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彼氏に依存する女性は嫌われる? 恋愛依存症の特徴と克服方法

大塚統子(心理カウンセラー)

ファナティック

【プロが解説】恋愛依存症の原因と克服法

続いて、心理カウンセラーの大塚統子さんに、恋愛依存症の症状や原因、克服法を教えてもらいました。

恋愛依存症とは~症状~

恋愛依存症とは、恋愛や恋愛相手がないといられない状態、恋愛が生活の中心の状態、恋愛のことで気持ちが不安定になりやすい状態、恋人への執着が強くてほかのことが手につかない状態などを指します。次のような症状がみられることが多いです。

とにかく恋人が最優先

彼からのお誘いがあるかもしれないと休日の予定が入れられず、恋人がいる期間は友だちとはまったく遊ばなくなります。彼の好みに合わせた服装・メイク・髪型をしたり、食べ物や趣味・考え方まで彼に合わせようとしたりする人もいます。

不安が強い

あまりにも彼の存在が特別で、「彼がいなくなったら生きていけない」くらいに思っていて、「彼から嫌われたらどうしよう」「彼に見捨てられるのがこわい」と常に不安を抱えています。
メールやLINEで既読がつかない・なかなか返事が来ないと不安になったり、返事がきても「この言い方って……」とネガティブなとらえ方をしたりします。愛されている実感を持てず、会っている時間以外は不安ばかりという人もいます。

尽くしすぎてしまう

彼が自分を求めてくれることに自分の存在意義を感じるので、本当は自分がイヤだと思うこともがまんして断れません。時間や金銭面などでも尽くしすぎる傾向があります。

友だちから「その彼はやめておきなよ」と言われても、「彼を理解できるのは私だけだから」と離れることができません。

「重い女」「激しい女」と思われてフラれることが多い

さみしさや不安がつのった結果、彼を束縛して重い女と思われたり、普段がまんしているぶん、会った時に感情をぶつけて激しい女と思われたりして、彼から別れを告げられる恋が多くなったりします。

なりやすい人の特徴

以下のような特徴のある人が、恋愛依存症になりやすい傾向にあります。

自己肯定感が低い

自信がない、コンプレックスがある、「自分はダメ」などと自己嫌悪がある場合、自分に否定的な気持ちを感じるのは辛いものです。自己肯定感が低いと、「どうせ周囲からも良く思われないだろう」と思いやすくなります。

そんな気持ちを一発解消するのが恋愛です。自分を好きでいてくれる人がいるというのは、「自分はダメじゃない」証明になるからです。
自己肯定感をもてるのが唯一恋愛をしている時だけだとすると、恋愛に依存しやすいでしょう。

さびしさや不安の解消が他人任せ

「彼といると、さびしくない」「彼がかまってくれると、愛されていると思う」「彼が受け止めてくれると、安心できる」など、自分の気持ちを満足させる方法が「彼が○○してくれるときだけ……」と他人任せになっていると、相手に依存しやすくなります。

自分のさびしさや不安を減らすために、「なんとかして愛されよう」とするのが依存の状態です。

そのために、本当はしたくない犠牲やがまんをすることもありますし、逆に、気持ちが暴走して束縛やわがままの形であらわれることもあります。

恋愛依存症の原因

「愛すること」と「愛されること」とのバランスが崩れていることが原因でしょう。そのルーツとしては、生まれ育った家族との関係や、過去の失恋にあることが多いです。

たとえば、家族から充分愛情を得られなかった人が、恋愛で得られる特別な愛情に固執するとか。相手に尽くすことが愛される条件と思っているとか。「愛とは○○すること」と思い込んで人に接しているとか。

小さな子供が自分の欲求のすべてを親から満たしてもらおうとするように、「今の恋人との関係でしか自分の心を満たすことができないにちがいない」と視野が狭くなっていると、生活の中心が恋人になり、恋人との間で感じる気持ちに振り回されてしまいます。

克服方法とは

以下の方法を試してみましょう。

自己肯定感を高める

根底に自己否定があると、自分を愛してくれる恋人がめったにいない特別な存在になります。自己否定が原因で特別な存在に執着しているならば、自己肯定感を高めるのがオススメです。

自己肯定感を高めるひとつの方法としては、いろいろな人に感謝すること。「ありがたい」と心が喜ぶたびに、相手の善意や好意を感じることができて、自己肯定感が高まるでしょう。

これまで出会った人を思い出して「ありがとう」を書き出してみてもいいですし、まわりにいる人たちに積極的に「ありがとう」を伝えるようにしてもいいでしょう。

自分を大切にする

「彼が私のすべて」になっていると、彼に嫌われないようにと、知らず知らずのうちに自分の気持ちを抑え込んでいることが多いものです。

彼にしてもらうこと以外で「本当はこうしたい」、「本当はこういう自分でありたい」「本当はこういうパートナーシップを築きたい」と望んでいることはありませんか。それらの望みを叶えていいよと、自分に優しく接しましょう。

相手を思いやることは大事ですが、自分を大切にするのも同じように大事なことです。自分の本当の気持ちを大切にして、それに沿った行動をしていきましょう。

自分の感情に責任を持つ

誰かが私をさびしくさせているのではなくて、私がさびしいと感じているのだと、感情の主体性を取り戻しましょう。

自分が感じていることだと責任を持てたら、気がつけることがありますし、自分自身で変えられることが見つかるでしょう。

練習としては、主語を「私は(私が)」にすること。「彼がいないからさびしい」ではなくて、「私がさびしいと感じている」にすると、自分がしていることと自覚しやすいでしょう。

自分の時間を楽しむ

「彼といるときだけが幸せ」だと、私の幸せは彼次第になってしまいます。「いろいろ幸せな時間があるけれど、彼といるときが一番幸せ」と思えるようになると、「彼がすべて」の依存状態から抜け出せるでしょう。彼と過ごす以外の時間を充実させていきましょう。

今までしてみたかったことに取り組んだり、新しい場所に出かけたり、友だちと過ごす時間を増やしたりしてみましょう。

ひとりの時間を楽しめる、自分のご機嫌は自分で取れるようになると、お互いを大切にし合う恋愛関係が築きやすくなるでしょう。

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