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もしかしてワキガかも? 脇のにおいが気になる原因と対策

上田弥生

汗をかいたとき、ふと自分の脇のにおいが気になったことはありませんか? 「もしかしてワキガかも……」と不安になりますよね。そこで今回は、脇汗の種類や原因、ワキガの見分け方、効果的なにおい対策について、医師の上田弥生先生に教えてもらいました。

ワキ

<目次>

脇汗の種類とくさくなる原因って?

脇汗の種類は大きくわけて、「エクリン汗腺」と「アポクリン汗腺」の2つ。ここでは、それぞれの汗腺ごとに、においの原因について見ていきましょう。

臭い

(1)エクリン汗腺からの汗

エクリン汗腺は、体の表面のいたるところに分布しています。肉眼では確認が難しいほど小さい汗腺で、1c㎡に100個以上あります。そこから出る成分は、ほとんどが水分です。サラサラしているのが特徴で、においはほとんどありません。しかし、皮膚の常在菌が汗を分解することで、においの原因物質を産生させ、いわゆる汗くさいにおいとなります。エクリン腺からの発汗は、主に3種類。1つ目は、体温調整のために出る汗。2つ目は、冷や汗など、内面的な動きに関係して出る精神的発汗。3つ目に、辛いものを食べたときに出る味覚性発汗があります。エクリン汗腺の汗は全身から出るので、脇汗対策をしていても、肩から流れてくる汗や腕、体幹部にかく汗などが脇に付着してしまうことがあります。

(2)アポクリン汗腺からの汗

アポクリン汗腺は、脇の下以外にも、へそのまわりや耳の外耳道、乳首の乳輪部、性器、肛門の周辺など、体の一部に分布しており、毛穴から出てくる大きな汗腺です。思春期に発達して大きくなり、高齢になると小さくなっていきます。大きいとイクラの粒ぐらいの大きさになります。エクリン汗腺からの汗よりも含有成分が多く、たんぱく質や脂質、糖質、ミネラルなどを含み、やや粘度も高くなっています。アポクリン腺からの汗も、それ自体にはあまり強いにおいはありません。しかし、汗の成分が皮膚の常在菌にとって栄養が豊富なため、繁殖しやすく、この細菌が汗を分解することで、独特のにおいを発生させます。

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