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あなたの基礎体温はOKライン? 婦人科医が思う「異常ポイント」は?

妊娠・出産というと、まだ遠い先の話かもしれませんが、産む産まないに関係なく「産むのに必要なカラダ」について知っておいて損はないはず! “そのとき”が来たら、はたして自分は産めるカラダなの? そもそも、妊娠・出産ってどういうもの? 自覚症状がないまま進むカラダの異常って!? 知らないことだらけの「いつかそのとき」のために、ぜひ女子のみなさんに見ていただければと思います。

基礎体温で重要なのは、温度じゃなくてグラフの波形。なんとなく基礎体温の見るべきポイントがわかってきましたね。それでは、専門家が思う「患者さんが勘違いしている」こととは、どんなことなの? 思いきって、生殖医療がご専門の片桐由起子医師(東邦大学医学部准教授)に聞いてみました!

―自分の基礎体温表を見ても、いいのか悪いのかよくわからないという声を聞きます

前回お話ししたとおり、基礎体温グラフは「波形」がもっとも重要です。波形が、低温期と高温期にわかれていて、それぞれの高温期の平均と低温期の平均が0.3℃以上差がある波形になっているかがポイント。排卵後に卵巣から分泌される黄体ホルモンの作用で体温が上昇することから、「高温期があるかどうか = 排卵があるかどうか」がとても重要です。

ただしこれは可能性レベルでの話であり、本当に排卵したかどうか正しく調べるには、さらに精密な超音波検査や血液ホルモン測定が必要です。とはいえ、こうした精密検査をしなくても、女性が、手軽に、排卵の有無を知ることができるのが基礎体温表のいいところですね。

<基礎体温のメリットは?>
手軽に排卵の有無を確認できる方法です。

―婦人科の先生は基礎体温からどんなことを読み取っているの?

婦人科医は、

・高温期があるかどうか = 排卵周期かどうか
・排卵までにどのくらいかかる周期性なのかどうか
・黄体機能不全がないか

といったところをみています。

―女性として基礎体温をどんなときにとるべきだと思いますか?

・自分の生理周期がどうなっているのか
・ホルモン分泌のリズムは
・排卵があるかないか
・排卵時期

を知りたいときにとってみるといいでしょう。また、自分が生理だと思っている出血が、本当に生理なのかどうか知るため、不正性器出血があったとき、その原因を知るためにも基礎体温は有効です。そういう視点から、いますぐには妊娠予定のない女性にとっても、基礎体温測定は役立ちます。

>女性なら、一度は基礎体温をとるべきですか?

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