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眠い!! 仕事の集中力が続かないときの理由と対処法

浅野寿和(心理カウンセラー)

橘夢人

集中力が切れる理由と続かない原因

続いては、集中力が切れる理由や続かない原因について、浅野さんに解説してもらいましょう。

集中力が切れる理由とは?

外部から入ってくる情報・刺激が多い

多くの人が仕事などで集中する場合、ひとつの物事だけを考えている「一極集中」状態になることが多いものです。この状態は外部の情報や刺激をシャットアウトしている状態です。しかし仕事中に、もたらされるそのほかの情報・刺激が多いと、集中を続けることが難しくなります。デスクが汚い、乱れている状態もそのひとつといえるでしょう。

わからないことに直面した

仕事上「どう扱えばいいかわからない作業」と出会うことがあります。この「わからない」と出会うとストレスを感じ、集中できなくなります。もちろん自ら調べて解決できることであれば問題ないのですが、「どう解釈したらいいか」「どう対応したらいいか」と自ら判断できなかったり、理解できないことと出会うときがそれにあたります。

考えることが多すぎる

仕事上考えるべきことが多すぎたり、一極集中できず、物事にしっかり興味を持てない状態が続く場合、集中力が切れてしまいます。マルチタスクのように器用に物事をこなせることは素晴らしいですが、作業の目的が異なるものを複数抱えると集中力は切れやすくなります。なお、意識を「拡散」させて全体を見通し、一定の時間で切り替えて「集中」する仕事の仕方はマルチタスクとは異なります。あらゆる物事に興味を持ちながら目的に向かって集中しているのはとてもいい状態です。

過剰にストレスを抱えている

仕事上抱えたストレスをそのまま溜め込んでいると、つい「あれはどうだったか?」「あの話はどうなったのだろう」と目の前の作業以外のことに意識を取られ、集中力が切れやすくなります。また仕事上の準備不足も同じで、「これで十分だろうか」と不安を感じていれば集中力は続きません。

集中力が続かない原因

適度な休憩を取り入れていない

適度な休憩を取り入れることは集中力を高めるために大切なこと。仕事上、なかなか自分のペースやリズムを一定に保つことも難しいことが多いでしょうし、他人のペースで仕事をすれば相手に合わせている分、集中することも難しくなりやすいもの。その状態を継続していれば更に集中が続かなくなります。

目的が曖昧になっている

そもそも自分自身の行動の「目的」が曖昧であれば、集中力が続かなくなりがちです。人の行動にはそれなりの動機・意味付けが必要で、「何のための仕事なのかわからない」と感じていれば、とたんに仕事に対する意欲も低下し、集中力も続かなくなります。自分の仕事の中で、嫌な仕事、やりたくない仕事、と感じるものにはそういう要素がないか振り返ってみましょう。

睡眠不足、疲労が溜まっている

睡眠は体と心を休める大切な時間。私達の心は眠っている内にその状態を整えようとします。睡眠不足になると体だけではなく、心を休める時間が少なくなってしまいます。心に余裕がなくなれば、イライラしやすくなり集中力も途切れがち。もちろん体の疲労も同じです。

感情の抑圧が強い

我慢強い人、自己表現が苦手な人に多い原因がこれです。日頃から何事も我慢し、自分自身の感情を抑圧していると、心の余裕を失うだけでなく、抱え込んでいる感情を抑えることに意識を使うので、集中力が続かなくなります。イメージとしては日々、その背中に我慢という荷物を背負いながら生きている状態。想像するだけでもその息苦しさを感じないでしょうか。集中力が続かないのも無理のないことです。

次ページ:集中力が続かないときの対処法

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