マイナーな好みを持つ人もいます。どちらにせよ、「自分が好む条件すべてを満たしている」ことが、王子様の条件です。

さらに重要なのが「絶対的かつ圧倒的な愛を注いでくれる」「絶対に浮気しない」「付き合ったらすぐ結婚する意思がある」の3点セット。愛を語らない王子様などありえないし、浮気する王子様もありえないし、結婚しない王子様もありえません。彼女たちにとって、王子様は「待ちに待ってようやく出会えた人」ですから、出会ったらスムーズに告白されて付き合ってプロポーズされて結婚する必要があります。

「王子様をひたすら待つ女」の婚活はどうなる?

王子様を待つ女性の婚活は、「運」によって決まるギャンブルです。

もっとも運がいい場合、無事に王子様と出会って結婚します。ですがこれはかなりの無理ゲーで、ワニに襲われて戦って勝利する確率(目をねらうといいらしい)よりも低いのではないかと思うほどですが、宇宙人にさらわれて戦って勝利する確率よりは高いため、「確率はゼロじゃない!」とウルトラ妄信ポジティブになれば、もしかしたらうまくいくかもしれません。たまーーーにこのタイプの人が実際にいるのが、ギャンブルのすごいところです。

次に運がいい場合は、王子様を見つけはするものの、理想通りに付き合ったり結婚したりできないパターンです。それなりに運がよければ、顔や言動の好みに合致する人は見つけられます。問題は、相手が「生身の人間」であることです。

顔は好みなのに身長が低かったり、外見は好みなのにちょっとデートしてみたら自慢話をされてうんざりしたり、外見と言動は好みなのに年収がいまいちだったり、外見と言動は好みで付き合えたと思ったら金銭感覚が合わなかったりと、「理想だと思ったらちがった!」パターンは山ほどあります。むしろこのことが当たり前なのですが、王子様をひたすら待つ女は「ちょっとでもずれてたら嫌」なので、結婚には至りません。

もっとも運が悪く、もっとも数が多いと思われるのは、「そもそも王子様が見つからない」パターンです。上述のとおり、王子様をひたすら待つ女は、理想からちょっとでもずれていたら「ノー!」とばっさり切り捨てますから、王子該当者がおそろしく少なく、下手すると現存していないことすらままあります。

現世で見つからなくてもなんの不思議もありません。来世に期待してループできるならいいですが、残念ながら人生は1回限りですので、「王子様を待っていたら出会わなかった。~完~」となることはよくあります。実際、婚活を10年以上続ける人は、このパターンであることが多いです。

彼女たちは、自分磨きをしたり、美容に気を使ったりして、「王子様に出会える確率」を上げようとしますが、残念ながらこれらの努力はすべて的外れです。それだったら「出会って出会って出会いまくる」ほうがよほど有効なのですが、彼女たちは「運命的に出会う」ことも条件に入れているケースが多く、「それほど婚活も恋活もせず、普通に生活していたら王子様と出会える」と思って、精力的に活動しないことがほとんど。

20代のうちは楽観して待っていられますが、30代になると焦りはじめ、アラフォー・アラフィフになると、婚活だけではなく、占いやパワースポット巡りや神へのお布施などをして、「王子様に出会える運」を上げようとします。

結論。条件を見直して、ギャンブルする覚悟をせよ

王子様をひたすら待つ女の婚活がギャンブルになるのは、「実現確率が極めて低い」「現実を見積もる能力が低い」「受け身で動かない」という地獄コンボが発動するためです。

実現確率が低い理由は「希望条件が多すぎ」かつ「相手がすべての希望条件を完全に満たしている必要がある」からです。

たとえば10個の条件を出して、ひとつの条件につき未婚適齢期男性の10%が合致するとします。ひとつの条件だけに合致する男性に出会える確率は10%ですが、2つに合致する人は1%になり、すべての条件に合致する人は10億分の1くらいです。人口大爆発時代ですから、地球規模で探せば見つかるかもしれませんが、それこそ石油を掘り当てて石油王になるレベルの運がなければ難しいでしょう。

「自分の人生は一度きり。すべてを賭けたい」というなら何も言うことはありませんが、王子様をひたすら待つ女の大多数は、こうした覚悟があるわけではなく、見積もりが激甘です。そのため、「普通に生活していたら王子様に出会って告白される」と信じて、いつも通りの暮らしを続けます。

さらに、「待っていればいつか会える」「好きになってもらえる、告白してもらえる」と、受け身の態度が染みついてしまっているため、自分から改善したり行動したりすることがほとんどありません。

王子様をひたすら待つ状態から抜け出したいなら、やるべきは「条件の棚卸し」「現実を見る」「自分から婚活などのアプローチをする」の3点です。

よく「理想が高すぎるから現実を見て妥協しろ」言説がありますが、こういう言い方をすると「理想を捨てても幸せになれない」「好きじゃない人となんて結婚したくない」と反発が起こるのは目に見えています。

私が提案するのは「本当にその条件、全部必要ですか? 不必要なものもあるのでは? だったら、絶対に必要じゃないものはとりあえずなくしてみては?」という提案です。誰しも絶対に譲れないポイントはあるものですが、別に固執する必要のない条件だってたくさんあるはずです。

そのため、いったん「王子様の条件」を断捨離することをおすすめします。条件が15以上ある場合は、明らかに多すぎです。理想は3~5つです。

どうしても条件を絞り込めないならしょうがないですが、条件が増えるごとに「王子様に現世で出会える確率はどんどん下がる」現実はしっかりと知って、覚悟する必要があります。「現実を見る」とは「妥協しろ」という意味ではなく、「勝つ確率が恐ろしく低いギャンブルをしていることを知ろう」という意味です。

そして、自分からもっと動くことで、出会う母集団を増やし、王子様に出会う確率を増やしましょう。結局のところ、確率が低くてもゼロでなければ「数打ちゃいつかは当たる」ものです。自分がニッチな好みなのだとしたら、成功率の低さを自覚して覚悟しつつ、数をこなしていく必要があります。

理想がはっきりしていること自体は素晴らしいです。ただ、実現可能性を考えていないと、王子様ドリームジャンボ宝くじになって終わります。「実現可能性」「覚悟」「行動」この3単語をスマホの待ち受けにして毎日心に刻み、王子様ハントに乗り出しましょう。

(文:ぱぷりこ、イラスト:itabamoe)

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