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【女の嘆き】仕事で緊張すると失敗が増え、損ばかりな私……器用に立ちまわる方法は?

三吉野愛子

「あの子っていいなぁ! 私なんて……」「今、私ってどう見えてるんだろう」など、他人と比較して自己評価が下がったり、同性・異性の目に自分がどう映っているかを気にしすぎたりすること、ありますよね。心理コーディネーター・三吉野愛子が、そんな複雑な女ゴコロを解説し、嘆きの処方箋を出します。自分らしく輝いて生きるヒントをチェックして!

<今回の嘆き>
人と目を合わせて話すのが苦手で、緊張するとミスが多くなります。社交的でそつのない同期の女性は、そのキャラで多少のミスは挽回できてしまうような得な性格。その点、私は失敗を追及されるのが怖くて上司への報告が遅れがちだったり、顧客への謝罪で腰が引けて、二重三重に相手を怒らせて損をしているような気がします。最近では、追いかけられたり襲われたりという怖い雰囲気の夢を見ることが多く、余計にブルーです。性格は簡単に変えられないとは思いますが、もう少し器用に立ちまわれないものでしょうか。

 

逃げれば逃げるほど追われる。隠せば隠すほど暴かれる。これは、寝ているときに見る夢のお話です。自分自身の認めたくない一面や、向き合うことを避けている課題は、夢のなかで何度も姿を変えて私たちに迫ってきます。追われていると思うとなにやら怖ろしげですが、童謡の『森のくまさん』のように、忘れ物を手渡したい、見落としている大事なことを伝えたいという気持ちで、一所懸命に追いかけてきているかもしれないと思えば、少し印象が和らぎます。見たくないものや避けていることの中には、私たちを大きく成長させるカギとなるものが秘められているもの。怖い夢を見たら勇気を持って振り向いて、なにが自分を追ってきているのかを確認してみて。

現実の場面でも、器用に気持ちを切り替えたり、それらしく振る舞ったりするテクニックを身につけることよりも、自分自身のあり方が人に与える影響について一度じっくりと問い直し、深く納得した上で行動を変えていくことも大事です。

女の嘆きの処方箋

その1 社会人としての役割意識をきちんと育てる

仕事でミスをしたときに叱責されることを、個人的な人格や能力を否定されることだと捉えていませんか。もしそうなら、社会人としての大きな視点と役割意識をしっかりと手に入れることが必要です。自分は、社会の中でどんな役割を果たしている会社に所属しているのか。その会社の中でも、どんな役割を担う部署に所属しているのか。その部署の中でも、どんなことを求められる立場にいるのか。立ち止まって考えてみると、自分がミスをすると誰に影響を与えるのかがわかってきます。つまり、誰に対して謝罪や配慮をすればいいのかがわかるというわけです。

やみくもに責められて反省を強いられるのは、誰にとっても嫌なこと。しかし、自分が果たすべき責任が果たせなかったことを反省し、次に同じことが起こらないように工夫することは、組織の一員としてとても大切なことです。こういった心構えをしっかり持っていないと、協調性がない人だと評価されたり、幼い印象を与えたりして、叱責や指導の対象となりやすいと言えます。まずは組織の中での自分の立ち位置をしっかりと把握することから取り組んでみましょう。

その2 潔く謝罪するほうがメリットが多い

何か失敗をしたとき、人の心には、「これは、まずい事態になった」「どれくらい怒られるんだろう」という罪悪感が重くのしかかってきます。誰しも進んで悪者になりたくはないので、なんとか人の目に触れないうちに処理しようとか、うまくごまかしてなかったことにできないだろうかと、失敗から目を背けて自己保身にエネルギーを使いがち。そうやって「否認」や「隠ぺい」に腐心することは、あまり生産的とは言い難いものですし、周囲への印象もよくありません。向き合うべきことから逃げている時間をなるべく短くし、潔く非を認めて謝罪してしまうと、スッキリと前向きな気分になれます。素早く対処することで組織全体の損失を最小限に抑えられるため、社会人としての印象アップにつながります。

その3 「ありがとう」をうまく使って叱られ上手になる

叱られることを「攻撃されている」と解釈するのではなく、「期待してくれている、関心を持ってくれている、育てようとしてくれている」と解釈するとずいぶん気持ちが楽になります。叱られれば叱られるほど逃げ腰になってしまいがちな人は、あるひと言を懐に秘めて仕事に臨んでください。そのひと言は、「ありがとうございます」という感謝の言葉。叱られたり指導されたりしたときに、「自分のためにエネルギーを使ってくれてありがとう。言いにくいことを伝えてくれてありがとう。一緒に考えてくれてありがとう」という気持ちでお礼を言うと、言われた相手はたいていびっくりします。そして、自分が言ったことが無駄ではないのだと少しうれしくなります。そして、次はもっと役に立ちたいと思うのです。ですから、次に叱るときにはもっとていねいに愛情を持って伝えてくれるはず。苦言は、感謝とともに真摯に受け取る。それが、叱られ上手の極意です。

※画像はイメージです

(心理カウンセラー:三吉野愛子)

※この記事は2015年12月22日に公開されたものです

三吉野愛子

1978年、福岡県生まれ。2001年、東京学芸大学教育学部を卒業し、教育系広告代理店に勤務しながら心理カウンセリングを学ぶ。2005年より心理カウンセラーとして活動するかたわら、TV、ラジオ、雑誌の企画監修などを手がける。著書に『恋愛ダメ子の診療所』(日経ウーマン選書)。現在、東京を拠点に、現在、心理カウンセラーとして活動中。

●三吉野愛子カウンセリングオフィス ブログ
http://blog.goo.ne.jp/dearlife_2015

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