【第3回目】「運動不足な彼」へのプレゼント

いらっしゃいませ。マダム・マコトのギフトショップへようこそ。今回は「最近、運動不足な彼に何かプレゼントしたい」というリクエストをいただきました。

やだ、アタシに対する当てこすりのような回になりそう。「運動不足」って、アタシも人生で8万回くらい言われていますのでね。現在のアタシは病気療養中で薬の副作用もプラスされ、座ると洋梨のような体型になっているのです。なのに友人知人のみならず、彼にまで「いや、病気の告知がある数年前から、いまの体型になりつつあったけど……」と言われる始末。アタシもたいがい、他人様のことは言えません。今回の原稿は、アタシ自身が大流血すること間違いなしです。とほほ。

大人の男の運動不足の王道は、「仕事が終わると、家でゴロゴロ」というパターンね。それを「だらしない」と非難することは……アタシにはできないわ。別に彼らをかばうわけじゃないのよ。でも、たぶんそれって、「だらしない」というより、「ビジネス用の革靴が足にダメージを与えている」ってことだと思うの。

もちろん、女性のパンプスだって長歩きには不向きよ。夜のむくみケアとか、悲しくなるくらい大変よね。でもねえ、これはアタシの実感なんだけど、「足の疲れ、むくみを軽減するためにフットケアやレッグケアをしている」男って、ホントに少ないの。で、気がついた時には「休みの日には家でゴロゴロする程度の体力しか残っていない」なんて状態になってしまうわけね。

自分の足型にぴったり合う革靴をオーダーで何足も作らせて、履き回しをしているような財力のある男の話なんかしたって仕方ない。ほとんどの人が、1万円前後で「まあ、履けるかな」というフィット感のものを選んでやりくりしているんだもの。でもね、そういう彼にオススメの靴も、ちゃんとあるのよ。

アタシの友人たちが履いていたのは、「どう見ても革靴だけど、履き心地はスニーカー寄り」という靴。「ソールのクッション性が高くて、雨の日でも滑りづらく、靴の内部で足が動かないホールド性を備えたもの」というポイントで選んだものだそうで、「普通の革靴を履いているときより長歩きしているのに、腰の痛みはほぼなくなった」と口をそろえていたわ。日本のスポーツメーカー、アシックスの「アシックスウォーキング」のシリーズと、その系列会社が作っている「テクシーリュクス」のシリーズから、1点ずつを紹介しますが、靴の小売業大手のABCマートでも「ROCKPORT（ロックポート）」というオリジナルシリーズを展開しているみたい。スマホなどで、それぞれのレーベル名と取扱店舗を検索すれば、お近くのお店が見つかるはずよ。

「靴は試し履きをしてから買うべき」とアタシは思っているので、事前にデートで彼の革靴を一緒に選んでから誕生日やクリプレとかにプレゼントするのがベストね。いい靴に出会えたら、彼も「たくさん歩いても問題ない」ってことが体感できる。そうなって初めて、「駅ではエスカレーターやめてみようかな」とか「社内の2フロア分くらいだったら階段使ってみようかな」とか「早く帰れる日は、一駅分歩いてみようかな」と思えるようになるんじゃないかしら。

で、学生時代のように、「体を動かす喜び」を彼が味わえるようになってから、歩数計など、次のプレゼントのことを視野に入れる。順序的には、これが鉄板だと思うわ。さ、アタシも、まずはウォーキングができるよう、体調をととのえることから始めましょうかね……。

マダム直伝！　プレゼント選びのポイント

ポイント1

「運動不足の解消は、生活習慣の見直しから」って考えは大正解。ただ、「仕事に影響がない形で」ということを守らなきゃいけない。だとしたら、「日々の疲れの蓄積を、いかに軽減できるか」というポイントを探ることが必要ね。

ポイント2

運動不足の人に、激しい筋トレができるグッズを贈っても、三日坊主で終わっちゃうのが関の山。「低い負荷で、わりと長時間できる運動を、日常生活にいかに取り入れるか」が大事。そう考えるから、アタシは、靴に着目しているの。

ポイント3

相手の運動不足を責めるような口調はNG。仕事の大変さに、男も女もないものね。「ムダな疲れや、ムダな負担は、なくしちゃってもOKだよね」的なワード、長い目で相手の健康を祈るようなワードは、相手を釣り上げる有効な「エサ」になるはずよ。

ギフトショップ「マダム・マコト」のおすすめ

●アシックス　ランウォーク

●texcy luxe

●オムロン　活動量計　カロリスキャン

靴はほかにもいろいろデザインがあるの。どのデザインをあげようか悩むかもしれないけど、そこは彼の好みもあるし、何より一番大事なのは履き心地、フィット感。だから一緒に選びに行くのがベターね。歩数計とか活動量計は、スーツのポケットに入れても邪魔にならない、小さいサイズがいいんじゃないかしら。

プレゼントするときのコツ＆ＮＧ行動

動きたいのはやまやまだけど、学生時代のようには時間がとれない。一日の大半は、運動には不向きな靴を履いている……。そういうジレンマを抱えている彼は、「もっと運動しないとダメだよ」的なウエメセなワードに過敏に反応するはず（アタシがそういうタイプです）。そんな自分自身を鑑みて、アタシは友人にも「疲れない靴って、長い目で見ても大切じゃない？」的な、いたわりワードを駆使しているわ。

(文／高山真)

次回の「マダム・マコトのギフトショップ」は、11/4（金）更新予定です。お楽しみに！
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※この記事は2016年10月28日に公開されたものです