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皮膚科医に聞く! ほうれい線ができる原因と目立ちやすい人

宇井千穂

皮膚科医の宇井千穂先生に「ほうれい線ができる原因と目立ちやすい人」について解説してもらいました。

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あるだけで老けて見えがちな「ほうれい線」。なるべくできてほしくないもの。そもそもどうしてほうれい線はできるのでしょうか? 原因を皮膚科医の宇井千穂先生に詳しく解説してもらいました。原因を知って、予防しましょう。

<目次>

皮膚科医が教える! ほうれい線の原因

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どうして、ほうれい線ができてしまうのでしょうか。原因はなんなのでしょう。宇井先生に詳しくうかがいました。

ほうれい線の発生メカニズム

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シワには、小ジワ、中ジワ、陥凹(かんおう)ジワ、表情ジワ、垂れジワと種類があります。ほうれい線は陥凹ジワの一種。陥凹ジワは小ジワや中ジワよりも深い構造的くぼみが認められるものです。
ほうれい線は(1)真皮のコラーゲンの劣化、減少に始まります。そして、その下層にあります(2)表情筋の委縮と(3)脂肪組織の構造の劣化により、深くなっていきます。

(1)真皮のコラーゲンの劣化、減少

皮膚は表皮、真皮、皮下組織に分類されます。この真皮層にコラーゲンやエラスチンというものが存在するのですが、年齢が上がるにつれて減少してきてしまいます。
コラーゲンは線維状のタンパク質であり、そのジョイント部分にエラスチンがあります。この2つが網目状に張り巡らされて、弾性と伸縮性に富んだ肌が生み出されているのです。コラーゲンとエラスチンが減少すると真皮内が緩んでしまい、それが肌表面にたるみとなって表れてしまうのです。

(2)表情筋の委縮

真皮の下層にある表情筋の委縮によるものも影響しています。知らない間に癖になっている表情が長年にわたってシワを作ってしまうこともあるのです。表情筋の衰えによってたるみが発生し、ほうれい線につながります。

(3)脂肪組織の構造の劣化

脂肪組織の構造の劣化によるものもあります。太ったり、ダイエットによって痩せたりなどを繰り返すほどシワやたるみが多くなるといわれています。体重に変化のないほうがシワやたるみに影響を与えにくいのです。

ほうれい線の原因となる行動と対策

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ほうれい線ができやすくなる行動を、上記に挙げた(1)真皮のコラーゲンの劣化、減少(2)表情筋の委縮、(3)脂肪組織の構造の劣化に分けて挙げてみます。対策も一緒にお伝えします。

(1)紫外線を受ける&肌を乾燥させる(真皮のコラーゲンの劣化、減少)

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真皮が衰えるとたるみの原因になります。真皮の衰えを促す行動として、紫外線を受けるということがあります。また、乾燥も、真皮の衰えを促します。このような行動で、コラーゲンやエラスチンが減少したり変性してしまうことにより、肌の弾力やハリが失われてしまうのです。紫外線を浴びるようなときにはきちんとUVケアを、また、お肌の乾燥対策も重要ですね。

(2)同じような表情を長年作る(表情筋の委縮)

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ほうれい線と密接にかかわっている表情筋に口輪筋(こうりんきん)というものがあります。口輪と字に書くとおりに口の周囲に付着している筋肉です。口輪筋は主に口を閉じたり、口を前に出して尖らせるという働きを担っています。
長年、同じような表情筋の形を作っていると、皮膚にもその影響が出てきます。ずっと口角を上げて笑顔を作っている人は、唇を前に突き出すような表情をしたりして、口輪筋の運動をしてみましょう。また、軟らかい食べ物ばかり食べるのではなく、硬い歯ごたえのあるものを食べたりすることでお口周りを鍛えるのもよいですね。

(3)痩せたり太ったりを繰り返す(脂肪組織の構造の劣化)

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太ったり、ダイエットによって痩せたりなどを繰り返すほどシワやたるみが多くなるといわれています。過度のダイエットで急激に体重の変化をすることはやめましょう。

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