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幕僚長ってナンなの?ニュースなどでよく見る自衛隊の階級はどんなのがあるの?

アクションもののハリウッド映画などには、「大尉!」「少佐!」といった呼称の軍人さんがたびたび登場しています。では、日本の自衛隊の階級も、海外と同じなのでしょうか? 日本独自の階級などはあったりするのでしょうか?

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今回は、日本の自衛隊の階級について、ご紹介します。

自衛隊の階級は自衛隊法によって16の階級に区分されています。また、同じ階級でも陸上自衛隊、海上自衛隊、航空自衛隊それぞれで呼称が違ったりします。まずはそれぞれの階級と呼称をご紹介しましょう。

各自衛隊の階級と呼称

●陸将、海将、空将(将)
●陸将補、海将補、空将補(将補)
●一等陸佐、一等海佐、一等空佐(1佐)
●二等陸佐、二等海佐、二等空佐(2佐)
●三等陸佐、三等海佐、三等空佐(3佐)
●一等陸尉、一等海尉、一等空尉(1尉)
●二等陸尉、二等海尉、二等空尉(2尉)
●三等陸尉、三等海尉、三等空尉(3尉)
●准陸尉、准海尉、准空尉(准尉)
●陸曹長、海曹長、空曹長(曹長)
●一等陸曹、一等海曹、一等空曹(1曹)
●二等陸曹、二等海曹、二等空曹(2曹)
●三等陸曹、三等海曹、三等空曹(3曹)
●陸士長、海士長、空士長(士長)
●一等陸士、一等海士、一等空士(1士)
●二等陸士、二等海士、二等空士(2士)

左から陸上自衛隊、海上自衛隊、航空自衛隊の階級の呼称です。かっこ内は共通の略称です。それぞれ似ているようで、微妙に違いますね。また、ニュースなどでたまに耳にする「幕僚長」というのは、それぞれのトップのことを指し、

・陸上幕僚長
・海上幕僚長
・航空幕僚長

などがあります。たびたび話題になっている田母神俊雄さんは元航空幕僚長だった人です。そして、これらの各幕僚長の上に、自衛隊全体の最高位とする「統合幕僚長」というものがあります。こうした幕僚長は階級という区分ではないため、階級では陸将や海将といった「将」に当たります。

フィクションの世界だと、『新世紀エヴァンゲリオン』の葛城ミサトさんの階級が「1尉」。後に「3佐」にまで昇進しています。けっこう上の地位だったのですね……。

こうした階級がある自衛隊ですが、実は階級によって隊員の定年が異なり、

●将、将補……60歳
●1佐……56歳
●2佐、3佐……55歳
●1尉、2尉、3尉、准尉、曹長、1曹……54歳
●2曹、3曹……53歳

というような形になっています。また、同じ「将」でも幕僚長に就いている場合は62歳まで定年が延びます。「士長」以下の階級は任期制のため、定年はありません。

ちなみに、こうした自衛隊の人員ですが、2014年の防衛白書によると3尉以上の「幹部」は4万2,784人、「准尉」は4,502人、曹長や1曹といった「曹」は13万7,697人、士長以下の「士」は4万729人。

「曹」の階級の人が一番多いのです。このうち女性は1万2,599人と、わずか5%ほどしかいません。女性にとっては狭き門なのかもしれませんね。

私たちが暮らす日本を守ってくれている自衛隊には、こうした階級と呼称があります。ニュースやテレビ番組に自衛官の方が出演された場合、階級を覚えておくと違う見方ができる……かも?

(中田ボンベ@dcp)

※この記事は2015年01月20日に公開されたものです

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