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【真夜中のKISSマンガ】第11回『ひるなかの流星』キスの相手は誰?

和久井香菜子

少女マンガ攻略・解析室室長の和久井香菜子が、真夜中に読みたいキスシーンをご紹介。ベッドの中で胸キュンが止まらない“とっておきのキスシーン”って? 金曜午後10時、甘くて切ない秘密の時間がおとずれる。

誰かとデートして、いい感じで「そろそろ次のステップじゃない?」って時期、めちゃくちゃドキドキしますよね。いつかな、いいのかな、ダメなのかな、なんてソワソワして。

すっかり落ち着いて信頼し合っている関係もいいけど、この高揚感はやっぱりなんかホルモン出てる気がしますね。そんな疑似体験ができるのが、少女マンガのいいところ。さて、今回取り上げるのは……。

(C)やまもり三香/集英社マーガレットコミックス

今夜のKISSマンガ『ひるなかの流星』

ぶっちゃけ和久井、この作品をちゃんと読んだことがなかったんですよ。で、今回取り上げることになり、改めて読み直したんです。

……めっちゃドキドキしました。

今まで、少女マンガを読みながら「誰といつキスするのかな?」とか期待したことってないんですよ。なんとなく流れに身を任せつつ話を楽しむだけだったんです。でも今回は目的がハッキリしてたわけです。至上命令は「ドッキドキのキスシーンを探すこと」。もう目指すはそれだけです。

正直、どっちも好き。心揺さぶる2人のヒーロー

主人公は、高校生のすずめ。
そして彼女の相手になりそうなキス候補が2人出てくるんですよね。
悠々と人生を楽しんでそうな獅子尾先生と、女に免疫のない馬村くん。
……どっちだ? どっちと、いつキスするの?

個人的には、どっちでもいい!

獅子尾先生は、大人の余裕(つっても24歳だけど)があって、スラッと細身でセンスがよくてステキです。チャラチャラしてるけど面倒見がよくて、公私でまったく別の顔を持ってる。……こういう男性に振り回されたいッス!

一方の馬村くんは、照れ屋でウブで、ぶっきらぼう。でもそこがカワユイですよ。こういう男子が心を開くと一途に突進してきそうだし。「仕方がないなあ」なんて言いながらかわいがりたいなあ。

という、真っ二つに心を引き裂かれたまま読み進め、とうとうお待ちかねのキスシーンです。読者にとっても不意にやって来ました。

キスの相手はどっち? その答えは……

ページをめくったら、ほっぺたにちゅっ。

こっちだったかー!
と叫んでしまいました。

いや、どっちでもよかったんでいいんです。
いいんだけど、やられました、完全に。
しかも、したあと、自分でしたくせに照れてるところがいいですね。
キスの相手がどっちだったかご存じない方は、ぜひ本編でどうぞ!

ところで少女マンガの登場人物たちが学校行事の旅行に行くと、どうして必ず遭難するんですかね。雪山とか森とか、どっちかが軽く怪我したり熱出したり……。いや、いいんですよ、「男子と遭難して危機一髪!」なんて相手の度量の深さも測れるし、吊り橋効果で思いが深まりそうだし、命の危険がない程度で体験してみたいですよね。

ちなみに、目的のキスシーンに到達したあとも、そのままのめり込んで読み続けてます。すずめとくっつかなかったほう、自分がもらいたいなあ~。

(監修・文:和久井香菜子、イラスト:菜々子)

※この記事は2017年12月01日に公開されたものです

和久井香菜子

少女マンガ攻略・解析室 室長(http://kanako-wakui.net/index/)、編集・ライター。卒業論文で『少女マンガの女性像』と題して、女性の社会進出と少女マンガの主人公の描かれ方がどうリンクしているかを研究。以後、各種少女マンガレビューの執筆を始める。著書に『少女マンガで読み解く 乙女心のツボ』(カンゼン)がある。

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