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結婚する気がなくても、結婚について聞かれると結婚したくなる心理とは?「誤前提暗示」

結婚のことなんて全然考えていなかったのに、久しぶりに会った遠い親戚や、セクハラという意識の低い上司に「いつ結婚するの?」と聞かれると、なんだか「結婚しなくちゃいけない」、「いつまでには結婚したい」と思ってしまうこの心理は、どうして働いてしまうのでしょうか?

【そろそろ結婚しなきゃ、という焦りがありますか?】

別に結婚するつもりなんてないのにどうして?

「いつ結婚するの?」と聞かれると、なんとなく、するつもりもないのに「うーん、何歳までには…」とか「早くしたいですね」なんて答えてしまっていませんか? 現代社会において、女性も男性も結婚しないライフスタイルを選択することはそう珍しいことではありませんし、それが悪いことでもありません。

しかし、「いつ結婚するの?」と尋ねられると、いつか結婚しなくちゃいけないような気持ちになってしまう……。この心理へ導く質問を心理学の用語で「誤前提暗示」と言います。

誤った情報を当たり前のように提示されると、人はそれを信じてしまいがちである

この「誤前提暗示」とは、つまり誤った、もしくは実際より限られた情報を会話の相手に提示されると、それを信じてしまうという心理状態のことを指します。

たとえば、定食屋さんに行ったとき、店の中の壁にはメニューはたくさんあるのに、店員さんに「A定食とB定食、どちらにしますか?」と聞かれたら、実際には他にも選択肢があるにも関わらず、「今日はこれしかないんだな」と、その二つの中から好きな方を選んでしまいがちです。この錯覚を「誤前提暗示」と言います。

それは本心ではなく、ただの錯覚かも……

先ほどの結婚に関する質問は、「いつ結婚するの?」と最初から結婚することが前提で、その時期がいつかと尋ねています。「結婚しないの?」であれば、結婚するかしないかを質問しているわけですが、この質問は違います。

しかし、それに気が付かないと、結婚するつもりがなかったのにも関わらず、「いついつまでに結婚すべきなんじゃない?」と自分の心が錯覚してしまうのです。

さまざまなライフスタイルが社会に受け入れられている今、結婚という一つのカテゴリーに考え方をとらわれるのは非常にもったいないことかもしれません。もし、あなたの周りのそういった新しい考え方に理解の無い人に、結婚はいつ?

と聞かれても、不安に思ったり焦ったりせず、自分の言葉で返事をしましょう。

※この記事は2014年11月30日に公開されたものです

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