お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

むくみ、肩こり、生理前後も!? 片頭痛が起こる前のサインとは? 【専門家コラム】

頭痛が起こる前のサインを知っていれば早めに対策を取りやすいもの。特に片頭痛はいきなり強い痛みが出るわけではなく、その予兆が体に現れやすいのだそう。東京女子医科大学脳神経センター頭痛外来客員教授の清水俊彦先生に聞いたところ、片頭痛が起こる数時間前から1、2日前に現れやすいものは次の症状とのこと。

【むくみ】

排尿の回数が減り、体内の余分な水分がたまって体全体がむくみ、そのむくみが脳の血管まで達してしまうと頭痛の症状が出る可能性が。トイレに行く回数が減り、むくみが気になりだしたら片頭痛の予兆と疑ったほうがいいかも。

【あくび】

血管の拡張による片頭痛の場合、発作が出る前に脳血管の異常な収縮が起こるため血流が悪くなります。それが原因で酸素不足になり、あくびが出るように。生あくびが立て続けに出るようであれば、片頭痛のサインかもしれません。

【空腹感】

空腹を感じているときは、血液中の糖分が減りつつある状態。そうすると脳血管が緩むので片頭痛が起こりやすくなります。お菓子など糖分を少し食べると脳血管が縮んで痛みを回避できることもありますが、片頭痛の前兆の可能性も。

【肩こり】

片頭痛がはじまる数時間前や発作の初期段階に現れやすいのが、いつもと異なる異常な肩こり。肩こりは片頭痛の情報が脊髄の神経を刺激して起こるもの。肩や首の筋肉が突っ張って起きる緊張型頭痛だけに見られる症状ではないので、要注意。肩こりだけでなく、動くと痛みが強くなる、吐き気があるなどの片頭痛特有の症状があるか無いかを見極めることが大切。

【視覚異常】

目の前がチカチカしたり、ギザギザしたものが見えたりする視覚異常が生じるのも片頭痛の前兆。脳の興奮性が強く、激しい片頭痛の人に起こりやすく、脳の視覚野の血管が一時的に収縮し、血流量が低下するために現れる症状です。

【感覚異常】

髪に触れると感じる頭皮の違和感、メガネやサングラスのふちが異常に気になる、コンタクトがゴロゴロするなど、頭痛と同じ側の頭部や顔面の感覚異常も片頭痛の予兆。痛みがひどくなると脳の興奮状態が強くなり手がしびれるなど感覚異常が全身に及び、鎮痛薬が効かなくなるので、症状が出たら早めに服薬を。

また、「片頭痛は女性ホルモンの変動と深い関係があるのです」と清水先生。生理前後に頭痛を感じる人もいると思いますが、これは生理痛の症状ではなく、実は片頭痛なのだそう! なぜこのタイミングに起こるのかというと、生理前後や排卵期はエストロゲンの分泌が急激に変動するため。この変化を脳神経が敏感に読み取ってしまうので、片頭痛が起こりやすくなるのだとか。

頭痛に伴い感覚異常やむくみ、肩こりなど今回紹介した症状が出たときは片頭痛の発作を疑い、痛みがひどくなる前に用法・用量を守って鎮痛薬の服用を! 生理前後に頭痛が起こりやすい人も同様の対処を。ただし服用する回数が月10日以上になった場合や鎮痛薬の効果が薄れてきたとき、ほかにも気になる症状が現れたらすみやかに医師の診察を受けましょう。

(取材協力:清水俊彦、文:戸川光里)

※この記事は 総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックに基づき、マイナビウーマン編集部が加筆・修正などのうえ、掲載しました(2018.05.31)

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

※この記事は2015年09月14日に公開されたものです

SHARE