学歴コンプレックスを解消する方法
学歴コンプレックスを乗り越える方法
学歴コンプレックスを抱えていると、ずっと自信がなくつらい状態が続きますし、あまりに傷つきすぎると、自尊心を回復するために他者を傷つける言動を取ってしまうこともあります。では、学歴コンプレックスを乗り越える方法はあるのでしょうか。
人生に「学歴」は必要?
そもそも、人生に学歴が必要かどうかを考える必要があります。人生に学歴が必要かどうかは、その人が目指す「人生」によります。もし高収入を望む場合、学歴が高いほうが高収入を得やすいです。厚生労働省発表の賃金構造基本統計調査によれば、高卒、大卒、大学院卒では、生涯年収および賃金上昇カーブに差があることがわかります。一方、「どの大学を選ぶか」はあまり関係がない、という研究結果もあります。プリンストン大学のアラン・クルーガー教授らは「大学の偏差値」と「収入」の因果関係を調べ、「偏差値が高い大学の卒業生と低い大学の卒業生の生涯年収は、統計的に優位な差がない」と結論しています。だとするなら「自分は東大に入れず別の大学に行ってしまった」とコンプレックスを抱くことは、どちらも「大卒」なのであまり意味がないと言えるでしょう。
「結婚」については、統計的に「同程度の学歴」の人と結婚するカップルが多いので、もし高学歴の人と結婚したいのであれば、学歴が高いほうが、成功率が高くなるでしょう。これは「高学歴の人は、大学の同級生も所属コミュニティの人たちも高学歴なので、出会いが必然的に多くなる」からと考えられます。ただ、女性は自分より同等か上を目指す「上昇婚傾向」がありますので、女性が高学歴の場合、候補者数が少なすぎて逆に学歴で苦労することもあります。
一方、「学歴にはこだわらず、趣味や性格が合う人と知り合いたい」というのであれば、学歴はそれほど必要ありません。
このように、自分がどういう人生を歩みたいかにより、学歴が必要かどうかは変わります。学歴は「あって困るものではないが、人生に必要かどうかは人による」ものです。
学歴コンプレックスの乗り越え方
学歴コンプレックスは「学歴を発端とした、理想と現実のギャップによる自信喪失」状態です。「理想と現実のギャップをなくす」「自信を回復する」ことが、学歴コンプレックスから脱出する方法です。具体的な例は、下記のとおり。
1 理想と現実のギャップを認める
学歴コンプレックスを持つ人がまずやるべきことは、「自分には理想の学歴があったが、現実はその理想に届かなかった」「私は、このギャップに傷ついて、自信を失っている状態だ」という事実から目をそらさずにきちんと認めることです。負けず嫌いの人ほど「自分は負けた」という事実から目をそらしたがるものですが、傷を直視しない限り、治療はできません。人に話したり、カウンセラーなどのプロに頼ったり、自分だけの非公開日記やブログに書いたりして、「自分は学歴により自信喪失している」という状況を認めることが必要です。
2 理想と現実のギャップを埋める
ギャップがあることを認めたら、次は「理想と現実のギャップを埋める」努力をします。上述した「学歴を貶める」「他人の力で解消する」などは、一見するとギャップを埋められるように見えますが、自分で解決していないので、実際にはコンプレックスは残り続けます。下記の方法で、「自分の力で理想と現実のギャップを埋める」方法を選びましょう。
・理想を修正する:「そもそも高学歴で何をしたかったのか? 本当に学歴がほしかったのか? それは自分が望んだことか? それとも親に押しつけられたものか?」と自問して、理想が本当に理想だったのかを確認します。実際は自分が望んでいないにもかかわらず、周囲からの呪いに縛られて「学歴がないと!」と思い込んでいる人はよくいます。理想を修正して、「現実の学歴もいいよね」と認められれば、理想と現実のギャップは埋まります。
・現実を理想に近づける:もし本当に学歴を現在より高くしたいなら、大学や大学院に入り直すことで、理想と現実のギャップを埋められます。社会人大学院などを利用すれば、実現可能です。
3 自信を回復する
「理想と現実のギャップ」を自分の力で埋められれば、自信を回復できます。また、「学歴」以外のもので自信を回復する方法もあります。仕事で成果を出す、そのままの自分を愛してくれる人間関係を構築する、趣味分野で尊敬を集める、筋肉を鍛えて己の筋肉美に酔いしれるなど、自信を持つ方法は「学歴」以外にもたくさんあります。