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『寝起き男子』で思い出す、昔のほろ苦い記憶

編集部に『寝起き男子』が届いた。そっと取り出し、表紙を見てまずため息。手をかけてページをひとつひとつめくっていく。会社のデスクでにやにやしながら写真集を見るというのは、気持ち悪かったかもしれない。めくり続け、最後のあとがきまで読むと満足し、何事もなかったかのように本をしまった。

その後しばらく仕事をする手が止まっていたのは、想像に難くないだろう。

5月21日(月)に発売された『寝起き男子』 を出版された花盛友里さん。以前、『寝起き女子』も出版されている。女子と男子の寝顔を 撮り続けた花盛さんだからこそわかる、その魅力はなんだろう。

「はじめは女の子ばかりを撮っていたんですけど、男子も撮ってみて! と言われるようになったのがきっかけで『寝起き男子』がスタートしました。女子の場合は、私自身が女性だから共感もできるし、同性だからこそわかる女性の魅力を撮影したのですが、男子の場合はわからないことが多くて。どこがキュンとする? なんでそうなるんや? みたいに感じることも多々ありました」

モデル選びはどうやって?

「女子のほうは身近にいる、誰かの彼女、友人みたいなコンセプトで選びました。男子はとにかく顔!(笑) 雰囲気イケメンとか、何回か見るとかっこよく見えてくる顔ではなくて、第一印象でかっこいいと思える人たちを集めました」

確かにみんなかっこいい。なんだかリアルでドキドキしちゃいますね。

「若いころの恋愛って、後先考えず楽しんで朝起きたら隣にイケメンがいた! みたいなシチュエーションってあるじゃないですか。一夜限りの恋みたいな。ああいうのを思い出してほしくって。だから、特に見てほしいのは主婦の方。すてきな旦那様がいて、かわいい子どももいるけど、昔はそんな恋もしていたなって思い出してほしい。『寝起き女子』が女子に対しての“愛”ならば、『寝起き男子』は昔経験してきた“恋”って感じですね」

すごくわかりやすい! たしかに私も写真集を見ながらいろんな人を思い出しました(笑)

「それうれしい! そういう感情になってほしいんですよ。遊ばれたけどイケメンだったから仕方ないなぁ(笑) っていうね。当時はすごく落ち込んだかもしれないけど、この本を読むことで昇華するというか、まぁいっかと懐かしんでほしい。逆に、真面目な恋ばかりしている人にも見てほしいな。こういう恋愛もあんねんで~って」

きれいな恋愛ばかりをするんじゃなくて、ダメな恋愛も経験値としては必要なのかもしれませんね。

「うん、やっぱり失敗しないとわからないじゃないですか。背伸びして、追いかけて、失敗して。そういうのを若いときに繰り返してきたからこそ、結婚した今の安心感や安定感があると思うんです。かっこつけず、自分をさらけ出すというか」

かっこつけない恋愛、大事ですね。たしかに『寝起き男子』に出てくる男の子たちが目の前に現れたら、無理してかっこつけて、がんばったのに遊ばれて、でもイケメンだから文句は言えない……そういう状況になりそう。

寝起きの顔以外に注目してほしいポイントはありますか?

「人物の入っていないカットを見てほしいですね。部屋の汚さとか、リアルなキッチンとか」

あぁ、ほんとだ! 部屋がけっこうごちゃっとしてますね。あー、これきれいすぎると逆に怪しいですよね。よく女を連れ込んでるんじゃないかとか。

「たしかに(笑)。そうやって妄想して楽しんでほしい! でも彼らはみんないい子でしたよ!」

今回の作品作りでは、家に行く時間を知らせずに撮影に挑んだんですよね。

「チャイムを鳴らしたり、電話をかけたりしたけど、それでも起きてくれない人もいて心配になったこともありました。あとは眠りが深いからって、あらかじめカギを開けておいてくれた子もいて。でも、部屋には入れたんだけど撮影してても起きなかったりしたなぁ(笑)」

撮影がはじまってるのに起きない!?

「そうなの(笑)。布団にくるまってうしろむきに寝てるから、そろそろ顔見せて~って感じで、起こしましたけど。これとかまさに起こしたてですね」

編集部で「この人いい!」ってなると、ページに書かれてあるインスタグラムのアカウントを見てみたり、美容師さんや俳優さんだとホームページに行ったりと、なにかと気持ち悪い行動に出てしまいました(笑)。

「写真集を見てくれた人みんなにしてほしい! 寝顔としゃんとしてるときの顔ってやっぱりちがうから、そのちがいも楽しんでほしいですね。インスタグラムを見て、あ、起きてるときはこんな顔なんだーとか、やっぱりイケメンは寝起きもイケメンだなあとか」

あとがきには、「いつかの恋、いつかの彼氏。あるいは恋ですら、彼氏ですらなかった誰かかもしれない。初恋のこと、間違っちゃった夜の事。そしてこれから始まる未知の恋。寝起き女子が絶対的な愛だとしたら、寝起き男子は、そんな希望や思い出なんかをかき集めた恋のかけら達」とある。

人を好きになるようになってから、いろんな人にあらゆる感情を抱いて、胸が締めつけられたり、長い夜を泣いて過ごしたりした。

そのひとつひとつがどれも特別で、無駄なことはなかったんだと思わせてくれる。『寝起き女子』が“ほっこりした幸せ”ならば、『寝起き男子』は“あのときの気持ちが蘇る”ものだと思う。

ただキュンキュンしながらページをめくる自分と、大人で、切なくて、これからの恋を楽しみにしている自分もいた。

花盛友里(はなもりゆり)

1983年、大阪府生まれ。中学時代から写真の楽しさに目覚め、2009年よりフリーランスとして活動開始。女性誌や音楽誌、広告などで主にポートレートの撮影を手がける。2014年に出産、一児のママに。同年、自身初の写真集『寝起き女子』を、昨年に女子のためのヌード写真集『脱いでみた。』を発売するなど、活躍の場を広げる。今年1月には、撮り下ろしを加えて新しく生まれ変わった『寝起き女子 ? girls in the morning -』を、5月には『寝起き男子』を発売した。

(取材・文:藤田かおり/マイナビウーマン編集部)

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