お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

材料をビンに重ね入れるだけ。お手軽な上に、見た目もかわいい「ジャーケーキ」

畑菜穂子

若山曜子

ビンの中に野菜やドレッシングを層になるように詰め、フタをして冷蔵庫へ入れるだけ。そんな手軽さや見た目の美しさで一大ムーブメントを巻き起こした「ジャーサラダ」。フルーツやクリームなどの食材をビンに重ね入れて密閉させる「ジャーケーキ」も注目を集めています。レアチーズケーキやムースなどの冷たいスイーツからオーブンで焼くガトーショコラまで、バリエーションもさまざま。『ジャーケーキ』の著書で料理研究家の若山曜子さんに、楽しむコツを聞きました。

●初心者にもおすすめの材料は「クリームチーズ」

「ジャーケーキの魅力は、なんといっても手軽さです。材料を適当に入れるだけでかわいく仕上がり、型くずれの心配もありません。手作りしたお菓子をきれいにラッピングしようと思うとけっこう苦労するものですが、ジャーケーキなら、ビンに麻ひもを巻いたり、マスキングテープを貼るだけでOK。ちょっとした手みやげにも重宝します」(若山さん)

ケーキづくり初心者にもおすすめの材料は「クリームチーズ」。フルーツなどほかの材料とも合わせやすく、失敗しにくいそう。

「レアチーズなら、クリームチーズとグラニュー糖、ゼラチン、生クリーム、ヨーグルトと材料も少なく、ざっくりした分量でおいしく作れます。市販のブルーベリージャムを混ぜたり、ビンの底にビスケットを割り入れるのも、ちがう食感が楽しめるのでおすすめです」(若山さん)

料理/若山曜子 写真/木村拓  『ジャーケーキ チーズ&チョコレート』(宙出版)

料理/若山曜子 写真/木村拓  『ジャーケーキ チーズ&チョコレート』(宙出版)

きれいなジャーケーキを作るポイントは“側面を意識する”ことだそう。

「イチゴやキウイ、マンゴーなどカラフルなスイーツをビンの側面に貼り付け、生地を側面に沿わせるように流し込むと、見た目にも豪華できれいな“層”を作れます。ラズベリーやイチゴといった赤い色のフルーツを使うと、よりかわいらしさを引き立たせることができますよ」(若山さん)

料理/若山曜子 写真/木村拓  『ジャーケーキ チーズ&チョコレート』(宙出版)

料理/若山曜子 写真/木村拓  『ジャーケーキ チーズ&チョコレート』(宙出版)

しっかり洗い、消毒をした清潔な状態のビンを使うことも重要です。

「水滴や汚れが残っていると味が変わってしまったり、中身が劣化しやすくなります。煮沸消毒は必ず行うようにしましょう。また、ビンから直接食べるときはすべて食べきるのが原則。食べ切れなさそうなときはあらかじめ皿に取り分けておきましょう。残った分はすぐに密閉して冷蔵庫で保存すると、おいしさが長持ちします」(若山さん)

●焼くタイプのケーキを作るなら、耐熱性のビンד湯せん焼き”

レアチーズケーキやプリン、トライフルなど、冷たいスイーツとの相性がいい「ジャーケーキ」ですが、耐熱性の高いビンを選べば、焼くタイプのケーキを作ることもできます。

「ビンは温度差に弱く、オーブンで直焼きするとヒビが入る恐れがあるので、“湯せん焼き”がおすすめです。湯を2cmほど注いだ皿にビンをのせ、蒸し焼きにします。湯せん焼きの場合、仮にオーブンを180度に設定してもビンに触れている湯の部分は100度までしか温度があがりません。そのため、ビンが破損するリスクを下げられるんです」(若山さん)

料理/若山曜子 写真/木村拓  『ジャーケーキ チーズ&チョコレート』(宙出版)

料理/若山曜子 写真/木村拓  『ジャーケーキ チーズ&チョコレート』(宙出版)

ジャーケーキを作るときに若山さんが主に使用するビンは、「メイソンジャー」と「WECK」のもの。ビン選びのポイントは?

「焼くケーキを作る場合は『WECK』や『メイソンジャー』など、耐熱性の高いジャーを選びましょう。100円ショップで売っているビンの中は、薄くて強度が弱いガラスビンが少なくないので、なるべく避けましょう。また、フタがきちんと閉まるかどうかもチェックしてください。市販のジャムのビンはジャーケーキにも向いています。ただし、ビンの側面には模様があまり付いていないほうが、フルーツやクリームなどを入れた時にきれいに見えます。フルーツやクリームの層をたくさん作りたいときは、縦長のビンを選ぶのがコツです」(若山さん)

(畑菜穂子+ガールズ健康ラボ)

※この記事は2015年07月23日に公開されたものです

畑菜穂子

フリーライター。ガールズ健康ラボ所属。テレビ情報誌のアシスタント、編集プロダクション勤務を経てフリーに。研究テーマは80年代の子ども番組「パックンたまご!」とおかっぱ男子。一児の母で子どもの健康やスキンケアにも興味があります。Twitter/@haricona

この著者の記事一覧 
若山曜子

若山曜子(わかやまようこ)

料理・菓子研究家。フランスへ留学し、ル・コルドンブルーパリ、エコールフェランディを経て、フランス国家調理資格(C.A.P)を取得。パリのパティスリーやレストランで経験を積み、帰国後は雑誌や書籍だけでなく、カフェ企業のレシピ開発など幅広く活躍している。著書の『ジャーサラダ』(宙出版)は9刷、『ジャーケーキ』(宙出版)も4刷と好評な売れ行き。『フランスの素朴なおやつのもと』(河出書房新社)、『はじめてのポップオーバーBOOK』(マイナビ)もある。ブログ「甘くて優しい日々のこと」
http://tavechao.tavechao.com/

この著者の記事一覧 

SHARE