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【精神科医監修】好きな人に素直になれない! 反動形成行動の原因と克服法

ゆうきゆう

天邪鬼から卒業! 反動形成の治し方

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好きな人を避けてしまう、素直になれない……など。どう処理していいかわからない感情に対してその感情を打ち消すような行動をついとってしまう人向けに、反動形成の治し方をご紹介します。

(1)自分の気持ちに気づく

反動形成は本心とそれを抑圧する気持ちがあるために起こるので、まずは本心、そしてそれを抑圧しようとする気持ちに気づいてみましょう。

「なぜ、あの人を好き(嫌い)だと認めてはいけないのか?」それを少し掘り下げていくと「周りに知られるのが嫌」「理由もなく人を嫌うなんてよくない」「私がそういう人間だと思われたくない」「相手との関係がぎくしゃくしてしまう」などいろいろな“本心を認めたくない理由”が出てくると思います。紙に書いたりしながら、とことん自分の気持ちに気づいていきましょう。反動形成を治すには、自分の本心と、それを否定・抑圧する思い込みに気づくことが大切です。

(2)本当の気持ちを、声に出してみる

(1)で気づいた自分の本当の気持ちを、声に出して言ってみましょう。「私は、○○が好き」「私は、○○が嫌い」「本当は、仲良くしたい」「本当は、もうかかわりたくない」……など。(1)のように気づくだけでも気持ちに変化が出ると思いますが、声に出して言ってみることで自分の気持ちをしっかり受け止めることができます。

(3)自分に「いいよ」と言ってあげる

(1)(2)により自分の本心に気付けても、その気持ちを認められず、否定を続けたり抑圧しようとするケースもあるでしょう。そんなときは「それでも(相手を好きでも嫌いでも)いいよ」「大丈夫だよ」「それでいいんだよ」と自分に言ってあげましょう。自分の気持ちを肯定してあげることで心が安定しやすくなりますし、抑圧する気持ちとは切り離して捉えることが可能になってきます。実際にどう振る舞うかは別にして、自分が相手を好きだったり嫌いだったりすることそのものを認めてあげましょう。

(4)今後、どうするのかを決める

(2)では「本当はどうしたいのか」ということについて少し触れましたが、 それを実践するのかしないのかを決めましょう。

「やっぱりギクシャクしたくないから好きだと態度には出したくない」「上司とは険悪になってもいいことがないから嫌いだとバレたくないし避けられない」と思うのなら、それはそれで構いません。たしかに心のままに素直に行動すればストレスは感じにくいものですが、不利益をかぶると想定できる言動ならば取らない方がベターです。大切なのは「本心をしっかり認めたうえでどうするのかを決める」ことです。なにも真逆の態度まで行かなくても、冷静になれば適切な距離感や落としどころを見つけることだってできます。もちろん、「あまりかかわらないようにしよう」「もう少し好意的に接してみよう」と気持ちに従うことを決めるのもOKですよ。自分の気持ちを認めたうえで、「やっぱりこうしよう」と思うことを無理のない範囲で実践していきましょう。

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